内科医たけおの『心身健康ラジオ』

《1376》脳卒中🧠当事者の声を聴く

毎年10月の一ヵ月間は「脳卒中月間」 そして10月29日は「世界脳卒中デー」

日本脳卒中協会 患者・家族委員会

「脳卒中を経験した当事者(患者・家族)の声」

https://www.mhlw.go.jp/content/10905000/000649148.pdf?utm_source=chatgpt.com

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■AI要約(誤字はご勘弁ください)

内科医たけお氏が、「世界脳卒中デー」にちなみ、日本脳卒中協会が2020年に発表した資料「脳卒中を経験した当事者(患者・家族)の声」を紹介し、患者と家族が直面するリアルな課題について解説しました。

この資料はアンケート調査に基づき、脳卒中発症から急性期治療、回復期リハビリ、そして退院後の地域生活に至るまで、各段階で当事者が何を感じ、どのような困難に直面したかをまとめたものです。

**【急性期病院での課題】**

発症直後は、突然の出来事に大きなショックを受け、医師からの説明内容を覚えていないという声が多く聞かれます。また、医療スタッフが多忙そうに見えるため質問を遠慮してしまい、コミュニケーションが不十分に感じられることもあります。担当医と話す機会が少ない、短いといった不満も挙げられました。

**【回復期リハビリテーションでの課題】**

回復期病院では、保険制度によって入院できる期間の上限が定められています。そのため、患者自身は「まだ症状が改善していない」と感じていても、期間満了によって退院を促されるケースがあり、不安につながります。また、退院後の具体的な生活をイメージするための情報提供が不足しているとの指摘もありました。

**【退院後の地域生活における困難】**

退院後の生活では、多くの課題が浮き彫りになります。

1. **制度・手続きの壁**: 介護保険や障害者手帳などの公的支援は、基本的に「申請主義」です。当事者が自ら情報を集めて申請しない限り利用できないため、知識がないと損をしてしまう構造になっています。手続きの煩雑さも大きな負担です。

2. **就労の問題**: 復職は非常に大きな課題です。後遺症が残る中で、職場の理解が得られなかったり、適切な業務に戻れなかったりするケースが多く、社会復帰の大きな障壁となっています。話者は、企業側の理解と産業医の積極的な関与が重要だと述べています。

3. **家族の負担と孤立**: 介護やサポートを担う家族の身体的・精神的負担は計り知れません。介護による経済的負担や社会からの孤立感も深刻な問題であり、患者本人だけでなく、家族への支援も不可欠です。

4. **将来への不安**: 障害を抱えながら生きていくことへの不安、特に生活費などの経済的な不安が長期的に続きます。

話者は、脳卒中からの回復と社会復帰は、医療の枠組みだけでなく、行政、職場、地域社会が一体となって支える体制が必要だと結論付けています。同時に、当事者や家族も利用できる制度を知っておくことの重要性を強調しました。