今再び話題になっている「ワークライフバランス」。言葉は時に一人歩きし、いつの間にか、後からついた“意味”が一般の捉え方になることがあります。
現在「ワークライフバランス」という言葉が使われているときの前後の文脈を見るとワークとライフを対立させているように見えます。「ワークの時間を減らしてライフの時間を充実させる」などはその典型ではないでしょうか。
人間の脳は、膨大なエネルギーを使う脳のエネルギー消費を抑えながら、素早く判断するために、グレーゾーンを排除して、二項対立で考えるようにできています。すなわち、「善vs悪」「正vs誤」「成功vs失敗」「白vs黒」などです。ビジネスの世界でも多く見られます。「短期利益vs長期利益」「トップダウンvsボトムアップ」「個人主義による成果vsチームの協働による成果」「革新vs効率」等々です。それらを二項対立で考えがちですが、成功するリーダーは両立させているのです。
ワークとライフは対立するものでしょうか?二項対立の罠にはまっていないでしょうか?
本来、ワークが充実することで経済的にも精神的にもライフが豊かになり、ライフの充実がワークに良い影響を与えてワークが充実する。実は二項対立ではなく、循環する関係にあります。「ワークとライフを分断して限られた時間を取り合う対立ではなく、人生のその時期その時期において最善の循環を作り出す」というパラダイムに立つとワークライフバランスが違ったものに見えてきます。
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Information
- Show
- FrequencyEvery two weeks
- Published8 October 2025 at 11:52 UTC
- Length20 min
- RatingExplicit
