ごうちゃんの「照らすこころ」

照泰仏堂は、仏具店として人を心を大切に接客してきた幡司剛成さん「ごうちゃん」。 考え方や人生を楽しく生きるには?といった日々心がけること、 「気付き」や「きっかけ」お聴きいただいているリスナーと今後共有していきたいと思っています。

  1. 言葉を話せない家族のサインを見逃さないために

    6d ago

    言葉を話せない家族のサインを見逃さないために

    言葉を話せない家族のサインを見逃さないために 言葉なき家族の「心の声」を聴く 最新の気づきと病院の現場が教える、愛犬・愛猫からのサイン 「この子が人間の言葉を話せたらいいのに」と思ったことはありませんか? 言葉は話せなくても、犬や猫は体全体を使って、驚くほどたくさんのメッセージを私たちに送っています。 顔の表情、ちょっとした行動の違い、そして「匂い」など、飼い主さんがふと感じる「何かいつもと違うな」という直感には、とても大切な理由があるのです。 動物病院の現場で見つめてきた、彼らの「心の声」を読み解くヒントをお伝えします。 「あざとい表情」は、人間を動かすための作戦 犬の表情が豊かなのは、偶然ではありません。 実は、大昔にオオカミから枝分かれして人間と一緒に暮らすようになる中で、犬は「顔の筋肉」を独自に進化させてきました。 •「守ってあげたい」と思わせる目:飼い主さんのひざにアゴを乗せて、上目遣いでじっと見つめてくる可愛い仕草。 これには、人間の「守ってあげたい!」という本能を刺激する、ちゃんとした仕組みがあることがわかっています。 •一生、子どもの可愛らしさを持つ:オオカミは大人になると顔つきが険しくなりますが、犬は大人になっても可愛らしさを失わないように生まれついています。 人間に愛されて生きる道を選んだ、生まれながらの天才なのです。   なでなですることは、お互いに効く「心のクスリ」 毎日のスキンシップは、ただ仲良くするだけでなく、お互いの体と心に素晴らしい効果をもたらします。 •幸せのホルモンが出る:体を優しくなでてあげると、ペットのストレスが減るだけでなく、なでている飼い主さんの心もリラックスして、 幸せな気持ちになることがわかっています。 • 触るだけの健康診断:毎日マッサージするように触ることで、「皮膚に小さなしこりがある」「筋肉がいつもより硬い」といった、 体の変化や不調にいち早く気づくことができます。   「匂い」の変化は、病気のサイン 診察室で、私は目で見ることと同じくらい「匂いを嗅ぐこと」を大切にしています。 飼い主さんが毎日ペットの匂いを意識することは、とても優秀な健康チェックになります。 特に、いつもと違う「匂い」に変わったときは要注意です。 •耳とお口の匂い:耳からツンとする匂いがしたら、バイ菌が入っていたり、デキモノがあったりするかもしれません。 口臭の変化も、お口の病気のサインです。 •おしっことうんちの匂い: おしっこから「甘い匂い」がすると、体に糖がたまる病気の可能性があります。 うんちが腐ったような匂いのときは、お腹の調子がかなり悪くなっている証拠です。 見た目が元気そうでも、匂いが先に変わることがあります。顔をすり寄せてきたときの匂いを、ぜひ覚えておいてください。 「夜中にウロウロ歩き回る」のは、かなり進んだサイン ペットも年をとると、人間と同じように「物忘れ」の症状が出ます。 よく「夜中に部屋をウロウロ歩き回るようになった」と相談されますが、実はこの行動が出たときには、症状がかなり進んでしまっていることが多いのです。 特に、柴犬などの日本犬や雑種のワンちゃんに多く見られます。 「年のせいだから」と諦める必要はありません。 次のような工夫で、進行を遅らせることができます。 •外の空気を吸わせてあげる •新しいおもちゃで遊ぶなど、毎日の暮らしに「刺激」をプラスする •脳に良い栄養のフードやサプリメントを取り入れる   最後まで生きようとする「目の力」 検査のデータだけでは分からない、命の底力というものが現場にはあります。 それが、ペットたちの「生きたい!」という強い意思がこもった「目の力(目力)」です。 •骨が溶けるほどの痛みに耐えた子:体はいつ亡くなってもおかしくないほどボロボロなのに、その瞳だけは強くキラキラと輝いている子がいました。 「ちゃんとお母さんに甘えたい!」と目で訴えかけ、毎週のように病院の予約を更新しながら、懸命に生き抜きました。 •心が体に影響することも:大好きだったおじいちゃんが亡くなったショックで、半年間もご飯が食べられなくなってしまった16歳の老犬もいました。 彼らの瞳は、体だけでなく「心の状態」もそっくりそのまま映し出しているのです。 「最高のパートナー」 最新の研究では、犬の賢さはチンパンジーを超える部分もあると言われており、何百もの言葉を理解する犬もいます。 私たちが思っている以上に、彼らは飼い主さんの言葉や心を理解しているのです。 言葉は通じなくても、私たちは大昔から深く結ばれた最高のパートナーです。 臨床の現場で日々感じるのは、飼い主さんの「なんかいつもと違う」という直感が、何よりも一番正しいということです。 その小さなサインを逃さず、寄り添ってあげること。 それこそが、言葉を持たない彼らへの、一番の愛情表現になります。

    17 min
  2. ごうちゃんの「照らすこころ」vol.18

    Jun 9

    ごうちゃんの「照らすこころ」vol.18

    毎月第2火曜日ごうちゃんの「照らすこころ」仏具店として、人そして、心を大切に接客を続けるごうちゃんの考え方や、人生を楽しく生きるための「きづき」や「きっかけ」をお話いただきます。照泰仏堂HP:https://www.shoutaibutsudou.com/岡山の仏壇店「照泰仏堂」(昭和53年設立)は、お客様の仏事の【とーたるさぽーと】を行う仏壇屋です。お仏壇は唐木仏壇・金仏壇・モダン仏壇、合わせて随時100本以上展示。お仏壇の移動・掃除・処分も承ります。お仏具、位牌と文字彫サービス、線香・ローソク・神棚・神具、寺院用具、粗供養、満中陰志、各種返礼品、オンラインショップ、雑貨など、幅広い品揃えとサービスでお客様の毎日に寄り添います。 今回のテーマは、「諦める」 1.「諦める」の本当の意味語源は「明らかに眺める」:ネガティブな諦めではなく、現状をありのままに直視し、受け入れること。執着を手放すと好転する:経営、お金、人間関係など、「自分の思い通りにしたい」という執着(抵抗)をやめた瞬間に、物事が自然と良い方向へ流れ始める。 2.生死と別れの捉え直し•愛犬が遺した教え:自ら首輪を外して姿を消した愛犬の行動から、死は絶望ではなく、残された人への深い愛に基づいた「旅立ち」であると知る。•死は「再会という楽しみ」:別れを暗い影とせず、いつかあの世で答え合わせをするための「美しい約束」。•誇らしく送り出す供養:イタリア製の洗練されたメモリアル商品のように、悲しむだけでなく、その子らしいスタイルで生活に溶け込ませる形。 3.日常を豊かにする「整え方」の実践•物の価値を問い直す:単に捨てるのではなく、リユース(古物商)を通じて思い出を新しい価値に変える。•最新技術の活用:AI配置イメージなどを使い、生活空間との調和を「明らかに眺めて」不安をなくす。•小さな諦めを肯定する:「疲れたから今日はやらない」と決めることも、自分を大切にする立派な自己決定として受け入れる。 人生が思い通りにならない現実を「明らかに眺め(受容し)」、執着を手放すこと。 今この瞬間を軽やかに生き、心と空間を整えるための気づきやきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

    19 min
  3. ごうちゃんの「照らすこころ」番外編 接客するときに心がけていること

    Jun 9

    ごうちゃんの「照らすこころ」番外編 接客するときに心がけていること

    毎月第2火曜日ごうちゃんの「照らすこころ」仏具店として、人そして、心を大切に接客を続けるごうちゃんの考え方や、人生を楽しく生きるための「きづき」や「きっかけ」をお話いただきます。照泰仏堂HP:https://www.shoutaibutsudou.com/岡山の仏壇店「照泰仏堂」(昭和53年設立)は、お客様の仏事の【とーたるさぽーと】を行う仏壇屋です。お仏壇は唐木仏壇・金仏壇・モダン仏壇、合わせて随時100本以上展示。お仏壇の移動・掃除・処分も承ります。お仏具、位牌と文字彫サービス、線香・ローソク・神棚・神具、寺院用具、粗供養、満中陰志、各種返礼品、オンラインショップ、雑貨など、幅広い品揃えとサービスでお客様の毎日に寄り添います。 1.接客の本質は「足し算」ではなく「ストレスの引き算」 •「売ろう、話そう」とする執着の手放し: 熱心すぎる商品説明や、売り手側の独りよがりなテクニックは、お客様から自由を奪いストレスを与える。 •究極の自問自答: 一生に一度の買い物を目の前にした時、「客としての自分が、今の自分から買いたいと思えるか」 という客観的な誠実さが信頼の基準になる。 2.「情報の引き算」:余白を残すコミュニケーション •100%を語らない: 良かれと思って情報を過剰供給すると、お客様は考える時間を奪われ拒絶反応を起こす。 •「ポッと」答える美学: 相手が本当に知りたいと身を乗り出した瞬間にだけ、必要な答えを最小限差し出す。 この「絶妙な間(余白)」が、自発的な決断を促す。 3.「物理の引き算」:逃げ道を塞がない品格 •出口を広く開けておく: 出入り口付近に立ってお客様の「逃げ道」を塞ぐと、心理的圧迫感を与えてしまう。 •自由の保障が信頼を生む: いつでも帰れるという「完全な自由」があるからこそ、お客様は安心して空間に滞在できる。 技術で誘導するのをやめ、「相手のストレスを引き算し、いつでも離れられる自由をどこまでも尊重する」こと。 その引き算の潔さこそが、結果として「あなたから買いたい」と思われるような接客を目指しています。

    3 min
  4. 命の現場で見つめる、絆のカタチ

    Jun 9

    命の現場で見つめる、絆のカタチ

    命の現場で見つめる、絆のカタチ現役の獣医さんが語る、愛する家族から学べること 「この子はいま、何を考えているんだろう?」「私の看病はこれで合っているのかな……」。 言葉が話せないペットと暮らしていると、不安になることも多いですよね。 やさか動物病院の大石太郎先生は、そんな飼い主さんの不安から「絶対に逃げない」と決めています。 かつて、飼い主さんへの説明が足りずに後悔したり、一緒に傷ついたりした経験があるからこそ、 最期まで一緒に悩み抜く覚悟を持っています。 そんな大石先生が20年の現場で見つめてきた、動物たちが教えてくれる「絆」。 犬は「笑う」し、人間の赤ちゃんと同じくらい賢い 動物には人間のような心がないというのは、大きな勘違いです。 彼らは驚くほど頭が良く、自分の気持ちを伝えています。 •目線でお願いする: 例えば「窓を開けてほしい」とき、犬は「窓」と「飼い主さんの顔」を交互に見て、 目線で人間を動かそうとします。これは人間の赤ちゃんと同じくらいの賢さです。 •うれしいと笑顔になる: 犬(特にゴールデンレトリバーなど)には、人間と一緒に暮らす中で 「口角を上げる筋肉」が発達しました。 入院中、寂しそうにしていた子が、お迎えに来た飼い主さんを見た瞬間にパッと満面の笑みになるのを、 先生は何度も見ています。 家の「気まずい空気」もちゃんと読んでいる 動物たちの観察力は、想像以上です。 なんと、家族の間の「気まずい空気」まで敏感に察知しています。 •夫婦喧嘩が始まると「今は近づかない方がいいな」と別の部屋へ避難する。 •飼い主さんのキャラクターに合わせて、自分のノリを変える。 oあるエピソード: 大阪の賑やかな女性に「あんた、ちゃんとせなあかんで!」と冗談ぽく叱られた猫が、 「ひゃ〜、すみませ〜ん!」と言わんばかりのコミカルなポーズをとって、 その場の空気をなごませたこともありました。 「その時」を待つ命と、猫が見せた最高の愛情 病院では、お互いの強いきずなが起こす「奇跡のような瞬間」が本当によく起こります。 •大好きな人を待つ力:遠くに住む飼い主さんの到着を待つ、今にも息を引き取りそうなワンちゃんがいました。 その子は、飼い主さんが病院に駆けつけた、まさにその瞬間に安心したように旅立ちました。 •猫が見せた愛情:普段は犬ほど感情を表に出さない猫が、お迎えに来た飼い主さんに飛びつき、 顔中をペロペロとなめ続けたこともあります。 怖さや痛みを忘れてしまうほど、飼い主さんに会えた喜びでいっぱいだったのです。 「自分のせいだ」と自分を責めないで 大切なペットが病気になったとき、多くの飼い主さんは「自分の看病が足りなかったからだ」と 自分を責めてしまいます。 しかし、大石先生は「病気になることと、飼い主さんのせいであることは、まったく関係ありません」 と励まします。 病気の多くは、生まれつきの体質や、年齢を重ねたことが原因です。 動物たちが一番つらいのは、大好きな飼い主さんの悲しい顔を見ること。 「飼い主さんが笑顔で、一緒にいて幸せだと感じてくれること」こそが、 動物たちにとって一番の元気の薬になります。 「これからの幸せ」のために、納得のいくお別れを 今の動物医療は進んでいますが、ただ無理に命を長引かせることだけが正解ではありません。 大切なのは、「飼い主さんがちゃんとご飯を食べられて生活が成り立ち、お互いに笑顔でいられること」。 時には、痛みを止めて苦しませずに見送る選択(安楽死)も含めて、お互いが一番納得できる形を、 獣医さんと一緒に考えていくことが大切です。 いつか来るお別れの日に、「この子は一生をしっかり走り抜けたんだ」と感謝できるように、 今からできることがあります。 •日々の何気ない元気な姿を、日記や写真に残しておく。 •今、一緒にいられる時間を、一秒一秒大切に味わう。 彼らは「今、この瞬間」を生きている 昔、頭に大ケガを負った猫が運ばれてきました。 普通なら絶望してしまうような状況なのに、その猫は周りの心配をよそに、 目の前のご飯をガツガツと夢中で食べていました。 動物たちは、過去を悔やんだり、まだ来ない未来を不安がったりしません。 ただ「今、ここ」を一生懸命に生きています。 彼らが人間に求めているのは、完璧な看病や、高いお金をかけた治療だけではありません。 今日という日を、一緒に笑って過ごすこと。 あなたが今日、愛するペットに見せる笑顔こそが、彼らが世界で一番ほしがっている「愛の証」。

    17 min
  5. 意の如く 今ここから vol2 公開録音オープニング

    Jun 9

    意の如く 今ここから vol2 公開録音オープニング

    「病気を治す」から「家族の笑顔を守る」へ33年続く動物病院が考える、ペットと暮らす本当の幸せ 岡山県で33年続く「やさか動物病院」の2代目、大石太郎先生。 大石先生が目指しているのは、病気になった時だけ行く場所ではなく、 「ペットと飼い主さんが、地域のみんなと楽しくつながれる場所」としての新しい動物病院の姿です。 1. 「病気を治すこと」以上に大切なもの 先生になりたてのごろ、大石先生は「難しい病気を自分の手で治すこと」に一番のやりがいを感じていました。 しかし、ある犬のイベントを手伝ったときに、その考えがガラリと変わります。 • 病院の外で見せた姿:病院では怖がっていた犬たちが、大好きな飼い主さんと一緒に、 心から楽しそうにキラキラした笑顔を浮かべていました。 •気づいたこと:「自分が本当に守りたいのは、この家族の笑顔なんだ」と気づきます。 病気を治すことは、その笑顔を守るための「道具」の一つに過ぎないと知ったのです。 2.生後数ヶ月の「子犬の幼稚園」が大切な理由 やさか動物病院では、20年以上前から子犬のための教室を開いています。 •子犬の「心の成長期」:生後4ヶ月〜6ヶ月ごろまでは、子犬がいろいろなことを一番よく吸収する 大切な時期です。 •人間社会のルールを学ぶ:この時期に他の犬や人と触れ合い、外の世界に慣れておくことで、 将来「むやみに吠える」「怖がって噛む」といった困った行動を減らすことができます。 「問題が起きてから直す」のではなく、「最初から楽しく暮らせるように育てる」お手伝いをしています。 3.お母さんから受け継いだ「いつでも頼れる場所」 大石先生がこの道を選んだのは、33年前にたった一人で病院を立ち上げたお母さんの影響でした。 •お母さんのユニークな作戦:大石先生の耳元で、お母さんは「獣医師になってみない?」とささやき、見事に(?)その気にさせたそうです。•病気じゃなくても行っていい:お母さんは最初から「病気の時以外でも、気軽に来られる病院」を 目指していました。 シャンプー、お泊まり、ドッグランなど、ペットとの暮らしを丸ごと支えるアイデアは、 すべてお母さんから受け継いだものです。 4.地域の人が自然と集まる「道の駅」のような病院へ 大石先生は今、動物病院を「ペットがいてもいなくても、みんなが楽しく過ごせる場所」にしようとしています。 その形が、「AMI(アミ)カフェ」です。地域の仲間(地主の太田さん、マルゴの平野さん)の応援もあり、なんとわずか8ヶ月で完成しました。 カフェや広場があるメリット:o用事がなくても、お散歩ついでに気軽に立ち寄れる。o動物と触れ合うことで、人間の心も体も元気になり、健康で長生きできることにつながる。動物病院に行く理由が、「病気になって困ったから」ではなく、 「もっとこの子と幸せに暮らしたいから」に変わったら、ペットとの毎日はもっと ワクワクするものになるはずです。 やさか動物病院は、これからも地域の真ん中で、たくさんの家族の笑顔を見守り続けていきます。

    13 min
  6. 物事を考える力『思考力』を磨く 意の如く~今 ここから~

    May 26

    物事を考える力『思考力』を磨く 意の如く~今 ここから~

    会社に対して「怖い」という感情を抱くのは、心が発している非常に重要なサインです。 その正体不明の恐怖を、仏教の智慧である「思考の分解」を使って紐解き、心を整える技術のお話。 1. 苦しみの正体は「理想と現実の差」〜「一切皆苦(いっさいかいく)」から始める〜 仏教では、この世のすべては「思い通りにならない(=苦)」であると説きます。 ギャップの認識:「上司に認められたい(理想)」と「叱責される(現実)」。この差が苦しみの根源です。 発射地点:無理に差を埋めようとするのではなく、「今、これだけの差があるのだ」とありのままに認めることが、 心をラクにするスタートラインになります。 2. 「事実」と「感情」を切り分ける〜「怖い」というサインを見逃さない〜 「辛い」が理性的な言葉であるのに対し、「怖い」は感情が事実を完全に飲み込んでしまった危険な状態です。 一色単(いっしょくたん)にしない:クレーム、納期、人間関係などを一つの巨大な塊にして「会社=怖い」と錯覚していませんか? 境界線を引く:恐怖という感情に支配される前に、起きている「個別の事実」を一つずつバラバラに分解することが不可欠です。 3. 仏教のフレームワーク「十如是(じゅうにょぜ)」〜「因(いん)」と「縁(えん)」で分析する〜 パニックを鎮めるために、物事を多角的に分析する「十如是」の智慧が役立ちます。 因(直接的な原因):自分のミスや遅刻など。 縁(外的な要因):上司の家庭環境、会社の文化、上司がさらに上の役員から受けているプレッシャーなど。 ポイント:「自分がダメだから怒られた(因)」と自分を責めるだけでなく、相手を取り巻く「環境(縁)」にも目を向けます。 「相手にも事情がある」と俯瞰することで、過度な恐怖心から解放されます。 4. 「無我(むが)」の視点と心のケア〜自分を横に置く、ただし我慢はしない〜 「私が傷ついた」という強い「我(が)」を一度手放してみることで、世界の見え方が変わります。 視点のシフト:「相手は何に困っているのか?」と尊重する視点を持つと、関係性は円滑になります。 コップの水を出す:無我は「我慢」ではありません。 限界を迎える前に、信頼できる人に気持ちを「出す」ことが大切です。 心(コップ)の中を空にして自分を慈しんだ上で、現場では冷静に智慧を使いましょう。 受け止め方を変えれば、景色が変わる「思考の分解」をしても、厳しい現実がすぐに消えるわけではありません。 しかし、混濁した恐怖を整理することで、心の痛みは確実に和らぎます。 今日、感じている「もやもや」を紙に書き出してみませんか? それは「事実」ですか? それとも「感情」ですか?自分のミス(因)以外に、どんな環境(縁)が影響していますか? ほんの少し分解するだけで、昨日より軽やかな一歩が踏み出せるはずです。

    23 min
  7. 自己開示のさじ加減 どこまで心を開いていい? 意の如く~今 ここから~

    May 19

    自己開示のさじ加減 どこまで心を開いていい? 意の如く~今 ここから~

    相手との心の距離を適切に測り、真に伝わる言葉を届けるためのヒントのお話。 1. 「察して当たり前」 ~現代のコミュニケーション~ かつての「背中を見て覚えろ」という教育や、 言葉足らずな指示(例:弁当を頼まれたらお茶も買うのが当然)は、現代では通用しません。 デリケートな風景:現代は、良かれと思った一言が深刻な断絶を生む時代です。 「察せよ」は暴論: 相手が何を求めているかを、かつてよりも細やかに、慎重に観察しなければならない局面に私たちは立っています。 2.アドバイスが「武器」に変わる瞬間 〜成功体験の罠と圧迫感〜 良質な指導のつもりが、相手には「恐怖」として伝わってしまうことがあります。 論理の押し付け:トラブルに対し「なぜ?」と問い詰めることは、一見正論ですが、 相手から逃げ場を奪い、相談そのものを躊躇させる原因になります。 自分の正解=相手の正解ではない:自分が救われた手法であっても、それが今の相手を救うとは限りません。 3. 仏教の智慧:対機説法(たいきせっぽう) 〜相手の「器」に合わせて言葉を選ぶ〜 相手の心の状態(機根)を見極め、それに適した「伝え方」を選ぶ。 相手を以下の3つのパターンで観察してみましょう。 相手の状態求めるものミスマッチによる弊害 ・解決策を探したい共に考える導き答えを押し付けると、主体性を奪う ・方法だけ知りたい今すぐの正解「なぜ?」と問うと、絶望させる ・受容してほしい辛さの肯定解決策を出すと、拒絶感を生む 4. 「自分語り」というエゴを捨てる 〜「俺の頃は…」が相手を追い詰める〜 相談を受けたとき、つい自分の苦労話や成功体験を語りたくなりますが、これは多くの場合「語り手の快感」でしかありません。 重荷になる物語:「自分はこうして乗り越えた」という話は、今の相手にとっては「それができない自分への否定」に聞こえるリスクがあります。 利他の精神:自分の知恵を披露したい欲求を抑え、「今、この人の心に響くのは何か」を徹底的に思索することがリーダーの務めです。 5. あえて「踏み込まない」という智慧 〜プロフェッショナル・ディスタンスの重要性〜 誰もが常に「心を開きたい」わけではありません。 適切な距離を保つこと自体が、最高のおもてなしになることもあります。 引き算の智慧:相手の表情や佇まいから「どのレベルの接触を望んでいるか」を察し、あえて深く踏み込まない勇気を持つこと。 言葉を置いておく:相手の心に響きそうな言葉をそっと差し出すだけで留める。 その節度が、成熟した大人のコミュニケーションです。 言葉の基準を「自分」から「相手」へ究極のコミュニケーションとは、自分の「認められたい」という欲求を制御し、 相手を利する(利他)ことに集約されます。 今日、あなたが対話する相手は、どの段階にいるでしょうか? 言葉を発する前に一呼吸置き、相手の「心の色」を静かに観察することから始めてみてください。

    17 min
  8. ごうちゃんの「照らすこころ」vol.17

    May 13

    ごうちゃんの「照らすこころ」vol.17

    毎月第2火曜日ごうちゃんの「照らすこころ」仏具店として、人そして、心を大切に接客を続けるごうちゃんの考え方や、人生を楽しく生きるための「きづき」や「きっかけ」をお話いただきます。照泰仏堂HP:https://www.shoutaibutsudou.com/岡山の仏壇店「照泰仏堂」(昭和53年設立)は、お客様の仏事の【とーたるさぽーと】を行う仏壇屋です。お仏壇は唐木仏壇・金仏壇・モダン仏壇、合わせて随時100本以上展示。お仏壇の移動・掃除・処分も承ります。お仏具、位牌と文字彫サービス、線香・ローソク・神棚・神具、寺院用具、粗供養、満中陰志、各種返礼品、オンラインショップ、雑貨など、幅広い品揃えとサービスでお客様の毎日に寄り添います。ちょうど良かったと思える「照泰仏堂」幡司剛典代表取締役社長にスタジオにお越しいただきました。よろしくお願いいたします。   5月。新緑が目にまぶしく、新しい生活にも慣れてきた頃。ふとした瞬間に心の揺らぎを感じることはありませんか? 5月はごうちゃんにとって、自身の結婚記念日やお店の創業49周年が重なる、人生の節目が詰まった特別な1ヶ月。 ごうちゃんが大切にしているのは、「ちょうどよかった」という心の在り方です。 今月のテーマは、「グリーフ(悲嘆)」 良かれと思った「励まし」が、相手を追い詰める? 身近な人が深い喪失感(グリーフ)の中にいるとき、私たちはつい「元気出して」と声をかけてしまいがちです。 しかし、こうちゃんは自身の経験から一つ。 「パニック」は正常な反応 大切な人を失った直後、心が追いつかないのは命を守るための自然な防衛反応です。 「応援」という名のプレッシャーを控える 「何か食べて」という温かい言葉さえ、喉を通らない状態の人には苦痛になることがあります。 「静かな勇気」を持つ 必要なのはアドバイスではなく、相手が言葉を発するための「空白」を作ってあげること。 ただ横にいることの大切さ。 49年目の挑戦:伝統業界に「AI」を導入する理由 100年超の老舗も多い仏壇業界において、自分たちを「まだ若手(伸びしろがある時期)」と定義します。 その柔軟な視点が生んだのが、AIを活用した「一発仏壇」という革新です。 ストレスをゼロにするデザイン 「自分の部屋に合うか?」という不安を解消するため、AIによる写真合成技術を導入。 「イメージ違い」のリスクをなくす お部屋の写真に仏壇をその場で合成し、視覚的に共有。これは単なる効率化ではなく、お客様と店側双方の心理的負荷を減らすための、温かいテクノロジーの活用です。 50歳、今こそ「大人は最高だ」と言い切る 今年50歳を迎えたごうちゃん。 年齢を重ねることを「衰え」ではなく、経験を積んだ今だからこそ味わえる「絶頂期(ピーク)」として楽しむ。 このポジティブなエネルギーが、周囲を照らす光になっています。 想定外のことが起きても、最後に「これでちょうどよかったんだ」と笑い合える関係こそが、 私たちの日常を一番深く癒してくれるのかもしれません。

    19 min

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照泰仏堂は、仏具店として人を心を大切に接客してきた幡司剛成さん「ごうちゃん」。 考え方や人生を楽しく生きるには?といった日々心がけること、 「気付き」や「きっかけ」お聴きいただいているリスナーと今後共有していきたいと思っています。

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