ポッドキャスト限定コンテンツ概要:AIが“作り手”をひらく——モリカトロン・森川幸人さんと語る、ゲーム制作の現在地
本編に先立って収録したポッドキャストでは、モリカトロン株式会社 代表取締役社長・森川幸人さんをお迎えし、リスナーの方から届いたリクエスト「AIをエンタメ化することとは?」に真正面からお答えしました。ゲームとAIの関係は“便利ツール”の一言では語り尽くせません。現場で何が起き、これから何が可能になるのか——先駆者ならではの視点で掘り下げています。
1)モリカトロン設立の背景——“AIソリューションの受け皿”をつくる
2017年設立のモリカトロンは、自社タイトルの開発にとどまらず、**「ゲーム会社に最適なAIの使い方を設計・提供する」**ことを主軸にしています。2012年のディープラーニング登場以降、ゲーム業界でもAI活用の気運は高まったものの、具体的な実装や運用を支える伴走者は少なかった——その空白を埋めるべく立ち上がったのが同社です。
2)“職人の汗”から“設計と編集”へ——文化のパラダイムシフト
森川さんがAIをゲームに採り入れたのは約28年前。当時は“人の手でやるべきだ”という価値観が強く、AIの話題はインタビューでもカットされるほど。しかし現在、生成系の進化で**「何を目指し、どこにAIを使い、どう編集するか」**が問われる段階に。
「AIは魔法ではなく、目的に合わせて“設計”し、“編集”する技術」
というメッセージが終始一貫していました。
3)まず効くのは“周辺”から——テスト・イメボ・台本づくり
「いきなりゲームの中身を全部AI化」ではなく、周辺工程からの導入が効果的。
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テストプレイの自動化:バグ検知の反復作業(壁抜けチェック等)をAIに委ね、品質向上と工数削減を両立。
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イメージボード生成:企画初期の方向性共有に。人間の遠慮や忖度を排し、“何度でも差し戻せる”のが強み。
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セリフ・テキストの叩き台:プロデューサーや脚本家の思考を前に進める“材料”として活躍。
4)ゲームの中身はどこまでAIに?——現状と近未来
会話型NPCや完全自動生成シナリオは“研究中”ですが、燃えやすい論点(学習素材・権利・作家性)の配慮が不可欠。一方で進展が著しいのが「AIコーディング」と「エージェント連携」。
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AIコーディング:ここ1年で実用レベルへ。高度なプログラムでも補助として使えるフェーズに。
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エージェント化:ChatGPTの指示からUnity/Unrealに横断命令→実装→確認と、**“人の企画→AIの手配→人のチェック”**が回る未来像が見えてきました。
5)“ゲーム心”があれば作れる——制作の民主化が生む多様性
森川さんが強調したキーワードは**「ゲーム心」**。
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絵が描けなくても、コードが書けなくても——AIが支援する時代、発想と設計が核心になる。
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二極化の進行:AAAの超大作と、少人数・短サイクルのカジュアル作品が共存。後者は学生や個人でも参入可能で、市場の多様性を押し広げる。
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“Web2.0的”転換:かつて閲覧中心だったWebが参加型に移行したように、**“遊び手→作り手”**の回路が開く。思いついたら“外へ出せる”時代へ。
6)先駆者のリアル——“手作りAI”から現在まで
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- 发布时间2025年9月12日 UTC 00:05
- 长度25 分钟