おうちde医療(おうちでいりょう) in 立川【エフエムたちかわ】

在宅医療com株式会社

エフエムたちかわにて毎週金曜日16時30分から放送中。 立川市で在宅医療に関わっている方や在宅医療のキーパーソンをゲストとしてお招きして、在宅医療の「今」をお伝えします! 「輪になる、つながる、助け合う、明るく、楽しく、元気に学べる!」 在宅医療の普及啓蒙や地域のみんなが助け合い暮らしていく世界を実現することを目指しています。ぜひ、ご参加ください! <番組開始にあたって> さまざまな発信媒体がある中、在宅医療への親和性が最も高いものが「ラジオ」との結論に至り、エフエムたちかわさんのご協力の元、スタートすることになりました。 在宅医療にはさまざまな方々が携わっています。その方々に現状をお話いただき、立川市のみなさまへ在宅医療の「今」をお伝えすることを目的にしております。 そして、在宅医療の普及啓蒙が進み、 理解して、納得して、医療へ そんな世界が実現できればと思っています。 みなさまの参加をお待ちしております! 出塚豪記 在宅医療com株式会社 代表取締役社長

  1. 12h ago

    第68回 「クラウドクリニック」って、なぁに?|ゲスト:川島史子(株式会社クラウドクリニック)

    エフエムたちかわ「おうちde医療in立川」第68回は、2026年9月18日(金)16時30分から17時に放送された回です。 今回のテーマは、「『クラウドクリニック』って、なぁに?」。 ゲストには、株式会社クラウドクリニックの川島史子さんをお迎えしました。 「クラウドクリニック」という名称を聞くと、インターネットを使ってオンライン診療を行う医療機関や、クラウド上にあるクリニックを想像する方もいるかもしれません。 しかし、株式会社クラウドクリニックは、患者さんを直接診療する医療機関ではありません。 訪問診療や在宅医療に取り組む医療機関に対して、診療報酬の算定、レセプト請求、各種書類の作成、情報管理などの医療事務業務を提供し、クリニックの運営を院外から支える会社です。 今回の放送では、訪問診療クリニックで発生する医療事務業務の特徴と、それらの業務を外部の専門チームへ任せる「BPO」について、川島史子さんにわかりやすくお話しいただきます。 訪問診療クリニックでは、医師が患者さんの自宅や高齢者施設を訪問し、定期的な診察や治療、薬の調整、療養上の相談などを行います。 診療の現場では医師や看護師が中心となりますが、その診療を支えるためには、多くの医療事務業務が必要です。 患者さんの基本情報や保険情報を登録する。診療内容に基づいて診療報酬を算定する。電子カルテやレセプトコンピューターへ必要な情報を入力する。毎月のレセプトを確認して審査支払機関へ請求する。返戻や査定があれば原因を確認し、必要な修正や再請求を行う。 さらに、訪問診療では、訪問看護ステーション、ケアマネジャー、薬局、介護施設、病院など、多くの関係者との連絡や書類のやり取りも発生します。 外来診療を中心とするクリニックと比較して、患者さんの生活環境や介護サービスとの関係を踏まえた対応が必要になることも、訪問診療における医療事務業務の特徴です。 診療報酬の算定においても、訪問回数、患者さんの居住場所、同じ建物で診療する人数、施設基準、医学管理料、各種加算など、さまざまな条件を確認する必要があります。 必要な条件を正しく確認できなければ、算定漏れによって本来得られるはずの診療報酬を請求できない可能性があります。 反対に、要件を満たしていない項目を請求すると、返戻や査定につながります。返戻されたレセプトを確認し、原因を調べて修正し、再請求する作業にも時間がかかります。 このように、訪問診療クリニックの医療事務業務には、在宅医療の制度や診療報酬に関する専門的な知識が求められます。 しかし、訪問診療に精通した医療事務スタッフを採用することは簡単ではありません。 求人を出しても応募が集まらない。採用できても、訪問診療特有の算定を覚えるまでに時間がかかる。経験のあるスタッフへ仕事が集中する。そのスタッフが休職・退職すると、請求業務が止まってしまう。 こうした医療事務の人材不足や業務の属人化は、多くの訪問診療クリニックに共通する課題です。 そこで選択肢となるのが、医療事務業務のBPOです。 BPOとは、「ビジネス・プロセス・アウトソーシング」の略称です。 一般的な業務委託では、入力作業や書類作成など、切り分けられた一部の作業を外部へ依頼するケースが多くあります。 一方、BPOでは、業務の一部だけでなく、その前後を含めた一連の流れを外部の専門チームへ委託します。 たとえば、単にレセプトを点検してもらうだけではなく、日々の算定、情報入力、月末・月初のレセプト確認、返戻対応などを継続的に任せる形です。 外部チームがクリニックの運用を理解し、院内スタッフと連携しながら業務を担うことで、特定の個人へ仕事が集中する状況を改善できます。 訪問診療クリニックが医療事務業務をBPOするメリットの一つは、採用と育成にかかる負担を軽減できることです。 医療事務スタッフを一人採用するには、求人広告や人材紹介会社などの費用がかかる場合があります。採用後も、クリニックの診療方針、電子カルテ、レセプトコンピューター、請求方法などを教えなければなりません。 在宅医療の経験がないスタッフの場合、算定やレセプトを一人で担当できるようになるまでには、相応の期間が必要です。 BPOを活用すれば、訪問診療の医療事務業務に関する知識と経験を持った外部スタッフの力を、必要な範囲で利用できます。 また、担当者が一人だけではなく、チームとして業務に対応する形であれば、特定の人が休んだり退職したりしたときにも、業務が止まるリスクを抑えることができます。 もう一つのメリットは、医師、看護師、院内の医療事務スタッフが、本来の役割へ集中しやすくなることです。 訪問診療クリニックでは、医療事務スタッフが不足すると、院長や医師が算定内容を確認したり、看護師が書類作成や電話対応を行ったりすることがあります。 もちろん、診療内容を理解している医師や看護師の確認が必要な場面もあります。しかし、定型的な入力や確認作業まで医療職が担う状態が続けば、患者さんと向き合う時間が少なくなります。 医療事務業務のうち、外部へ任せられる部分をBPOすることで、医師は診療へ、看護師は患者さんや家族の支援へ集中しやすくなります。 院内の医療事務スタッフも、単純な入力や点検だけでなく、患者さんやご家族からの問い合わせ対応、地域の医療・介護関係者との調整、院内業務の改善など、現場にいるからこそできる仕事へ時間を使えるようになります。 ここで大切なのは、BPOの目的が「院内の医療事務スタッフを不要にすること」ではないという点です。 患者さんやご家族との対面・電話対応、院内の細かな調整、医師や看護師への声かけなど、現場にいるスタッフでなければ担いにくい仕事があります。 一方、診療報酬の算定、レセプト点検、定型書類の作成など、場所を問わず専門的に処理できる業務もあります。 院内に残すべき仕事と、外部へ任せられる仕事を整理し、それぞれを適切な人が担当することが、BPOを活用した業務改善の基本です。 BPOを導入する際には、費用だけで判断しないことも重要です。 どこまでの業務を依頼できるのか。訪問診療の算定経験を持つスタッフが対応するのか。どのようなチェック体制があるのか。現在利用している電子カルテやレセプトコンピューターに対応できるのか。院内との連絡や情報共有をどのように行うのか。 これらを確認したうえで、クリニックが抱える課題とサービス内容が合っているかを判断する必要があります。 クリニックによって、必要な支援は異なります。 新規開業したばかりで、医療事務業務全体を整えたいクリニック。患者数が急増し、算定やレセプトに手が回らなくなっているクリニック。経験者が退職し、レセプト業務を担える人がいないクリニック。院内スタッフはいるものの、月末・月初の業務だけ負担が集中しているクリニック。 すべての業務を外部へ任せる方法だけでなく、レセプト点検や算定など、特定の業務から依頼する方法も考えられます。 重要なのは、「何となく忙しいから外注する」のではなく、院内のどの業務に課題があり、何を改善したいのかを明確にすることです。 業務を棚卸しすると、特定のスタッフしか方法を知らない仕事や、医師・看護師が本来の役割以外で担っている作業、重複して確認している工程などが見えてきます。 BPOは、単なる人手不足の穴埋めではありません。 外部の専門性を活用しながら、訪問診療クリニックの医療事務業務全体を見直し、継続して運営できる体制をつくるための手段です。 今回の放送は、訪問診療クリニックの院長、経営者、事務長、医療事務スタッフの方に、特に聴いていただきたい内容です。 医療事務を募集しても採用できない。レセプト業務が一人のスタッフに集中している。医師や看護師が事務作業に追われている。返戻や査定、算定漏れが気になる。患者数を増やしたいが、事務体制が追いつかない。 そのような課題を抱えているとき、院内の人数を増やすことだけが解決策ではありません。 株式会社クラウドクリニックの川島史子さんとの対話を通じて、訪問診療クリニックを支える医療事務業

  2. Sep 11

    第67回 「医療事務が足りない訪問診療クリニックへ―「人を増やす」だけではない業務改善とは」|ゲスト:齊藤祐希(株式会社Inter deV.)

    エフエムたちかわ「おうちde医療in立川」第67回は、2026年9月11日(金)16時30分から17時に放送された回です。 今回のテーマは、 「医療事務が足りない訪問診療クリニックへ―『人を増やす』だけではない業務改善とは」 ゲストには、株式会社Inter deV.の齊藤祐希代表をお迎えしました。 訪問診療クリニックの経営者や院長、事務長から、よく聞かれる課題の一つが「医療事務が足りない」という声です。 訪問診療を利用する患者さんが増えることは、地域に必要とされている証しでもあります。しかし、患者数が増えれば、医師や看護師の診療・看護業務だけでなく、医療事務が担う仕事も増えていきます。 診療報酬のレセプト請求、患者さんへの請求書発行、入金確認、未収金への対応、電話対応、各種書類の作成、医療機関や介護事業所との連絡など、訪問診療クリニックの事務業務は多岐にわたります。 しかも、訪問診療の請求業務には、外来診療とは異なる知識や経験が求められる場面があります。 経験のある医療事務を採用したくても、適切な人材がなかなか見つからない。採用できても、業務を覚えて一人で対応できるようになるまでには時間がかかる。限られたスタッフに仕事が集中し、退職されると業務が回らなくなる。 このような悩みを抱えている訪問診療クリニックは、少なくありません。 今回の番組では、訪問診療クリニックの事務長として現場に携わってきた齊藤祐希代表に、医療事務の人材不足と請求業務の課題、そしてDXによる業務改善について伺います。 訪問診療クリニックの請求業務というと、まず診療報酬のレセプト請求を思い浮かべる方が多いかもしれません。 しかし、レセプト請求が終わった後にも、患者さんへの請求業務が続きます。 患者さんごとの自己負担額を確認し、請求書を作成する。請求書を印刷し、封筒に入れ、宛名を確認して郵送する。口座振替や銀行振込の結果を確認し、誰が支払い済みで、誰が未払いなのかを管理する。患者さんやご家族からの問い合わせにも対応する。 患者数が少ないうちは、人の手で処理できるかもしれません。しかし、患者数が100人、300人、500人と増えていくと、請求書を印刷して発送するだけでも大きな作業になります。 請求時期にはプリンターや複合機を長時間使用し、請求書を一枚ずつ確認しながら封入する。振込、口座振替、現金など、支払方法ごとに入金状況を照合する。 ひとつひとつは単純に見える作業でも、件数が増えれば、医療事務スタッフの時間を大きく奪います。 こうした状況に対して、多くの訪問診療クリニックが最初に考えるのは、「医療事務をもう一人採用しよう」という方法です。 もちろん、患者数や業務量に応じて人を増やすことが必要な場合もあります。しかし、人材不足が続く中、募集を出せばすぐに経験者を採用できるとは限りません。 採用広告や人材紹介会社への費用もかかります。採用後には、院内の運用やシステム、訪問診療特有の請求ルールを教える必要があります。教育を担当する既存スタッフにも負担がかかります。 そして、業務の進め方を変えないまま人だけを増やすと、非効率な作業を新しいスタッフにも引き継ぐことになります。 そこで必要になるのが、「人を増やす前に、仕事の流れそのものを見直す」という視点です。 今回のテーマであるDXは、単に紙の請求書を電子化することや、新しいシステムを導入することだけを意味しません。 現在の業務を分解し、どこに時間がかかっているのか、どこでミスが起きやすいのか、どの作業は人が行う必要があるのかを整理する。そのうえで、デジタル技術を使って業務の流れ全体を改善することがDXの目的です。 たとえば、患者さんへの請求書をデジタルで届けられるようになれば、印刷、封入、郵送にかかる作業を削減できます。 支払状況をシステム上で確認できれば、複数の資料や金融機関のデータを見比べながら入金を照合する負担を軽減できる可能性があります。 患者さんやご家族にとっても、請求内容や支払状況を確認しやすくなれば、クリニックへの問い合わせが減ることも考えられます。 もちろん、訪問診療を利用する方には高齢者が多いため、「DXを導入しても患者さんが使えないのではないか」という疑問もあります。 しかし、訪問診療の患者請求では、患者本人だけでなく、離れて暮らす子どもや家族、成年後見人、施設職員などが支払いを管理しているケースもあります。 高齢の患者さん全員にスマートフォン操作を求めるのではなく、実際に請求を確認・管理している人が誰なのかを整理し、その人に合った方法を用意することが重要です。 また、すべての患者さんを一度にデジタルへ移行する必要もありません。 デジタルでの受け取りを希望する方には電子的に届け、紙が必要な方には従来どおり郵送する。患者さんや家族の状況に応じて複数の方法を用意し、段階的に移行していくことも現実的な選択肢です。 DXという言葉から、「人の仕事をシステムに置き換える」「人件費を削減する」という印象を持つ方もいるかもしれません。 しかし、訪問診療クリニックにおけるDXの本当の価値は、医療事務スタッフを減らすことではありません。 請求書の印刷や封入、転記、照合作業などの定型業務を減らすことで、医療事務スタッフが本来力を発揮すべき仕事に時間を使えるようにすることです。 患者さんや家族からの相談に丁寧に対応する。医師や看護師が診療しやすいように院内を調整する。ケアマネジャーや訪問看護ステーションなど、地域の関係者との連絡を円滑にする。請求データを確認し、経営上の課題を見つける。 こうした仕事には、現場を理解した医療事務スタッフの経験や判断力が必要です。 医療事務不足を解決するために大切なのは、少ない人数で無理をして働くことでも、すべてを機械に任せることでもありません。 人にしかできない仕事と、仕組みで効率化できる仕事を分けること。そして、限られた人材が、より重要な業務へ集中できる環境をつくることです。 では、訪問診療クリニックは、どこから業務改善を始めればよいのでしょうか。 最初の一歩は、現在の請求業務を可視化することです。 毎月、誰が、いつ、どの作業をしているのか。請求書の作成から発送、入金確認までに、どのくらいの時間がかかっているのか。特定のスタッフしかわからない作業はないか。ミスや問い合わせが起きやすい工程はどこか。 業務を書き出してみると、これまで当たり前だと思っていた作業の中に、改善できる部分が見えてきます。 すべてを一度に変えるのではなく、最も負担が大きい作業や、繰り返し発生する定型業務から見直すことが重要です。 今回の放送は、訪問診療クリニックの経営者、院長、事務長、医療事務の方に、特に聴いていただきたい内容です。 医療事務を募集しても応募が来ない。請求業務が特定のスタッフに集中している。患者数が増えるたびに残業が増える。請求書の印刷・発送や入金管理に多くの時間を取られている。 そのような課題を抱えているとき、解決策は「もう一人採用すること」だけではありません。 株式会社Inter deV.の齊藤祐希代表との対話を通じて、訪問診療クリニックの請求業務をどのように整理し、DXによって医療事務の負担を軽減するのか。そして、限られた人材が本来の専門性を発揮できる組織をどうつくるのかを考える30分です。

  3. Sep 4

    第66回 「人生後半の宝探し―過去を振り返ると、未来が見えてくる」|ゲスト:田和真由美(株式会社BANSOSHA)

    エフエムたちかわ「おうちde医療in立川」第66回は、2026年9月4日(金)16時30分から17時に放送された回です。 今回のテーマは、 「人生後半の宝探し―過去を振り返ると、未来が見えてくる」 ゲストには、株式会社BANSOSHAの田和真由美代表をお迎えしました。 人生の後半に差しかかったとき、私たちはどのようなことを考えるでしょうか。 これからの健康、仕事の区切り、親や配偶者の介護、子どもの独立、老後の住まい、お金のこと。そして、自分自身の最期をどのように迎えるか。 年齢を重ねるにつれて、人生の残り時間を意識する機会は増えていきます。一方で、「自分はこれから何をしたいのか」「どのように生きたいのか」と聞かれると、すぐに答えられない方も少なくありません。 仕事や子育て、家事、介護など、誰かのために忙しく過ごしてきた人ほど、自分自身について考える時間を後回しにしてきたのではないでしょうか。 今回の放送では、田和真由美代表との対話を通じて、これまでの人生を振り返り、自分の中に眠っている価値や可能性を見つける「人生後半の宝探し」について考えます。 人生を振り返ると聞くと、「過去を懐かしむこと」「失敗や後悔を思い出すこと」という印象を持つかもしれません。 しかし、過去を振り返る本当の目的は、過去に戻ることではありません。 これまで自分が何を選び、誰と出会い、どのような出来事に心を動かされてきたのかを整理することで、自分が大切にしてきた価値観や、自分らしさを見つけることができます。 それは、これからの未来を考えるための大切な手がかりになります。 番組の重要なキーワードの一つが「自分史」です。 自分史とは、自分が歩んできた人生を文章や写真、年表などにまとめたものです。生まれた場所、家族、学校生活、仕事、結婚、子育て、転機となった出来事などを記録するのが一般的ですが、単なる履歴書や経歴書とは異なります。 自分史で大切なのは、「何が起きたか」だけではなく、そのときに「何を感じたか」「何を選んだか」「誰に支えられたか」を振り返ることです。 たとえば、仕事で大きな失敗をした経験があったとします。 当時はつらく、できれば忘れたい出来事だったかもしれません。しかし、その経験があったからこそ、人の痛みがわかるようになった、新しい仕事に踏み出せた、大切な人と出会えたということもあります。 子育てや家族の介護に追われ、自分のための時間を持てなかった時期も、後から振り返れば、忍耐力や人を支える力、生活を整える力を培った時間だったと気づく場合があります。 一見すると失敗や遠回りに見える出来事の中にも、現在の自分につながる意味があります。 自分史づくりは、過去の経験を成功と失敗に分けて評価する作業ではありません。自分の人生で起きた出来事を一つずつ拾い上げ、その経験が現在の自分に何をもたらしたのかを見つめる作業です。 そこから、自分でも気づいていなかった強みや価値観が見えてきます。 「人と人をつなぐことを、ずっと大切にしてきた」 「困っている人を見ると、放っておけなかった」 「新しいことを始めるときに力を発揮してきた」 「家族が安心して暮らせることを何よりも優先してきた」 人生の中で繰り返してきた行動や選択には、その人らしさが表れています。 これが、人生後半における「自分探し」につながります。 自分探しという言葉には、まだ自分が何者かわからない若者が、自分に合った生き方を探すというイメージがあるかもしれません。しかし、自分探しは若い人だけのものではありません。 人生の後半だからこそ、これまでの経験を材料にして、改めて自分を見つめ直すことができます。 長く続けてきた仕事を離れたとき、子育てが一段落したとき、家族の介護が終わったとき、あるいは病気を経験したとき。これまで自分を支えていた役割が変化すると、「自分はこれから何をすればよいのか」と戸惑うことがあります。 会社員、親、配偶者、介護者などの役割を取り除いたとき、自分には何が残るのか。 その答えを見つけるために、過去を振り返ることが役立ちます。 これまでの人生で楽しかったこと、時間を忘れて取り組んだこと、人から感謝されたこと、心が大きく動いたことを書き出していくと、自分が本当に大切にしているものが少しずつ見えてきます。 それは、これから挑戦する仕事かもしれません。趣味や地域活動、学び直し、誰かを支える活動かもしれません。あるいは、家族や友人との時間を大切にするという選択かもしれません。 自分史は、過去を記録するためだけでなく、未来の方向を見つけるための地図にもなるのです。 今回のテーマは、「終活」とも深くつながっています。 終活というと、エンディングノートを書くこと、財産や相続を整理すること、葬儀やお墓について決めること、延命治療や介護の希望を家族へ伝えることなどが思い浮かびます。 これらは、家族の負担を減らし、自分の意思を伝えるうえでとても大切な準備です。 しかし、終活は「人生を終えるための活動」だけではありません。 自分がどのような人生を歩んできたのかを確かめ、残された時間をどのように生きるのかを考える活動でもあります。 自分史をつくることで、自分が大切にしてきた人や経験が見えてきます。すると、これから会っておきたい人、伝えておきたい感謝、挑戦してみたいこと、家族に残したい思いなども明確になります。 終活は、死を考えることで、今をよりよく生きるための活動と捉えることができます。 人生の最期を迎えるまでに何を整理するかだけでなく、最期までどのような自分でありたいのか。誰とどのような時間を過ごしたいのか。どのようなことに喜びを感じながら暮らしたいのか。 こうした問いを考えることも、終活の大切な一部です。 また、自分史には、家族との対話を生み出す力があります。 子どもは、親の人生のすべてを知っているわけではありません。親がどのような家庭で育ち、どのような夢を持ち、どんな失敗や苦労を経験し、何を大切にして生きてきたのかを、ほとんど知らないこともあります。 写真や思い出を見ながら人生を語ることで、家族が初めて知る物語が出てくるかもしれません。 「そんな仕事をしていたとは知らなかった」 「その人との出会いが、今の家族につながっているんだね」 「そのときは、そんな気持ちだったんだね」 自分史をきっかけにした会話は、単なる情報の共有ではありません。家族が互いを理解し、これまで言葉にできなかった思いを伝える機会になります。 自分の人生を家族へ伝えることは、財産とは異なる「言葉の遺産」を残すことでもあります。 今回の放送は、定年や子どもの独立など、人生の節目を迎えた方、自分らしい生き方を見つけたい方、自分史づくりに関心のある方、終活を始めたいけれど何から手をつければよいかわからない方に聴いていただきたい内容です。 自分史をつくるために、最初から長い文章を書く必要はありません。 これまで暮らした場所を書き出す。心に残っている人の名前を挙げる。人生の転機になった出来事を年表にする。昔の写真を一枚選び、そのときの思い出を書く。 小さな振り返りから始めるだけでも、自分の人生に新しい意味を見つけることができます。 過去は変えられません。しかし、過去の捉え方や、その経験をこれからどう生かすかは変えることができます。 人生の中で経験した喜びも、失敗も、別れも、遠回りも、すべてが現在の自分をつくっています。その一つひとつを拾い上げていくと、これから進みたい方向が見えてきます。 株式会社BANSOSHAの田和真由美代表との対話を通じて、終活、自分探し、自分史を「人生を閉じるための準備」ではなく、「人生後半を自分らしく生きるための宝探し」として捉え直す30分です。

  4. Aug 28

    第65回 「日本探訪!在宅医療・介護 第4回:奈良市都祁白石町」|ゲスト:西村正大(奈良市立都祁診療所)

    エフエムたちかわ「おうちde医療in立川」第65回は、2026年8月28日(金)16時30分から17時に放送された回です。 今回のテーマは 「日本探訪!在宅医療・介護 第4回:奈良県」 日本各地の在宅医療・介護の現場を訪ね、地域ごとの暮らしや医療資源、現場で働く人々の思いを紹介するシリーズです。第4回では、奈良県奈良市の大和高原にある都祁地域を取り上げました。 ゲストには、奈良市都祁白石町にある奈良市立都祁診療所の西村正大所長をお迎えしています。 奈良市と聞くと、奈良公園や東大寺、歴史的な街並みを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、奈良市の東部へ進むと、中心市街地とは異なる風景が広がります。 標高の高い大和高原には、豊かな自然と農村風景が残り、その一角に都祁地区があります。奈良市街地より気温が低く、冬には雪が積もることもある地域です。公共交通や医療機関への移動など、都市部とは異なる生活上の事情もあります。 そうした都祁地域の医療を支えているのが、都祁白石町にある奈良市立都祁診療所です。 今回の放送では、西村正大所長に、大和高原で暮らす人々の健康をどのように支えているのか、地域の診療所に求められる役割、訪問診療、多職種連携、医師の育成などについてお話を伺います。 奈良市立都祁診療所では、内科をはじめとする外来診療だけでなく、個人宅や施設への訪問診療、予防接種や健康診断などの予防医療、学校医や健康教室といった地域活動にも取り組んでいます。 地域の診療所には、特定の病気だけを診るのではなく、「どのような症状でも、まず受け止める」という役割があります。 患者さん自身が、どの診療科へ行けばよいのかわからないこともあります。複数の病気を抱えている高齢者や、身体の不調だけでなく、介護、家族関係、生活環境などに課題を抱える方もいます。 そうしたとき、地域の身近な診療所が最初の相談先となり、必要に応じて検査や治療を行い、専門医療へつなぎ、生活上の支援についても関係者と連携します。 西村先生が実践する総合診療では、目の前の症状や検査結果だけでなく、その患者さんがどこで、誰と、どのように暮らしているのかを重視します。 同じ病気であっても、必要な医療や支援は一人ひとり異なります。 自動車を運転できるのか。家族の支えを受けられるのか。薬を自分で管理できるのか。介護サービスを利用しているのか。農作業や地域での役割を続けたいのか。 病気だけではなく、その人の暮らし全体を見ることが、地域医療の重要な視点です。 番組の中では、大和高原で行われている訪問診療についても話が広がります。 訪問診療とは、病気や障害、加齢などにより通院が難しくなった方の自宅や施設へ医師が定期的に訪問し、診察や治療、薬の調整、療養上の相談などを行う医療です。 外来へ通っていた患者さんが、体力の低下などによって通院できなくなった後も、訪問診療に切り替えることで、住み慣れた場所で医療を受け続けられる場合があります。 長い間、地域のかかりつけ医として関わってきた医師が、患者さんの病歴だけでなく、家族や生活の状況も理解したうえで自宅を訪問する。その継続性は、地域の診療所が訪問診療を行う大きな強みです。 一方、都祁地域のように住宅が広い範囲に点在する地域では、移動にも時間がかかります。冬の天候や道路状況などが訪問に影響することも考えられます。 限られた人数と時間の中で、外来診療と訪問診療をどのように両立させるのか。必要な患者さんに継続して医療を届けるために、診療体制や情報共有をどのように工夫するのか。 こうした点も、大和高原における訪問診療を考えるうえで重要なテーマです。 在宅療養を支えるためには、医師だけでなく、多くの専門職との連携も欠かせません。 訪問看護師が日常的な体調の変化を確認し、ケアマネジャーが介護サービスを調整する。薬剤師が服薬状況を確認し、介護職が食事や排せつ、移動などの生活を支える。必要に応じて病院や行政とも連携する。 それぞれの専門職が持つ情報をつなぎ、本人や家族の希望を共有することで、自宅での生活を支える体制がつくられます。 地域医療とは、診療所の中だけで完結する医療ではありません。 病院、訪問看護ステーション、薬局、居宅介護支援事業所、介護サービス、行政、地域住民などが、それぞれの役割を果たしながらつながることが必要です。 奈良市立都祁診療所は、そうした地域の関係者をつなぐ拠点としての役割も担っています。 また、今回の放送では、地域医療を担う人材の育成についても紹介します。 奈良市立都祁診療所では、初期研修医や総合診療を学ぶ専攻医、医学生などを受け入れています。若い医師にとって、地域の診療所での経験は、病院の中だけでは学びにくい医療に触れる機会になります。 病院では、患者さんが病気やけがの治療を受け、一定の状態になれば退院します。しかし、地域の診療所では、退院後の生活や、その後の体調変化にも継続して関わります。 外来で診ていた患者さんを訪問診療でも支え、病状が変化すれば病院と連携し、退院後は再び地域で受け止める。子どもの頃から知っている患者さんが成長し、やがて家族を連れて受診することもあります。 人の人生や地域の時間軸の中で医療を捉える経験は、総合診療医や地域医療を目指す医師にとって、大きな学びになります。 大和高原の診療所と聞くと、昔ながらの医療を想像する方もいるかもしれません。しかし、奈良市立都祁診療所では、ITやデジタル技術を活用した診療・業務改善にも積極的に取り組んでいます。 大切なのは、IT化そのものを目的にすることではありません。 必要な情報を整理し、職員間で共有しやすくすること。業務の無駄を減らし、患者さんと向き合う時間を増やすこと。限られた人材でも、地域に必要な医療を安定して届けられる体制をつくることが目的です。 地域医療には、住民との近い距離感や長期的な関わりという、人間的な側面があります。一方で、質の高い医療を継続するためには、データや仕組み、効率化も必要です。 人に寄り添うことと、合理的な運営を両立させる。その姿勢も、奈良市立都祁診療所の特徴の一つです。 今回の放送は、都祁白石町や大和高原で暮らしている方、奈良市東部で訪問診療を探している方だけでなく、地域医療、総合診療、在宅医療に関心のある医療・介護従事者にも聴いていただきたい内容です。 都市部と山間地域では、利用できる医療資源や移動環境が異なります。しかし、「住み慣れた地域で安心して暮らしたい」「病気だけでなく、自分の生活も理解してほしい」という願いは、暮らす場所にかかわらず共通しています。 都祁白石町の奈良市立都祁診療所は、大和高原で暮らす人々の身近な医療機関として、外来から訪問診療、予防医療、地域活動、人材育成までを担っています。 奈良市立都祁診療所の西村正大所長との対話を通じて、大和高原の暮らしを支える訪問診療、総合診療、多職種連携、そして地域医療のこれからを考える30分です。

  5. Aug 21

    第64回 「調剤薬局としての新たな取り組み」|ゲスト:曽布川洋平(株式会社フォーリア)

    エフエムたちかわ「おうちde医療in立川」第64回は、2026年8月21日(金)16時30分から17時に放送された回です。 今回のテーマは 「調剤薬局としての新たな取り組み」 ゲストには、浜松市を中心に調剤薬局や在宅医療・介護事業を展開する、株式会社フォーリアの曽布川洋平代表をお迎えしました。 調剤薬局と聞くと、多くの方は「病院やクリニックで受け取った処方箋を持って行き、薬を受け取る場所」というイメージを持つのではないでしょうか。 もちろん、処方箋に基づいて薬を正しく調剤し、患者さんに安全に服用していただくことは、薬局の重要な役割です。しかし、高齢化や在宅医療の広がりに伴い、地域の調剤薬局に求められる役割は大きく変化しています。 通院や来局が難しく、自宅で療養している方が増える中、薬剤師が患者さんの自宅や施設を訪問する「訪問薬局」の重要性も高まっています。 訪問薬局の薬剤師は、薬を届けるだけではありません。薬が正しく飲めているか、飲み忘れや重複がないか、副作用と思われる変化がないか、薬の保管方法に問題がないかなどを確認します。 また、患者さんの生活や身体の変化に気づいた場合には、医師、訪問看護師、ケアマネジャーなどへ情報を共有します。薬を入口として、その人の療養生活全体を見守ることが、訪問薬局における薬剤師の大切な役割です。 株式会社フォーリアは、浜松市で長年にわたり調剤薬局を運営してきました。そして、地域の患者さんと関わる中で見えてきた課題に応えるため、在宅患者への訪問薬剤管理指導に加え、訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所へと活動の領域を広げています。 今回の放送では、曽布川洋平代表に、なぜ調剤薬局を運営する会社が訪問看護ステーションを立ち上げたのか、その背景にある思いや地域の課題を伺います。 在宅療養者を支えるためには、薬剤師による服薬支援だけで十分とは限りません。 病状を継続的に観察する看護師、身体機能や生活動作を支える理学療法士・作業療法士、医療と介護のサービスを調整するケアマネジャーなど、さまざまな専門職が必要です。本人の体調だけでなく、家族の介護負担や住環境、生活上の不安などにも目を向けなければなりません。 訪問薬局と訪問看護ステーションが同じ法人内にあることには、大きな可能性があります。 薬剤師が訪問時に気づいた体調や生活の変化を看護師へつなぐ。訪問看護師が確認した服薬上の課題を薬剤師と共有する。必要に応じて医師やケアマネジャーへ報告し、支援内容を見直す。 それぞれの職種が個別に動くのではなく、情報を共有しながら一人の患者さんを支えることで、より早く変化に気づき、その人に合った支援へつなげることができます。 番組では、訪問看護ステーションの立ち上げが、決して簡単なものではなかったことについても語られます。 調剤薬局と訪問看護ステーションでは、業務の内容も、職場の文化も、必要となる人材も異なります。薬剤師と看護師、リハビリ専門職などが、それぞれの専門性や考え方を理解し、共通の目標に向かって協働できる組織をつくる必要があります。 新しい事業を始めるには、人材の確保や育成、地域の医療・介護事業者との関係づくり、安定した運営体制の構築など、多くの課題があります。それでもフォーリアが新しい領域へ挑戦するのは、調剤薬局として地域の患者さんと向き合う中で、薬だけでは解決できない困りごとを数多く見てきたからです。 患者さんが本当に必要としているのは、薬そのものだけではありません。 病気や障害があっても、自宅で安心して生活できること。体調が変化したときに相談できること。家族だけで抱え込まず、専門職の支援を受けられること。そして、医療と介護が切れ目なくつながっていることが大切です。 株式会社フォーリアが進める取り組みは、調剤薬局の役割を薬の提供に限定せず、地域の暮らしを支える存在へと広げようとするものです。 また、こうした事業を継続し、さらに発展させるためには、一緒に働く人材が欠かせません。 今回の放送では、浜松市での中途採用や人材育成についても話が広がります。 調剤薬局で働く薬剤師、在宅医療に関わる訪問薬剤師、訪問看護ステーションで働く看護師やリハビリ専門職、利用者さんとサービスをつなぐケアマネジャー。それぞれの職種が専門性を発揮しながら、地域の患者さんや利用者さんの生活を支えています。 中途採用で新しい職場を探す際、給与や勤務時間、休日などの条件はもちろん大切です。一方で、「その会社が地域で何を実現しようとしているのか」「自分の専門性をどのように生かせるのか」「他職種とどのように連携できるのか」も、長く働くうえで重要なポイントになります。 訪問薬局や訪問看護ステーションでの仕事は、病院や店舗の中だけでは見えにくい、患者さんの実際の暮らしに触れる仕事です。 どのような家で暮らしているのか。どのように薬を管理しているのか。家族はどのような不安や負担を抱えているのか。本人はこれからどのように生活したいと考えているのか。 生活の場へ足を運ぶことで、専門職として提供すべき支援が、より具体的に見えてきます。 その一方で、一人の専門職だけですべてを解決することはできません。だからこそ、薬剤師、看護師、リハビリ職、ケアマネジャー、医師、介護職などが互いの専門性を尊重し、連携することが重要です。 今回の放送は、浜松市で在宅医療・介護に関わっている方、訪問薬局や訪問看護ステーションの取り組みに関心がある方、調剤薬局の新しい役割を知りたい方におすすめです。 また、浜松市で薬剤師、看護師、理学療法士、作業療法士、ケアマネジャーなどの中途採用情報を探している方にとっても、株式会社フォーリアが目指す地域医療や組織づくりを知るきっかけになる内容です。 処方箋を受け付け、薬を渡す場所から、地域の患者さんの生活を多職種で支える拠点へ。 株式会社フォーリアの曽布川洋平代表との対話を通じて、浜松市における訪問薬局と訪問看護ステーションの連携、調剤薬局が新しい事業に取り組む意味、そして地域包括ケアの中で薬局が担うこれからの役割を考える30分です。

  6. Aug 14

    第63回 「リハサロン祖師谷で一緒に働きましょ~」|ゲスト: 河野礼子(リハサロン祖師谷)

    エフエムたちかわ「おうちde医療in立川」第63回は、2026年8月14日(金)16時30分から17時に放送の回です。 今回のテーマは 「リハサロン祖師谷で一緒に働きましょ~」 ゲストには、世田谷区祖師谷にあるリハビリ型デイサービス「リハサロン祖師谷」の河野礼子代表をお迎えしました。 リハサロン祖師谷は、認知症の方とそのご家族を支えることを大切にしている半日型のデイサービスです。住み慣れた自宅での暮らしを続けたい。最期まで食事や会話を楽しみたい。できることを少しでも長く続けたい。そうした願いに寄り添いながら、介護予防や認知症改善を目指した支援を行っています。 今回の放送では、河野代表に、リハサロン祖師谷を立ち上げた背景、デイサービスとして大切にしていること、認知症の方への関わり方、そして一緒に働く仲間に求める思いについて伺います。 介護の仕事というと、「資格がないとできないのでは」「経験がないと難しいのでは」と感じる方もいるかもしれません。もちろん、専門的な知識や技術は大切です。しかし、リハサロン祖師谷が大切にしているのは、それだけではありません。利用者さんの立場に立って考えること。相手の気持ちに心を配ること。笑顔で関わること。感謝と思いやりを持って接すること。そうした人としての姿勢が、介護の現場ではとても大切になります。 特に認知症の方を支えるデイサービスでは、本人の言葉だけでなく、表情やしぐさ、生活の背景を丁寧に受け止めることが求められます。認知症があるからといって、その人らしさがなくなるわけではありません。好きなこと、得意だったこと、大切にしてきた暮らし、家族との関係、安心できる場所。そうした一つひとつを尊重しながら、日々の時間を一緒につくっていくことが、認知症ケアの大切な視点です。 リハサロン祖師谷では、機能訓練指導員による身体機能の維持・向上、看護師や歯科衛生士による口腔ケア、管理栄養士による栄養支援など、専門職による多面的な支援を行っています。身体を動かすこと、口から食べること、会話を楽しむこと、生活のリズムを整えること。それらはすべて、認知症の方が自宅での暮らしを続けるうえで大切な要素です。 デイサービスは、利用者さんのためだけの場所ではありません。ご家族にとっても大切な支えになります。認知症の家族を自宅で支え続けることには、大きな負担や不安が伴うことがあります。デイサービスを利用することで、本人が安心して過ごせる時間が生まれ、ご家族にも休息や相談の機会が生まれます。介護を一人で抱え込まないためにも、地域のデイサービスの存在はとても重要です。 今回のテーマには、「一緒に働きましょ~」という明るい呼びかけが込められています。世田谷で介護の仕事を探している方、デイサービスで働いてみたい方、認知症ケアに関心のある方、ヘルパー中途採用や介護スタッフの中途採用を検討している方にとって、リハサロン祖師谷の雰囲気や考え方を知るきっかけになる放送です。 介護職やヘルパーの仕事は、決して簡単な仕事ではありません。相手の状態や気持ちに合わせて関わる力が必要ですし、日々の小さな変化に気づく観察力も求められます。一方で、人の暮らしを支え、笑顔や安心に直接触れられる仕事でもあります。利用者さんが少し元気になった。会話が増えた。表情が明るくなった。家族が安心した。そうした変化を近くで感じられることは、介護の仕事ならではのやりがいです。 また、中途採用で介護業界に入る方にとっては、これまでの人生経験や仕事経験が活かされる場面も多くあります。接客、子育て、家族介護、地域活動、人とのコミュニケーション。そうした経験は、利用者さんとの関わりの中で大きな力になります。介護の仕事は、資格や経歴だけでは測れない、人柄や姿勢が活きる仕事でもあります。 リハサロン祖師谷が目指しているのは、認知症の方があきらめずに暮らし続けるための場所であり、ご家族が安心して相談できる場所であり、スタッフが利用者さんと一緒に前向きな時間をつくれる場所です。世田谷という地域の中で、認知症の方と家族の暮らしを支えるデイサービスとして、日々の小さな関わりを積み重ねています。 今回の放送は、介護や福祉の仕事に関心がある方だけでなく、認知症の家族を支えている方、世田谷でデイサービスを探している方、地域で人を支える仕事に挑戦してみたい方にも聴いていただきたい内容です。 「介護の仕事をしてみたいけれど、自分にできるだろうか」「ヘルパー中途採用に応募する前に、どんな職場か知りたい」「認知症の方を支える仕事に関心がある」。そんな方にとって、河野礼子代表の言葉は、最初の一歩を踏み出すきっかけになるかもしれません。 世田谷区祖師谷のデイサービス、リハサロン祖師谷で働くこと。認知症の方とご家族を支えること。人の暮らしに寄り添いながら、自分自身も成長していくこと。 河野礼子代表との対話を通じて、介護の仕事の魅力と、リハサロン祖師谷で一緒に働く意味を考える30分です。

  7. Aug 7

    第62回 「”いつか”をあなたはどう迎えますか?」|ゲスト: 川島宏太(あいのわ訪問看護ステーション)

    エフエムたちかわ「おうちde医療in立川」第62回は、2026年8月7日(金)16時30分から17時に放送の回です。 今回のテーマは 「“いつか”をあなたはどう迎えますか?」 ゲストには、あいのわ訪問看護ステーションの川島宏太代表をお迎えしました。 “いつか”。 それは、誰にでも訪れる言葉です。いつか病気になるかもしれない。いつか介護が必要になるかもしれない。いつか大切な家族を支える立場になるかもしれない。いつか自分自身の最期について考える日が来るかもしれない。 けれど、その“いつか”について、私たちは普段どれほど考えているでしょうか。 「まだ元気だから大丈夫」「そのときになったら考えればいい」「家族に心配をかけたくない」「縁起でもない話はしたくない」。そう思いながら、医療や介護、看取りの話題を先送りにしてしまうことは少なくありません。しかし、在宅医療や訪問看護の現場では、その“いつか”が突然やってくる場面に数多く出会います。 今回の番組では、訪問看護の現場で日々利用者さんやご家族と向き合っている、あいのわ訪問看護ステーションの川島宏太代表に、在宅療養、訪問看護、看取り、そして“自分らしく最期まで暮らすこと”についてお話を伺います。 訪問看護とは、看護師やリハビリ専門職などが自宅を訪問し、病状の観察、医療処置、服薬管理、療養生活の支援、ご家族への助言などを行うサービスです。病院や施設ではなく、本人が暮らしている場所に専門職が訪問し、その人の生活に合わせて支援を行うことが特徴です。 病気になっても、障がいがあっても、介護が必要になっても、住み慣れた自宅で過ごしたい。できる限り家族と一緒にいたい。自分のペースで生活したい。最期まで自分らしくありたい。そうした希望を支えるうえで、訪問看護はとても大切な役割を担っています。 一方で、自宅で療養することには不安もあります。急に具合が悪くなったらどうするのか。家族だけで介護できるのか。医療処置が必要になったら対応できるのか。夜間や休日に困ったときは誰に相談すればよいのか。本人が「家にいたい」と願っていても、ご家族が大きな不安を抱えることもあります。 訪問看護師は、そうした本人の思いと家族の不安の両方に寄り添う存在です。身体の状態を見るだけでなく、生活の様子、家族の関係、介護の負担、不安の内容、本人が大切にしていることを丁寧に受け止めながら、医師、ケアマネジャー、介護職、薬局、地域の支援者と連携して、必要な支援を組み立てていきます。 今回のテーマにある“いつか”は、看取りだけを意味するものではありません。介護が始まる“いつか”。病気と向き合う“いつか”。退院して家に戻る“いつか”。家族と大切な話をしなければならない“いつか”。そして、自分自身の人生の終わり方を考える“いつか”。 その“いつか”を、何も準備しないまま迎えるのか。それとも、少しずつ考え、家族と話し、必要な支援を知ったうえで迎えるのか。そこには大きな違いがあります。 もちろん、人生の最期について考えることは簡単ではありません。怖さもありますし、寂しさもあります。家族に話しにくいこともあります。「自宅で過ごしたい」と思っていても、それを口にすることで家族に負担をかけるのではないかと遠慮してしまう方もいます。逆に、ご家族側も「本人は本当はどうしたいのだろう」と悩みながら、なかなか聞き出せないことがあります。 だからこそ、元気なうちから少しずつ話しておくことが大切です。どこで過ごしたいのか。誰と過ごしたいのか。どんな医療を望むのか。何を大切にしているのか。すべてを決めきる必要はありません。まずは、「自分はこう思っている」と言葉にしてみること。その小さな対話が、いざというときの本人と家族の支えになります。 また、“いつか”に備えることは、決して暗い話ではありません。むしろ、今をどう生きるかを考えることでもあります。自分が大切にしたい時間は何か。会いたい人は誰か。続けたい暮らしは何か。家族に伝えておきたいことは何か。そうした問いは、最期のためだけではなく、今日からの生活をより自分らしくするための問いでもあります。 訪問看護の現場では、病気や介護があっても、その人らしい時間を大切にしようとする多くの姿があります。好きなものを食べること。家族と同じ部屋で過ごすこと。なじみの景色を見ること。ペットと一緒にいること。少しでも外の空気を感じること。医療的には小さなことに見えるかもしれませんが、本人にとっては大きな意味を持つことがあります。 川島代表のお話を通じて見えてくるのは、訪問看護が単に医療を届ける仕事ではないということです。訪問看護は、その人の暮らしの中に入り、その人が大切にしているものを一緒に守りながら、安心して過ごせる時間を支える仕事です。そして、ご家族にとっても「一人で抱え込まなくていい」と感じられる支えになります。 今回の放送は、在宅療養や訪問看護に関心のある方だけでなく、親の介護を考え始めた方、家族の看取りに不安がある方、自分自身の将来について考えたい方にも聴いていただきたい内容です。 “いつか”は、誰にでも訪れます。 その日を怖いものとして遠ざけるのではなく、自分らしく迎えるために、今できることを少しずつ考えてみる。家族と話してみる。相談できる専門職を知っておく。地域にどのような支援があるのかを知っておく。 あいのわ訪問看護ステーションの川島宏太代表との対話を通じて、訪問看護の役割、在宅療養の可能性、そして“いつか”を自分らしく迎えるための準備について考える30分です。

  8. Jul 31

    第61回 「日本探訪!在宅医療・介護 第3回:群馬県吾妻郡長野原町」|ゲスト:金子稔(長野原町へき地診療所)

    エフエムたちかわ「おうちde医療in立川」第61回は、2026年7月31日(金)16時30分から17時に放送の回です。 今回のテーマは 「日本探訪!在宅医療・介護 第3回:群馬県」。 日本各地の在宅医療・介護の現場を訪ね、その地域ならではの課題や取り組みを紹介していくシリーズとして、今回は群馬県吾妻郡長野原町にある長野原町へき地診療所の金子稔所長をゲストにお迎えしました。 長野原町は、群馬県の北西部に位置する山間地域です。自然豊かな環境に恵まれた地域である一方、医療や介護を考えるうえでは、都市部とは異なる条件があります。医療機関までの距離、公共交通や移動手段、冬場の気候、人口減少、高齢化、そして地域の中で支え合う関係性。こうした背景の中で、地域住民の暮らしを支える医療は、どのように成り立っているのでしょうか。 今回のゲストである金子稔先生は、長野原町へき地診療所の所長として、地域に根ざした診療に取り組んでこられました。へき地診療所というと、都市部で暮らす人には少しイメージしにくいかもしれません。しかし、その役割はとても重要です。地域の方にとって、体調が悪いときにまず相談できる場所であり、慢性疾患の管理を続ける場所であり、予防接種や保健活動を通じて住民の健康を支える場所でもあります。 へき地診療所の仕事は、専門分野を細かく分けるというよりも、地域で起こるさまざまな健康課題に総合的に向き合うことが求められます。子どもから高齢者まで、日常的な体調不良から生活習慣病、介護が必要になった方の相談、在宅療養、看取りまで、地域の暮らしに近いところで医療を届けていく。その姿は、まさに地域医療の原点ともいえます。 今回の番組では、金子先生に、長野原町という地域の特徴、へき地診療所の役割、在宅医療や在宅看取りへの取り組み、そして地域の多職種との連携についてお話を伺います。 在宅医療とは、通院が難しくなった方の自宅や施設を医師や看護師が訪問し、住み慣れた場所で療養を続けられるよう支える医療です。都市部でも重要性が高まっていますが、山間地域やへき地では、さらに大きな意味を持ちます。病院や専門医療機関へのアクセスが簡単ではない地域では、身近な診療所が日常的に関わり続けることが、本人や家族の安心につながります。 特に、在宅看取りは、地域医療の大切なテーマの一つです。最期まで家で過ごしたい、住み慣れた地域で暮らし続けたいという希望があっても、それを実現するには医療だけでは不十分です。本人の意思、家族の思い、介護サービス、訪問看護、ケアマネジャー、薬局、行政、地域住民の支えなど、多くの要素が関わります。医師が訪問すれば完結するものではなく、地域全体で支える体制が必要になります。 金子先生のお話からは、へき地医療における医師の役割が、単に診察や処方を行うことにとどまらないことが伝わってきます。地域の方の生活を知り、家族関係を知り、住まいの環境を知り、必要な支援者とつながりながら、その人にとって現実的で納得できる医療を一緒に考えていく。そこには、医療者であると同時に、地域の一員として関わる姿勢があります。 へき地医療には、難しさもあります。医療資源が限られている中で、どこまで診療所で対応するのか、どのタイミングで専門医療につなぐのか、急変時にどう判断するのか。患者さんの希望と医療的な安全性、家族の介護力、地域資源の状況を踏まえながら、日々判断していく必要があります。 一方で、へき地医療には、人と人との距離が近いからこそのやりがいもあります。顔の見える関係の中で、住民の暮らしに長く関わることができる。外来で診ていた方を在宅でも支える。病院から退院してくる方を地域で受け止める。最期の時間まで、その人らしい生活を支える。こうした継続的な関わりは、地域医療ならではの大きな意味を持っています。 今回の放送は、群馬県長野原町の一つの診療所を通じて、地域医療の本質を考える回です。都市部の在宅医療とは違う条件の中で、どのように医療と介護をつなぎ、住民の暮らしを支えているのか。へき地診療所の現場から見えてくる視点は、全国どの地域にとっても大切な示唆を含んでいます。 在宅医療に関わる専門職の方、地域包括ケアに関心のある方、地方やへき地の医療に関心のある方、そして将来の自分や家族の暮らしについて考えたい方にも聴いていただきたい内容です。 「どこで暮らすか」「誰と暮らすか」「どのように医療や介護を受けるか」は、一人ひとりの人生に関わる大切なテーマです。長野原町へき地診療所の金子稔先生との対話を通じて、地域で医療を支えること、住み慣れた場所で暮らし続けること、そして在宅医療・介護の可能性について考える30分です。

About

エフエムたちかわにて毎週金曜日16時30分から放送中。 立川市で在宅医療に関わっている方や在宅医療のキーパーソンをゲストとしてお招きして、在宅医療の「今」をお伝えします! 「輪になる、つながる、助け合う、明るく、楽しく、元気に学べる!」 在宅医療の普及啓蒙や地域のみんなが助け合い暮らしていく世界を実現することを目指しています。ぜひ、ご参加ください! <番組開始にあたって> さまざまな発信媒体がある中、在宅医療への親和性が最も高いものが「ラジオ」との結論に至り、エフエムたちかわさんのご協力の元、スタートすることになりました。 在宅医療にはさまざまな方々が携わっています。その方々に現状をお話いただき、立川市のみなさまへ在宅医療の「今」をお伝えすることを目的にしております。 そして、在宅医療の普及啓蒙が進み、 理解して、納得して、医療へ そんな世界が実現できればと思っています。 みなさまの参加をお待ちしております! 出塚豪記 在宅医療com株式会社 代表取締役社長