EP#70 姑息って、なんで「姑の息」って書くの? ことばの変遷を考えました

就職・転職の扉をひらく「ことばランド」

「姑息な手段」と言えば「ずる賢い手段」という意味だと思う人がほとんどだと思います。 また、それがなぜ「姑の息」と関係するのでしょうか。こんなことをわざわざ調べることもありません。まあ、なんとなくそういうものだ、と思って使っていることがほとんどだと思います。 実は、姑息は「姑の息」とはまったく関係ありません。「姑」は副詞の用法で「しばらく」という意味があります。「息」は「休息」などのことばでもわかるように「休む」という意味です。 つまり、姑息は「しばらく休む」→「一時的にしのぐ」という意味で元々使われていたのです。ところが、「一時的にしのぐ」のは根本解決にならないので、「ずるい」という意味になったのです。漢字は、僕たちが知っている範囲より、遙かに広い意味を持っているのです。 「やおら」も「急いで」という意味で使われることが多くなりました。「やおら」を漢字で書くと「徐ら」です。徐行の「徐」なので「ゆっくり」という意味であることがわかると思います。 これが時代と共に、まったく反対の意味に変化するのですから、ことばとは、面白いですね。   ◇◇◇ 『注意ワード・ポイントを押さえれば文章は簡単に直せる』(前田安正著、東京堂出版)です。絶賛発売中です。 Amazonなどでお買いも求めいただけます。 https://qr.paps.jp/7Ghyz   ◇◇◇ 「ことばランド」では、取り上げてほしい「ことばの疑問」や感想をお待ちしています。お便りフォームからお願いします。 ↓ ↓ ↓ https://forms.gle/v4CNrTaroSPYuMgj6 未來交創(前田安正)HP https://kotoba-design.jp/ 江川みどりHP https://www.midori-egawa.com/

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