ジョンの山RUNラジオ

ジョン

マラソンのこと、山のこと、みなさんのトレーニングのモチベーションアップにつながることを話していきます

  1. 6d ago

    出し切らない練習で、出し切れる身体になるのか?八分目で走り続けて、本当に本番で戦えるのか?

    今回は正直な不安の話です。 ノルウェー式を学び、日々の練習をゴールデンゾーン、いわば八分目で走るようになりました。理屈は分かっているつもりです。でも練習会に行くと、周りは日本の伝統的なインターバルで、最後は全員が出し切って倒れ込んでいる。その横で淡々と抑えて走っていると、こう声をかけられます。「あれ、今日調子悪いの?」「あんまり無理しないでね」。 そして正直に言えば、最近レース本番でも、昔ほど出し切るガッツが出ないことがある。これは結構、深刻な悩みでした。 そこで、この不安を軸にもう一度この本を読み直してみたところ、見落としていた答えが2つ見つかりました。 ひとつは、「八分目」とは内的な努力度の話であって、ペースの話ではないということ。著者は、ピークフォームでは努力度が閾値付近で安定したまま、5Kレースペースからそう遠くないペースを保てた、と書いています。抑えているのは感覚であって、時計ではなかった。 もうひとつは、レース当日の調子が、ほぼ筋の状態で決まるということ。心肺やホルモンは数日では変わらないけれど、筋だけは数分で変わりうる。だからピーキングは筋を狙う。「本番でガッツが出ない」の一部は、根性ではなくピーキング設計の問題かもしれません。 一方で、正直にお伝えしなければならないこともあります。「毎日八分目で走っていて、レースで全部出す能力は錆びないのか」という問いに、この本は答えを持っていません。そこは著者の関心の外にある領域です。今回はそこにも線を引いた上で、では自分でどう設計するかまで踏み込んで考えます。 そして最後に、練習会で「大丈夫?」と言われたときの、ちょっと気の利いた切り返し方も考えてみました。 https://amzn.to/3TKnrlD

  2. Jul 23

    なぜこの強度が効くのか?ゴールデンゾーンを支える5つのメカニズム

    「The Norwegian Method Applied キーワードシリーズ」、今回は何度も登場してきた「ゴールデンゾーン」――血中乳酸2.3〜3.0 mmol/L、閾値のほんの少し下の狭い強度帯――が、なぜ効くのかを掘り下げます。 著者マリウス・バッケンは、この問いに対して1つの理由ではなく、5つの独立したメカニズムで答えています。しかも「ゴールデンゾーンは妥協ではない」とはっきり言い切っています。安全側に振った控えめな選択ではなく、複数の生理システムが同時に噛み合う、狙って設計された交差点だ、と。 5つのメカニズムにはすべて共通する構造があります。「効果を引き出すのに十分な刺激」と「やりすぎて逆効果になる上限」。その間に挟まれた狭い帯が、ミトコンドリア・乳酸処理・グリコーゲン・ホルモン反応・筋の動員、それぞれに存在していて、ゴールデンゾーンはその5つの帯がぴたりと重なる、たった一つの共通区間なのです。 後半では、「なぜ真の限界は心臓ではなく筋肉なのか」という、本書全体を貫くもう一つの核心にも触れます。自転車選手が週25〜30時間走り込めるのに、エリートランナーが週12〜15時間しか走れない理由。トライアスリートが週35時間トレーニングできる理由。そして著者自身の「エンジンはあったのに、脚がついてこられなかった」という現役時代のエピソードまで。 【今回の内容】 ・「妥協ではない」――ゴールデンゾーンという発想そのものへの著者の宣言 ・すべてのメカニズムに共通する物差し:「十分な刺激」と「やりすぎない上限」 ・メカニズム① ミトコンドリア新生 ― AMPK経路とカルシウム経路 ・メカニズム② 乳酸処理 ― 乳酸-ペースカーブを右にシフトさせる ・メカニズム③ グリコーゲン代謝 ― 枯渇はさせるが、空にはしない ・メカニズム④ ホルモン反応 ― 「よく眠れる」こと自体が機能している証拠 ・メカニズム⑤ 筋の動員 ― 階層的な動員と、Xセッションへの伏線 ・真の限界は心臓ではなく筋肉 ― 自転車との比較、著者自身の経験 📖 書籍:Marius Bakken『The Norwegian Method Applied』 https://amzn.to/4we7OkF #ランニング #ノルウェー式トレーニング #NorwegianMethod #ゴールデンゾーン #運動生理学 #マラソン

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