<今回の選書>「子どもの宇宙」(河合隼雄さん)
どうもホシノです。今回も河合隼雄さんの『子どもの宇宙』を取り上げます。前回に続き、児童文学や心理学の視点から「子どもの心の力」をどう読み解くかを語りました。
本書の中で印象的なのは、「絶対的な世界」と「相対的な世界」という対比。子どもは「ありのままの自分を見てほしい」という絶対的な世界に生き、大人は相対的な評価の世界に身を置いている。そのずれが心をすれ違わせ、子どもの力を損なってしまう危うさを河合さんは指摘します。
さらに、その二つをつなぐ「通路」という概念も登場します。児童文学『トムは真夜中の庭で』に描かれる扉や、動物との出会いなど、物語の中に通路は繰り返し現れます。異なる世界を行き来しながら心を癒し、関係を築くために必要な媒介。その意味を日常の育児や対話にどう活かせるのかを考えました。
後半では、子どもが異性に惹かれていく過程や「父なるもの」との衝突・克服が成長にどう関わるかにも触れ、普遍的な心理発達のプロセスに思いを巡らせます。育児における「待てない社会」とのギャップ、そして大人の役割を見直すきっかけとなる一冊。ぜひ耳を傾けてみてください
정보
- 프로그램
- 발행일2025년 9월 25일 오전 1:53 UTC
- 길이19분
- 등급전체 연령 사용가