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朗読のアナ 寺島尚正 roudoku iqunity
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- Arts
ラジオアナウンサーは言葉を読み語る表現者。
文化放送から、四十年にわたってリスナーに語りかけている寺島尚正アナウンサーがさまざまな作品を朗読します。
その声が紡ぎ出す物語に耳をすませ、語りから無限に広がる想像力、日本語の奥深さをご堪能ください。
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菊池寛 「餓鬼」
満員電車で座ることの出来なかった主人公は、車内を観察しながら、席に着くべき人や譲るべき人について思いを巡らします。他人の自分勝手な態度に立腹しますが、思いやりや優しさを失わずに過ごしていくことはそう簡単ではありません。正しくありたいと思っている自分に、醜さを発見し愕然とします。
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佐佐木俊郎 「機関車」
日本が近代化に向かうなかで、持つ者と持たざる者の差が開く一方で、労働者階級の意識も高まり連帯して労働条件を変えようという運動が盛んになったころのことです。若く真面目な青年機関士が、薄幸な運命を生きる女と知り合いますが、思わぬ仲間の行動が女の運命を変えてしまいます。
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谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
谷崎潤一郎のマゾヒズム小説のなかでも人気の高い作品です。気難しそうな哲學者蘿洞先は、取材に来た記者の質問になに一つまともに答えず、教職者としての熱意も一向に感じさせません。記者は取材の帰り際に、そんな先生の思わぬ姿を目にします。
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織田作之助 「人情噺」
昭和の初めの大阪、当時の下働きの使用人の暮らしぶりや人生をしみじみと感じさせる話です。商家での雇われの身は、今の労働者や被雇用者でもなく、勤め人とも違う住み込みで、職場そのものが人生の置き場でした。同じ毎日を繰り返していた使用人の人生が、大金を持って使いに出されたことで変わっていきます。
Masterpieces of modern Japanese literature are read in beautiful Japanese with correct pronunciation. -
森鴎外 「寒山拾得」
中国の唐の時代を舞台にした短編です。地方官吏が常日頃から悩まされている持病の頭痛を、貧しい身なりで流浪する僧が直してくれます。その力に驚いた官吏は、その僧から本当に凄い人物のことを教えられます。森鴎外が子供を楽しませるために話した内容を、小説に仕立て直しました。
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宮沢賢治 「虔十公園林」
宮沢賢治作品のなかでも人気の高い寓話です。時の流れとともに土地も暮らしも変わっていきますが、いつの時代にも人の心を豊かにしてくれるものがあります。その価値がわかるのは、利にさとい人でもなく、自分を賢いと思っている人でもなく、純粋な心を持った人です。