先日、「伝わる文章がすぐ書ける接続詞のコツ」の出版セミナーを開きました。150人を超える応募があって、たくさんの方が参加してくださいました。ありがとうございました。 その時に、20近い質問を頂戴したんです。そのなかで「会社に提出する文書は、難しく書いた方がいいだろうか」というのがありました。この感覚、わかるような気がしますよね。 文章を書くときに、どうしても権威づけするような感じになるんですよね。そのため、わかりやすく優しい文章だと、子どもっぽいと思われるのではいか、という疑心暗鬼がもたらす誤解なんです。 むしろ、難しく書けるのならそれでもいいと思うのですが、大抵は失敗するんです。難しく書いているつもりが、まったく内容の伝わらない文章になってしまうからです。難しくて理解される文章を書くなんて、相当の腕がないと書けません。僕らレベルなら、わかりやすく簡潔に書く方が、よほど楽なんですよね。 これとよく似たことを言われるのがオノマトペです。オノマトペを使うと子どもっぽい文章になるって言うんです。これもある種の偏見です。宮沢賢治の文章が子どもっぽいとは思えないしね。『グスコーブドリの伝記』なんて、1932年に書かれているんだけど、いまの温暖化が示唆されているような話だしね。 優しく書くということは、相手を思いやるということです。相手を思いやれない文章は、コミュニケーションとして破綻しているということにもなります。優しくわかりやすい文章の方が、書く側も読む側もストレスが少なくて済みます。 そもそも、書くことってかなり力のいる仕事だからストレスが掛かるんです。もっと、肩の力を抜いて書いた方がいいと思うんだけどなあ。 「ことばランド」では、取り上げてほしい「ことばの疑問」や感想をお待ちしています。お便りフォームからお願いします。 ↓ ↓ ↓ https://forms.gle/Qbhg8cHCUtym2nRu8 未來交創・前田HP https://kotoba-design.jp/ 江川HP https://www.midori-egawa.com/
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- FrequencyUpdated Weekly
- PublishedMay 27, 2024 at 6:22 AM UTC
- Length17 min
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