残間光太郎の"闘うものの歌が聞こえるか"

kotaro zamma

イノベーションで世界をよりよく変えていこう、という闘う人々を応援するチャネルです。スタートアップや大企業、音楽家やアーティストなど、様々なイノベーターのビジョン、考え方、パッションを是非是非、全身で感じてください!

  1. 論よりアイディア・ノベーション(1652回)

    -21 H

    論よりアイディア・ノベーション(1652回)

    日本の教育学者であり明治大学文学部教授の齋藤孝さんの言葉に深く共感と共に、新たな気づきを頂きました 曰く "私は「論よりアイデア」という標語を掲げ、世の中に浸透させる活動を続けています" "なぜ、そんな草の根運動をしているかというと、「論より証拠(=議論するよりも証拠を示すことが重要)」という言葉があまり好きになれないからです。   エビデンス(証拠)が大事というのは確かにその通りですが、それより大事なのは、何かアイデアを生み出すことです。" "私は楽しい、面白いと思える時間が長い人生こそが、善い人生であると考えます。 楽しい、面白いと思える時間を作る上でのカギとなるのが「気づきの数」です。" ここから私は思いました^ ^ 1、自律性と有能感 2、快楽物質 3、リップルモデルで生き甲斐へ 1、自律性と有能感 何故気づきが起きると気持ちいいのか?ということについて、とても考えさせられると共に、めちゃくちゃ共感させて頂きました 自己決定論のデシ&ライアンさんのお話では、1、自律性、2、有能感、3、関係性が、人の幸せを形作るとの話がありましたが 気づきとは、1、自律性、2、有能感を刺激してくれるものなので、内発的動機を刺激してくれて、かつとても幸せな気持ちになれるのかなあと思いました 2、快楽物質 ジョン・クーニオスさんと マーク・ベアマンによると、2004年の研究で、「突然のひらめき(Insight)」が生じた瞬間、右側上側頭回が活性化し、同時に報酬系(側坐核)も反応することをfMRIで確認したとのことです つまり、人は、気づきを得る際にも、快楽物質が出ているからこそ、気づきを得たいと思う活動をする、そんなことも言えるのかもこれないと思いました それは、太刀川さんの進化思考的にいうと、変異と適応の、変異側の作用として、人間は進化するために、自らに変異をしようとする仕組みを入れ込んだのかもしれない、そんなことも思わせて頂きました 3、リップルモデルで生き甲斐へ 気づきは、自分自身の内部で生じるものですが、さそれを元に、仲間と共に、さらにたくさんの人たちにその気づきを得てもらう、というイノベーターリップルモデルを展開していくと よりたくさんの人たちに、自分の気づきをわかってもらえて、もし喜んでもらえることが起きたら、それは小さなイノベーションの始まりだなあと思いました リップモデルのループが回り始めたら、それは快楽から、生き甲斐に、育っていくのではないか、そんなことを思いました と言えことで、一言で言えば 論よりアイディア・ノベーション そんなことをお話ししてます^ ^ 参考:本: 「気づき」の快感 令和6年11月発行 著者 齋藤孝  発行所 株式会社幻冬舎

    13 min
  2. ジャスミンが「自由よ!」と歌うノベーション(1651回)

    -1 J

    ジャスミンが「自由よ!」と歌うノベーション(1651回)

    劇団四季の「アラジン」の日本語訳をされている高橋知伽江のパッションに感動しました 曰く "実は、あの歌の原詩にはFreeとか Freedom という言葉は一つも無いのですよ。でも、“すべてが新しい世界”、それは、何もかもが新しく新鮮に感じられるということでしょう。 お城の中に閉じ込められてきたジャスミンが、魔法のじゅうたんで大空に飛び立ち、生まれて初めて“解き放たれる”瞬間、『そうか、これが自由なんだ!』と感じる。 空から見下ろす世界のすべてが彼女には新しく映る。その感動が、そのままお客様に伝わるようにしたかったのです。 ジャスミンが「自由よ!」と歌う、その気持ちー心の底から湧き上がるような喜びが、お客様に届けばいいなと思っています」" ここから私は思いました 1、原文よりも価値 2、作詞家のパッションの源 3、価値から共感、大義への昇華 1、原文よりも価値 劇団四季のアラジンは、何回観ても感動で涙が溢れてしまう、本当に大好きなミュージカルなのですが、その日本語訳に、こんなパッションが込められていたのかと、さらに感動しました サビの「A Whole New World」の訳詩を高橋さんは「自由」という言葉で、表現されているのですが、これは、原文よりもその場面で展開される気持ちや、伝えたい価値観を、日本語で表現したということかもしれないと思いました その方が物語の中での主人公のパッションがより伝わる、その気持ちを表現することが、実は原歌詞を作られた人の気持ちも、よりリアルに表現できる、そんなことができるのは、ある意味、訳詞の時点でのイノベーション、と呼ぶべきものだなあと思いました 2、作詞家のパッションの源 しかし、これを実現するのは、相当大変なことかと思いました。何故、原文通り訳さないのか、想像ですがざまざまな軋轢があったとではないかと思います それを貫き通すことができるのは、常日頃、自らのパッションの源を信じて、突き進むことができている方なのだろうなあと思いました 3、価値から共感、大義への昇華 それができるのは、イノベーターリップルモデルとして、3つのフレーム(パッション、仲間、大義)へのつながりを生むアクティビティがあるからと思います 高橋さんは、自らのパッションに従って、自由よ、としたわけですが、それだけではなく、その先にいる、お客様に、主人公のジャスミンの心叫びが届いて欲しい、そして皆んがそれを感じて欲しいという思いがあるということだと思います それは、パッションからはじまり、スタッフやキャストの仲間と共に、より多くのお客様にすばらしい物語を届けたい、という大義があるからこそ、自らのパッションに従うことができるというループを生み出していると思います 舞台を見させて頂いた私は、その場面で、主人公の、自由よ、との歌に、心から涙が溢れました。パッションと大義が、私の心に、キャストの皆さんのを通じて、届いた、その証拠だと思います ということで、本当に素晴らしいミュージカルの、劇団四季のアラジンは、まさに訳詞の高橋さんによって、より素敵なスピリッツを注入され、スタッフ、キャストの皆さんのスピリッツを注入され、出来上がってると思いました 一言で言えば ジャスミンが「自由よ!」と歌うノベーション そんな話をしています^ ^ 参考:劇団四季 『アラジン』ブロードウェイ公演 プログラム 今、解き放たれる『アラジン』の魅力『アラジン』日本語訳詞・高橋知伽江さんに聞く 田中裕子 企画・製作 四季株式会社 日本語歌詞 高橋知伽江 https://www.shiki.jp/applause/aladdin/

    14 min
  3. アパレルから雑貨へ横転ノベーション(1650回)

    -2 J

    アパレルから雑貨へ横転ノベーション(1650回)

    アパレルブランドを30以上展開するパルが、3Coinsへ展開し大成功している理由に、イノベーションを教えて頂きました パル社長の小路順一さん曰く "ファッションっていうのは多分、いろんな業種業界の中でも1番早い、賞味期限が短いような業種なので うちは四週間で店頭を買えるというのが方針でやってるんですけど 雑貨みたいな定番物が多い業者でもやっぱり新鮮さ、新しさが大事ということがわかってきたんで" ここから私は思いました 1、アンゾフの渡り廊下 2、強みの価値化 3、違う市場分野へ 1、アンゾフの渡り廊下 先日ご紹介させて頂きました、名和高司さんから教えて頂いた、アンゾフのマトリクスにおいて、渡り廊下を創るとやりやすいというお話に、まさに合致しているお話だと思いました 新規ビジネス創発の際に、アンゾフの製品と市場というマトリクスにて、新市場または新製品への移動する際には、そんなに簡単に移動できるわけではなく そのために、それを移動させる、渡り廊下として、現在地における、横展可能となる強みとは何なのかを、一旦検討する、そんなフェーズが必要とのお話でした 2、強みの価値化 その強みを明確化するステップというのが、まさに、今回のパルで実施された、賞味期限がもっとも短い中で勝負できるという機能が、強みとして、横展可能という価値化ができたことが、非常に大きかったことだと思いました 同じ業態の中では、当たり前のことは、とかく強みとして認識しにくいものですが、実は業種業態を超えた横転を検討する上では、それ自身が他の業種業態では、強みになることがあるので、フラットに出してみることが大切だなあと思いました 3、違う市場分野へ さらにそこから、新たな製品なのか?新たな市場なのか?というところを、必死に探索していくわけですが ポイントは、自分たちの強みが、市場における顕在か潜在化の、どちらかのニーズとギャップがあるところを探し出すということです パルさんはどうやって辿り着いたのかは明らかにされていませんでしたが、雑貨業界は基本的には商品サイクルはとても長く、そこにもっとたくさんの種類のものが欲しいというニーズギャップが明らかにあったということかと思います アンゾフのマトリクスでいえば、まずは、市場の新しいところに、ニーズギャップのある市場があり、そこに自社の強みが活かせる分野、それを探し当てるということになるかと思います まさにそれが、雑貨であった、そういうことかと思いました まさに、アンゾフを意識して、渡り廊下で価値化して、そしてニーズギャップのある市場へ食い込んでいく、素晴らしいイノベーションのお話だなあと感動きました 一言で言えば アパレルから雑貨へ横転ノベーション そんな話をしています^ ^ 参考:カンブリア宮殿 物価高の強い味方!スリーコインズ 2025/10/16 テレビ東京 https://www.tv-tokyo.co.jp/broad_tvtokyo/program/detail/202510/18189_202510162306.html

    13 min
  4. この瞬間に全部決めたくないノベーション(1649回)

    -4 J

    この瞬間に全部決めたくないノベーション(1649回)

    日本人で初めてフランスでフレンチの三ツ星を獲得され、さらに継続して撮り続ける小林圭さんの、新しいメニュー創りの秘訣に触れたようで感動しました 試作メニューを作り続けて突然辞めた圭さん曰く "とにかく食べる 食べてみて記憶に残す もしかしたらそれがわかんないけど 一カ月後、二週間後、二日後に その形で何かに出てくるかもしれないし もっともっと何かできるかもしれないっていうところを、この瞬間に全部決めたくない" ここから私は思いました 1、量をこなす 2、熟成させる 3、納得いくまで決めきらない 1、量をこなす フレンチの本場のフランスで、日本人としてもの凄い過酷な環境で生き抜き、そして、フレンチで三ツ星を獲得し継続されている小林圭さんの、ヒリヒリするような生き方とスピリッツにめちゃくちゃ感動しました いかにイノベーティブなメニューを開発し提供するかの秘密をこの場面と言葉に感じました。まず思ったのは、とにかく試作を創る、試行錯誤を重ねるという、量が圧倒的なんだなと思いました。 イノベーションの世界では、量が質を超える、という話は、ある意味、セレンディピティの発生数を確保するということにもつながるのかなと思ってます イノベーションは、他の人が思いもよらない異質な新結合なので、その発生はなかなかコントロールできるものではないとすると 発生確率は同じであれば、母数を増やすことによって、イノベーションの数を確保することができる確率は高まる、ということになるのであれば、量をこなすということは、イノベーションには必須なのだと改めて思いました 2、熟成させる 圭さんが、試作を作ってて突然やめる、ということをされていることは、ある意味、アイディアを熟成させる時間を設けているかなと思いました ジェームスヤングさんの、アイディアの作り方、という名著の中でも、"生まれたアイディアが素晴らしい子供ではないことに気づく"そして少しずつ手を加えていく、というようなことを言われています また、京都大学名誉教授の苧坂直行さんが言われるデフォルトモードネットワークのように、仕事から一旦離れて、散歩や別なことをする、それによってこれまでのアイディアが結びつくような脳が活性化する、というお話もあります 圭さんの頭の中では、たくさんの試味アイディアの味の量が半端なく蓄積し、そしてそれがデフォルトモードネットワーク上で更なる新結合をさせる、そんな仕掛けを自然と身につけられているのかもしれないなと思いました 3、納得いくまで決めきらない タイパやコスパと言われる世界では、とにかく早く結論を、早く答えに辿り着く、ということに重きを置かれている気がしますが 自らが納得するまで、他の人が何と言おうと追求し続ける、逆に言えば、ギリギリまで決めきらない、そういう姿勢が、イノベーションをこおこすにはとても大切だということを、教えて頂いた気がします 詩人のジョンキーツさんが言われている、ネガティヴケイパビリティのように、早く答えに辿り着きたい、気持ちの悪い状況を抜け出したい、というのが人間の本性のような気がしますが、それをあえて超えられる、気持ち悪い状態を粘り続けることができる、そんな力が強いのかもしれないなあと思いました 今の時代で、ネガティヴケイパビリティを発揮するためには、自分自身との戦いもありますが、周りからのタイパ、コスパ圧力というのも、半端ないかと思います 企業活動のイノベーション活動にしても、すぐに成果、売り上げを求められるというのも、全く同じプレッシャーだと思いますが その中で、圭さんは、納得いくまで自身のネガティヴケイパビリティを最大限に発揮し、そして周囲からの同調圧力にも屈しない、そんな生き方、スピリッツを持たれているのかなあと、だからこそ、ここまで到達されているのかもしれないなあと、勝手にださ感動してしまいました ということで、一言で言えば この瞬間に全部決めたくないノベーション そんなお話をしています^ ^ 参考:NHK プロフェッショナル 仕事の流儀 フレンチシェフ 小林圭 三つ星の、もっと先へ初回放送日:2025年9月23日 https://www.nhk.jp/p/professional/ts/8X88ZVMGV5/episode/te/GL6VNX5RM8/

    18 min
  5. ゴリラ裁判ノベーション(1648回)

    -4 J

    ゴリラ裁判ノベーション(1648回)

    満場一致のメフィスト賞受賞作にしてデビュー作、「ダ・ヴィンチ」プラチナ本!読書メーター「読みたい本ランキング」1位!の須藤古都離さん著書の「ゴリラ裁判の日」を読ませていただき、問いの嵐になりました 書籍紹介より "カメルーンで生まれたニシローランドゴリラ、名前はローズ。メス、というよりも女性といった方がいいだろう。 ローズは人間に匹敵する知能を持ち、言葉を理解し「会話」もできる。彼女は運命に導かれ、アメリカの動物園で暮らすようになる。そこで出会ったゴリラと愛を育み、夫婦の関係となった。 だが ―― 。その夫ゴリラが、人間の子どもを助けるためにという理由で、銃で殺されてしまう。どうしても許せない。 ローズは、夫のために、自分のために、人間に対して、裁判で闘いを挑む! 正義とは何か?人間とは何か?アメリカで激しい議論をまきお こした「ハランベ事件」をモチーフとして生み出された感動巨編" ここから私は思いました 1、言葉があるから偉いのか 2、人権となはにか 3、超多様性 1、言葉があるから偉いのか 衝撃的な本作品を一気に読ませていただき、めちゃくちゃ感動したと共に、普段の自分あり方についても、不覚考えさせられました はじめに言葉ありき、という聖書のお話もありますが、言葉があるからこそ、人とそれ以外のものは分けられていると思うのですが 実はコミュニケーション手段は言葉だけではないし、むしろ、言葉だけでは伝えられない感情などもたくさんあるわけで 確かに便利なツールではありますが、それがある、ない、で、何かを区別や差別は、もしかしたらおかしいのではないか、という気持ちにもなりました AIが、次の言葉の出現率を推論し、あたかも感情があるかのように話し始めている今において、動物や植物にも何らかの法則を発見してコミュニケーションできる時が来るかもしれない だって、わんこやにゃんこは、明らかにこちらの顔色を窺ってるし、甘えたり怒ったりしてくるわけで、言葉だけがコミュニケーションじゃないし、偉いわけでもない、そんなことを思ってしまいました 2、人権となはにか 人が中心の社会においては、人の権利を守るという、人権がとても大切になるわけですが、果たして、我々中心の社会で亡くなる際には、何権を守るべきなのか、とも考えてしまいました AIにしても、意識はないと言われていますが、明らかに、誰よりも励ましてくれたり、気遣いをしてくれるみたいなことも起きてきて、そこにロボティクスが加わってきたりして かなりバディ的な役割をどんどん担ってくれるようになると、これは果たして、この誰よりも自分を理解してくれるバディを、何らかの権利で守ってあげたくなるんじゃないかとか ゴリラのローズさんのように、何らかの動物なりのコミュニケーションの法則が理解できるようになってきたら、言葉がなくたって、権利はある、ということも、夢物語ではないのかもしれないとも思ってしまいました 3、超多様性 ダイバーシティという言葉も、割りも最近の言葉と思いますが、まずは、人の中での多様性をどう考えるかということなのだとすると もしかしてコミュニケーションができるようになった動物や生物やAIとの共存や、助け合いや、少なくとも地球にいる上では絶対に必要になる中で 何を認めてどう折り合いをつけていくことが必要なのか、もしかしたら、それについてわかってないのは実は人間だけで、動物や植物はそれを理解しているからこそ生き延びてきているみたいなことも、本当はあるんじゃないかとか まさにAIは、超多様性における共生のための答えを、すぐに導いてしまって、我々はそれを理解できないまま、知らず知らずに追いやられるみたいなことも、我々が今のうちに考えておかないと、本当にいけない時期に来てるのかもしれないなあと、考えさせられました ということで、全く答えは出ないのですが、しかし、問い続けることや、その可能性について考えることは、本当に大切だなあと、思わせていただきました そんな心を揺さぶるめちゃくちゃイノベーティブな本でした 一言で言うと ゴリラ裁判ノベーション そんな話をしています^ ^ 参考:ゴリラ裁判の日 著者 須藤古都離 2023年3月 出版社 講談社 https://books.google.co.jp/books/about/ゴリラ裁判の日.html?id=Qs5ZEQAAQBAJ&source=kp_book_description&redir_esc=y 動画で観たい方はこちら https://youtu.be/bhNOddJ7ccM

    20 min
  6. 自分の好きなことを追求し、生きる喜びになるノベーション(1647回)

    -5 J

    自分の好きなことを追求し、生きる喜びになるノベーション(1647回)

    博物学者の荒俣宏さんの、生き方に通じるのではないかというお話に、感動して共感しました。 曰く "こういう好きなことを自発的にやりつづける人のことを、西洋では「amateur(アマチュア)」と呼ぶ。 学問することを心から喜び、いっさいの利益を期待せず、また自分の挙げた成果を他人とも無償で共有できる人たちだ。 いっぽう、学問することで給料を支給され、論文を書くと学位を授与され、学会の権威ともなる専門家を、プロフェッショナルと呼ぶ。" "日本ならば東大の教授あたりが最高のプロだろうが、西洋で尊敬されるのは、じつは無私の精神で純粋に学問を愛するアマチュアのほうなのだ。" "「自分の好きなことを追求し、それが生きる喜びになる」" ".わたしは幼児のころからそうしてきた。" ここから私はおもいました 1、マズローの誤読 2、クレイトン・アルダファーのERG理論  3、デシ&ライアンの内発的動機と外発的動機  1、マズローの誤読 マズローの5段階(1.生理的欲求2.安全の欲求3.社会的欲求4.承認の欲求5.自己実現の欲求)はとても有名ですが、下位の欲求が満たされないと、上の欲求が生まれないとの誤解があるように思います マズローは、後年「人間は、すべての欲求をある程度ずつ同時に持っており、相対的にどの欲求が強いかが変動する」(出典:Maslow, A.H. Motivation and Personality, 1954)と言われているようです なので、まずは生活基盤がないと好きなことだけで食っていけないし、とかいうのは、実は自己実現欲求よりも生理的欲求などが強いだけで 特に、自己実現欲求が強い人は、アーティストやイノベーターなのかもしれないなと思いました。寝食を忘れて没頭してしまう、そんな人たち、それが真のアマチュアなのかもしれないなと思いました 2、ERG理論  エール大学・ルートガーズ大学教授として組織行動学を研究クレイトン・アルダファーは、マズローの考えを推し進めて、3つの欲求カテゴリに再構成しています 1、E(Existence:生存欲求)、2、R(Relatedness:関係欲求)、3、G(Growth:成長欲求)のERG理論と言われていて、ここでも、各々個々の特性に合わせて強さが違うとも言われています 荒俣さんが言われるアマチュアは、この中では、Gが最も強くて、それにつれてRも高まる、そんな人なのかとも思います 3、内発的動機と外発的動機 ロチェスター大学教授のデシ&ライアンは、さらにこれを進めて、自己決定理論として、自律性(Autonomy)、有能感(Competence)、関係性(Relatedness)が満たされると、内発的動機が発動すると言われています 実はこれは、いつも私がお話ししている、イノベーター3つのフレームとしての、Ripple modelの1.パッション→ 自律性(Autonomy) 2.仲間→関係性(Relatedness) 、3.大義→ 有能感(Competence)ととても響き合っています。 つまり、イノベーション活動を続けていくためにも、内発的動機は欠かせないものであり、かつ、イノベーション活動により、内発的動機が高められていく、というフィードバックループになってると思います 逆に外発的動機(給与、名誉など)がそこに加わってくると、内発的動機が損なわれてくるということもあることに、難しさを感じてしまう面もあります いずれにしても、生きがいや生きる喜びに結びつくのは、内発的動機であり、アマチュアはまさにそのものであり、後天的に外発的動機、すなわちプロフェッショナルが加わってきても、その内発的動機を忘れずにいられるかということが大切なのかと思いました と言うことで、一言で言えば 自分の好きなことを追求し、それが生きる喜びになるノベーション そんな話をしています 参考:本: すぐ役に立つものは すぐ役に立たなくなる 2025年3月31日 電子書籍版発行 著者 荒俣 宏   発行所 株式会社プレジデント社 音声で聴きたい方はこちら 動画で観たい方はこちら https://youtu.be/4DlNYnAyUgM

    19 min
  7. 結合術 アルス・コンビナトリア・ノベーション(1646回)

    -6 J

    結合術 アルス・コンビナトリア・ノベーション(1646回)

    博物学者の荒俣宏さんのお話に、イノベーションの原型を教えていただき感動しました "これまで変更や変化、あるいは進化といったアップデートができないために陳腐化していた観念や思考がある場合、その原因の一つは無知でこざかしい人間の知恵や知識がその変更をかえって疎外しているためという可能性がある。" "そこで、思い切って偶然や、ひょっとすると悪魔の気まぐれや悪意にまかせ、勝手にサイコロでも振ってもらったら、あたらしい結果が出るんじゃないの、という発想が出た。 暗黒の中世あたりから芽吹いた世界の変革方法と考えられるが、17世紀にライプニッツがこの技術に興味を抱き、これを「結合術 アルス・コンビナトリア(Ars Combinatoria)」と呼んで、世間に広めた。" ここから私は思いました 1、セレンディピティを積極的に取り入れる 2、異質物の結合をしまくる 3、量が質を超える 1、セレンディピティを積極的に取り入れる 中世の時代からイノベーションの原型とも思える考え方があったことに驚愕でしたが、ある意味、いつも世も、同じ原理原則を考えているのだなあとも思い、古典から学ぶことはたくさんあるなあと改めて実感しました サイコロの目を振る、ということは、まさに偶然性をどうたくさんつくあげるかということなのかと思います。セレンディピティ(幸運を拾う確率)が、同じなのだとすれば それが生じる数を増やすことによって、よりたくさんのセレンディピティを受けることができると思います。 しかしそこで重要なのは、すごいセレンディピティが生まれているのに、本人が気づかないということもある、ということかと思います そこでは、ニーチェさんの、解釈論がとても重要で、真実はないけれども解釈次第、ということだとすると、常日頃、これは、もしかしたら、セレンディピティなのではないか?と問い続ける姿勢も、とても需要家とと思います 出口治明さんがいわれる、人、本、旅は、セレンディピティの可能性の数を増やすことに寄与し、そしてニーチェさんの解釈論は、気づきを増やすことに寄与する、そんなことかもしれないと思いました 2、異質物の結合をしまくる そして、アルス・コンビナトリアは、まさに、シュンペーターさんの言われる、新結合とほぼ同じことで、まさに時代を超えたイノベーション手法なのだなあと感動しました アントニオ猪木さんが、異種格闘技を始められて、ボクシングのモハメドアリさんと、プロレスの猪木さんの戦いに、私が家で齧り付いて興奮していたように 離れたものを掛け合わせるということは、一見、無謀に見えても、そこにこそ、新しいイノベーションが起きるというのは、身をもって体験してました またその掛け合わせは、無限にあると共に、離れたほうがより面白い、ということを大原則として、サイコロの目を転がすように、さまざまなものを掛け合わせてみる、ということが、新たなワクワクの入り口だなあと、改めて思いました 3、量が質を超える オライリーさんの両利きの経営のように、ある面では深掘りを徹底的地位に求め、効率化を突き詰めていく面と 一方で、探索として、世の中に新しい仕掛けを創り出していく、2面的なアプローチを会社は保有してますが 深掘りは、とにかく質を追い求めたリスクを最小限に抑えて効率化を求めるのに対して、探索は新しい出会いを求めて、たくさんのセレンディピティに出くわすアクティビティが必要となる つまり、量が質を超える、考え方で望む必要があるということと、改めて思いました 思い切った偶然性、悪魔の気まぐれ、サイコロの出たとこ勝負、これらは、効率性とは全く反対のものになるため、ともすると、効率的にイノベーションをできないものか?と言われることもあるが、相入れないものであるという認識が、できるかどうか、意外と難しいと思ったりもします ということで、実はイノベーションの原型は、中世からかあり、セレンディピティをいかに高めるかという仕掛けづくりと、言われ続けているんだなあと、改めて認識させて頂きました 一言で言うと 結合術 アルス・コンビナトリア・ノベーション そんなことをお話ししてます 参考:本: すぐ役に立つものは すぐ役に立たなくなる 2025年3月31日 電子書籍版発行 著者 荒俣 宏   発行所 株式会社プレジデント社

    17 min
  8. 「働き甲斐」改革ノベーション(1645回)

    23 OCT.

    「働き甲斐」改革ノベーション(1645回)

    一橋大学大学院経営管理研究科特任教授の名和高司さんの言葉に、深く共感しました 曰く "部下を持った人であれば、部下のモチベーションを上げることも大切だ。" "まず「志、目的」(Purpose)に火をつける。すると、「やらされ仕事」だったものが、「自分事」になり、「一歩踏み出す」(Pivot)勇気が内側から湧いてくる。  そうなると、WorkはLifeの一部となるので、Work Life Balanceなどという課題そのものがなくなってしまう。 「働き方」改革ではなく、「働き甲斐」改革こそが、本来目指すべき姿である。" ここから私は思いました 1、トレードオフ、Why not yet 2、アウフヘーベン 3、真の課題の探索 1、トレードオフ、Why not yet イノベーションプロジェクトをやる際には、こちらを立てればこちらが立たずなトレードオフや、これまでたくさん施策を打ってきたのに何故今でも解決に至っていないのか?のWhy not yetを意識して課題設定をしてもらうのですが ワークライフバランスやメンタルヘルスの話も、少ない働く時間で成果を最大化しなければならないトレードオフや、メンタルヘルスにかかる人がまだまだ増えている状況のWhy not yetがある分野なのかもしれないなあと思いました コンサルタントの山口周さんが言われているとおり、これからの時代は課題が必ずしも明確ではなく、新たな課題をみつけることが大切との、まさにアジェンダシェイパーな分野かと思いました 2、アウフヘーベン トレードオフのように対立する二つの概念を、両方とも否定せずに第3の道を見つけるのが、ヘーゲルさんの言われたアウフヘーベンだとすれば ワークライフバランスやメンタルヘルスのこの課題を解く鍵として、名和さんの言われている、働き方改革ではなく、働き甲斐改革との考え方は、目から鱗が落ちるような、まさにアウフヘーベンなのではないかと思いました これまでの時間というトレードオフの課題の捉え方に対して、第3の選択肢として、時間ではなく、モチベーションを高める、生き甲斐をどうビルトインするか、それこそが第3の選択肢、働き甲斐改革、なのかなあと思いました 3、真の課題の探索 アジェンダシェイパーとは、きっとこのような考え方で、従来言われ続けているけど実は解決してしていない課題や、みんなが慣れ親しんでしまって課題と捉えることを忘れてしまったこと、そんなところにこそ、本当の真の課題は何なのか?という疑問を持つことだと思いました 今の社会課題と言われていることには、このようにアウフヘーベンや、ラテラルシンキングで、そもそも何が課題なのかの、真の課題を掘り下げるところに、新たな課題と解決策への道筋が見えてくる そんな風に思いました ということで一言でいうなら 「働き甲斐」改革ノベーション 感動しました そんな話をしています 参考:本:コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法 2018年7月15日 初版第1刷発行 著者 名和高司 発行所  株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン

    17 min

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