お寺の縁側ラジオ

横山 瑞法(Yokoyama Zuiho)

仏教・お寺の話題から日本文化・僧侶の生態まで幅広くお届けします。 法源寺 https://www.hougenji.or.jp 民泊型宿坊もやってます! 宿坊南アルプス法源寺 https://www.chillnn.com/19d8ad47e5d267 Voicyでも音声配信しています! 横山瑞法の別に危なくない法話 https://voicy.jp/channel/3731

  1. 21h ago

    六角堂改修竣工式典と文化財修復—「前と変わらない」が最大の褒め言葉(2026/10/5)

    南アルプス市の重要文化財・六角堂の改修竣工式典に出席しました。聖徳太子を祀るこのお堂は築200〜300年で、シロアリ被害が進んでいたものを、市の助成金・文化財保護財団の支援・地元寄付など総額約3000万円をかけて修復。改修を担った石川工務店(山梨県)の社長は42歳で、「前と変わんねえんじゃねえかって言われるのが一番の褒め言葉」と話してくれました。 文化財修復では、解体しながら昔の本来の姿を見つけ出し、古い土壁の土を再利用して8層に塗り重ね、木は釘を使わず木組みで仕上げます。もとに戻すことを目指す仕事の深さが印象的でした。六角堂では毎年10月13日に切り子(和紙を重ねて模様を掘り出す伝統工芸品で、山梨県の文化財)を奉納する祭りも続いています。 宴席後は消防OBの懇親会とハシゴして飲み会ダブルヘッダーに。ラーメン屋でスマホを忘れるという失態も犯し、見つかることを祈りながら収録しています。 - 六角堂(南アルプス市の重要文化財)の改修竣工式典- 石川工務店の社長に聴いた文化財修復の哲学- 土壁・木組みを活かす伝統的な修復手法- 切り子と10月の奉納祭り(山梨県の文化財)- 飲み会ダブルヘッダーとスマホ紛失

  2. 1d ago

    田部井淳子さんの息子を寺子屋に招く。三十番神って知ってる?1週間を振り返りながら(2026/10/4)

    寺小屋の新企画として、11月28日に田部井真也さんの講演会が決まりました。田部井真也さんのお母さんは登山家の田部井淳子さん——日本人女性として世界初のエベレスト登頂を果たした方です。東日本大震災後に始めた「東北の高校生を富士山へ」というプロジェクトを、真也さんは母の逝去後も引き継いで続けています。映画にもなりファンも多い方なので、お母さんのエピソードも交えていただく予定です。 もう一つのトピックは「三十番神(さんじゅうばんじん)」。日本各地の神様が日替わりで当番を担い、仏法と国土・人々を守護するとされる信仰です。伊勢神宮・岩清水・賀茂など30柱の神様に当番が割り振られており、9月28日には近所のお寺のお祭りのお手伝いに行ってきました。 文学フリマ(11月8日)に向けた原稿作業や、インターバル走の話もあります。 - 寺小屋・田部井真也さん講演会(11月28日)決定- 田部井淳子さんと「東北の高校生を富士山へ」プロジェクト- 三十番神のお祭りのお手伝い(9月28日)- 文学フリマ(11月8日)に向けた原稿作業の進捗- インターバル走と来週の目標「シャキッと生きる」

  3. 2d ago

    お坊さんの話はなぜ眠くなるのか――処理流暢性と対機説法(2026/10/3)

    法事や葬儀の後に行う法話。「お坊さんの話は眠くなりやすい」とよく言われますが、その理由と自分なりの実践について話しています。 心理学の「処理流暢性」という観点から見ると、知っている人の話は前提知識があるぶん脳の負荷が低く、長く聴いていられます。知らない人の話は相手を把握しながら聴くため疲れやすい。法事の場は遠方の参列者も多く、仏教の専門用語が加わり、長いお経の後に法話が続きます。読みやすい本は「8割わかって2割引っかかる」ものだというポッドキャスト「まだない」の話も、法話に照らして考えると腑に落ちます。 法話の場で心がけているのが「その場にいる一番若い人に分かるように話す」こと。小学生に届く言葉は大人にも素直に届き、難しい構えがとれます。これは仏教における対機説法(たいきせっぽう)——お釈迦様が相手の理解の度合いや状況に応じて話し方・例えを変えたという教授法——とも重なります。 - 「処理流暢性」と坊さんの話が眠くなる理由- 法事の場の特殊な条件(知らない参列者・仏教用語・お経の後)- 8割わかって2割引っかかるバランス- 一番若い人に向けて話すという実践- 対機説法(たいきせっぽう)という仏教の教授法 知らない人の話はなぜ10分で疲れるのか https://open.spotify.com/episode/2ALYNy3cPRlZoGjASAjGkV?si=e26b194ae94d4217

  4. 5d ago

    邪気とは何か(2026/9/30)

    邪気という言葉は民間から広まった表現ですが、仏教の煩悩と深く結びついています。煩悩はサンスクリット語でクレーシャといい、心を汚し乱す働きのことです。 この煩悩の根本には「三毒」と呼ばれる三つの働きがあります。一つ目は貪欲——欲しい、手放したくないという再現のない貪りの心。二つ目は怒りの心——自他を傷つける炎のような激しい怒り。三つ目は愚痴——自分の都合にとらわれ、物事をありのままに見られない迷いの心です。 邪気払いの第一歩は、この三毒のどれが自分の中で動いているかに気づくことです。気づいたらすぐ反応せず、少し呼吸を置いて別の角度から見てみる。そうした実践が心を整えていきます。 同時に、心は周りの縁——人・場所・触れる言葉——の影響を大きく受けます。お釈迦様は、良き友を持つことは修行の「半分ではなく、すべて」だと語っています。今すぐ環境を変えられなくても、支えになる場所をもう一つ足すことが、今できる小さな一歩です。 - 邪気と煩悩の関係- 三毒(貪欲・怒りの心・愚痴)の解説- 三毒に気づいて引いてみる実践- 良き縁の力——お釈迦様の「良き友」の教え- 自分自身が誰かの良い縁になることを目指して

  5. Sep 28

    この身ひとつの限界を知る(2026/9/28)

    仲間のお坊さんたちとAIの使い方を話す機会があり、文書作成や資料作成への活用者が多い一方で、エージェント的な使い方やClaude Codeを使っている人はほとんどいませんでした。 自分はといえば、檀家管理ソフトの自作、毎朝のメール仕分け、VoicyやSpotifyへの音声配信の自動アップロードなど、寺の運営の各所にAIを組み込んでいます。一時期はnoteをほぼ毎日更新する試みもしましたが、内容の薄いものが量産されてしまったため、早々に見切りをつけました。 AI技術がどれだけ速く進化しても、使っているのは、眠らなければ動けず、食べなければ生きられず、生老病死(生まれ・老い・病み・死ぬこと)を免れない「この身ひとつ」の人間です。AI時代だからこそ、自分の身体的・認知的な限界をあらためて見つめ直すことが大切です。瞑想や身体を動かす時間を意識的に持つことも、そこにつながっています。 - 仲間のお坊さんたちとAI活用の情報交換- 檀家管理・メール仕分け・音声配信自動化など、寺の運営への応用- noteの毎日更新を試みて断念した経験- 生老病死と「この身ひとつ」——人間の有限性を見つめ直す- 身体性の獲得——走ることで感じる体の変化

  6. Sep 27

    20代の頃にやっていた婚活的なことの話(2026/9/27)

    なんだかくだらないただの雑談になってしまいました。 20代の頃、地方での出会いの主流は合コンでした。仲の良い友人10人弱で週2チームに分かれ、入れ替わりながら企画を続けるうちにつてが広がり、今の妻とも出会いました。ほぼ全員がその流れで結婚相手を見つけた、そんな時代の話です。 30代半ばを過ぎても独身だった知人は、結婚相談所を利用して結婚しました。入会金などのコストはある一方で、出会いの質を担保しやすい仕組みを当時は頼もしく感じました。当時の感覚では20代が使うものではなかったこのサービスも、今は自然な選択肢として受け入れられているようです。 10歳ほど年下の世代になると、マッチングアプリで結婚した、という話が増えています。インターネットやスマートフォンの普及に加え、コロナ禍で合コン文化がいったん途絶えたことも、出会い方の転換点になったかもしれません。 子どもを望むなら早めに結婚した方がいい——これは主張ではなく、生物としての人間の状態から言えることです。40代後半で第一子を持った知人が育児の体力的な厳しさを話してくれたことも、そう感じる理由のひとつです。 - 20代の地方での合コン文化と、その仕組み- 結婚相談所を利用して結婚した先輩たちの話- マッチングアプリ世代との出会い方の違い- コロナと技術変化が変えた出会いの形- 子どもを望むなら早めの結婚という客観的な話

  7. Sep 25

    子供にお化けが怖いと言われたら(2026/9/26)

    リスナーの方から「子供がお化けを怖がるとき、どう話しているか」というご質問をいただきました。 「一番恐ろしいのは人間だ」という言い回しは大人なら実感できますが、7歳の子供に伝わらなくて当然です。むしろ怖いものがひとつ増えるだけになりかねない。 仏教では、目・耳・鼻・舌・身・意の六つの感覚器官(六根)を通じて受け取ったものを心が統合し、それぞれの世界が作られると考えます。見慣れない和風の家、暗い廊下、普段と違う雰囲気。それらをすべて統合して「お化けがいる」と感じているなら、その子の世界には確かにお化けがいます。いる・いないという二択で考えなくていい。 自分自身も子供の頃、破れた障子の穴から毎晩お化けに見つめられていた記憶があります。誰かに説得されたわけでも追い払われたわけでもなく、いつの間にか見えなくなりました。 お化けを消すことは他人にはできません。でも、怖い気持ちのそばにいてあげることはできます。暗い部屋なら一緒に行く、寝つくまでそばにいる。それがお子さんにしてあげられることではないでしょうか。 - お化けを怖がる子供への「一番怖いのは人間」という言葉の限界- 六根で世界を受け取る仏教の考え方と、人それぞれの世界観- 子供の頃に障子の穴から見ていたお化けの体験- いる・いないより「怖い気持ちに寄り添う」という視点

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