
53本のエピソード

翻訳文学試食会 翻訳文学試食会実行委員会
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4.5 • 21件の評価
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翻訳された海外の短編小説を毎回1編読んで、関西のおっちゃん2人がやいのやいのしゃべるポッドキャストです。話題の新作から古典的名作、怪作・珍作までいろいろ味見していきます。次に読む本選びのきっかけに、外国文学についてのトリビアの仕入れにご活用ください。毎週水曜20時に更新します。
【パーソナリティ】
大東和重(おおひがし・かずしげ) 比較文学者(日中比較文学)。兵庫県出身。好きな小説はバルガス=リョサ『都会と犬ども』、ゾラ『制作』、伊藤整『若き詩人の肖像』
干場達矢(ほしば・たつや) 勤め人。大阪府出身。好きな小説はスティーヴン・キング『クージョ』、トレヴェニアン『ワイオミングの惨劇』、デイヴィッド・ベニオフ『卵をめぐる祖父の戦争』
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#50 アフマド・ナディーム・カースミー「パルメーシャル・スィング」〜非西欧世界における文学作品の「水準」論
【この作品が入っている本】『パルメーシャル・スィング カースミー短編集』(鈴木斌編訳、大同生命国際文化基金、1987年)
【作家のプロフィール】1916〜2006。小説家、詩人、評論家、ジャーナリストとして活躍したパキスタンの代表的な文学者。パンジャーブ州サルゴーダー郡の農村に生まれる。7歳のときに父が死去すると学者である叔父に引き取られ、初等教育を受けた。35年に大学卒業後、電話交換手や税官吏などの職を経て、41年に文学活動の中心地ラホールで文芸誌の編集などに携わる。47年前後の動乱文学の時代に作品を発表。著書に『雲沸き出づるとき』「静寂」「白い花」など。(編訳者解説より抜粋・編集)
【今回のトピック】
・パキスタン現代史、そして意外と近しい「シク教徒」
・「書き割り的」なのはなぜ?
・土の香り、草の香りを楽しむ
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#49 サルトル「部屋」〜食べているのは肉なのか蟹なのか?
【この作品が入っている本】『水いらず』(伊吹武彦ほか訳、「部屋」は白井浩司訳、新潮文庫、1971年)
【作家のプロフィール】1905-1980。パリに生まれる。海軍技術将校だった父を亡くし、母方の祖父のもとで育つ。高等師範学校で哲学を学び、生涯の伴侶となるボーヴォワールと出会う。小説『嘔吐』(1938)、哲学論文『存在と無』('43)で注目され、戦後「レ・タン・モデルヌ(現代)」誌を創刊。実存主義哲学の旗手として文筆活動を行い、知識人の政治参加を説いた。'64年、ノーベル文学賞に指名されるが辞退。(本書の著者略歴より)
【今回のトピック】
・古い訳を今読むと……
・「実存を見つめない人々の悲喜劇」?
・精神疾患の人にどう対応するか
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#48 施蟄存「将軍の首」〜中国モダニズム小説の味わい方
【この作品が入っている本】『中国現代文学傑作セレクション』(「将軍の首」は大東和重訳、勉誠出版、2018年)
【作家のプロフィール】1905〜2003。浙江省杭州市生まれ。幼時より文学を愛好し、之江大学(杭州)、上海大学などで学びながら文学活動に励んだ。歴史や古典文学に材を取ったり緻密な心理分析を施した多彩な短篇集で、その才能を遺憾なく発揮した。海外文学の翻訳も数多く、その量は創作をしのぐ。
【今回のトピック】
・20世紀の中国文学はなぜ翻訳されてこなかったか
・「漢奸」を描くことの意味
・フロイトと無意識の世界
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#47 カポーティ「ミリアム」〜パリピが心に宿した深い孤独
【この作品が入っている本】『夜の樹』(川本三郎訳、新潮文庫、1994年)
【作家のプロフィール】1924〜1984。ルイジアナ州ニューオーリンズ生まれ。21歳の時「ミリアム」でO・ヘンリー賞を受賞(同賞は計3回受賞)。'48年『遠い声、遠い部屋』を刊行、早熟の天才——恐るべき子供、と注目を浴びた。著書に短編集『夜の樹』、中編『草の竪琴』『ティファニーで朝食を』、ノンフィクション・ノヴェル『冷血』など。晩年はアルコールと薬物中毒に苦しみ、ハリウッドの友人宅で急死した。
【今回のトピック】
・21歳の青年作家はなぜ老女の孤独を書いたのか
・都市が人の心を蝕むということ
・お金より人的資本が大事
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#46 シャーリィ・ジャクスン「くじ」〜胸糞小説のリクエストありがとうございます
【この作品が入っている本】『くじ』(深町真理子訳、ハヤカワ文庫、改訳版2016年)
【作家のプロフィール】1916年サンフランシスコ生まれ。1943年ごろから雑誌に作品を発表する。1948年に〈ニューヨーカー〉誌に掲載された「くじ」は、その強烈な内容にショックを受けた読者から投稿が殺到するなど大きな反響を呼ぶ。主な著書に長編小説『山荘綺談』『ずっとお城で暮らしてる』、個性的な育児エッセイ『野蛮人との生活』などがある。1965年死去。(本書の著者略歴より)
【今回のトピック】
・私たちはみないじめの潜在的加害者である
・「家族を生贄にする」ということ
・フォークホラーはなぜ怖い?
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#45 パチェーコ「砂漠の戦い」〜ソンブレロ被ったならず者たちの仁義なき闘争の物語(ではない)
【この作品が入っている本】『ラテンアメリカ五人集』(「砂漠の戦い」は安藤哲行訳、集英社文庫、2011年)
【作家のプロフィール】1939〜2014。ボルヘスの影響を受け学生時代から作品を発表。『夜の要素』『火の憩い』などの詩集がバルガス=リョサやオクタビオ・パスらに賞賛された。「砂漠の戦い」はベストセラーとなり、映画やコミック、歌などに翻案された。
【今回のトピック】
・固有名詞が喚起するノスタルジー
・文学の主題としての「土地の記憶」
・30年前に感激した小説をいま再読できますか?
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