Cobe.fm 本好きコンサル2人の読後感想戦

Miki Watanuki/Nozomi Tanaka

コンサル×アートでフリーランスっぽく働くみき(左)と、コンサル・リサーチ会社を経営するのぞみ(右)の二人で、1冊の本を実際に読んで感じたこと、思ったことをふんわり楽しく話します。ビジネス書から戯曲・小説、SF、ノンフィクションまで幅広く取り上げています。読書が好きな人、本が好きな人、学びが好きな人、ぜひお耳に合いましたら。 "読むことは人を豊かにする。聴くことは人を謙虚にする" みき(Tw: @miki_apreciar) のぞみ(Tw: @Nozomitnk) 書き起こしサービスLISTENはこちら:https://listen.style/p/hv5wngkh?LUsFq7mq

  1. 4D AGO

    水を差す仕組みとサラリーマン:山本七平『空気の研究』#3

    空気が「なぜ壊れないのか」「どう壊せるのか」を、具体例と仕事感覚で一気に掘り下げる回。のぞみは高校野球経験者として、真夏の甲子園が暑さの限界を超えてもなお維持されるニュースを取り上げ、「誰も説明できないのに決まってしまう」古空気の手触りを久々に見たと語る。そこから本書後半の核心である「空気と水」へ。水差しは個人の勇気に回収されがちだが、現実に空気を動かすには“集団で水を差す”仕組みが要る——ただし、その運営には「水を差す空気」も同時に設計しなければならない、という難しさに踏み込む。 さらに終盤では、難解な一節「合理性を追求させる原動力は、非合理的な力」を咀嚼し、非合理をゼロにも絶対化にもできないというバランス感覚へ着地。のぞみはその“逃がし先”としてスポーツや演劇のような虚構の必要性を補助線として提示する。ラストは「会社員であるだけで人間として十分だと思えてしまう」空気の正体へ議論が移り、会社員という概念、普通(デフォルト)、硬いピラミッド構造が“水を差させない空気”を強化しているのではないか、という問いを残して締める。次回課題本はレヴィ=ストロース『われわれみな食人種』。

    35 min
  2. FEB 23

    臨在感的把握のこと:山本七平『空気の研究』#2

    山本七平『空気の研究』回のpart2は、「いき」と「空気」の違いを、ふたりの“ものの見方”の差から掘り下げていく。みきは、人を理解するとき「心の中(何を考えているか)」に意識が寄りやすいので、「いき」のほうが手がかりにしやすいと自己分析する。一方でのぞみは、人そのものの内面というより、相手がまとっている“周辺情報”(会社での位置づけ、場の配置、振る舞いの輪郭)を読むほうが馴染む感覚があり、「空気」は合意形成を経ずに状況として立ち上がり、場全体を支配するものとして“ただ分かってしまう”と輪郭をつけていく。鍵になるのが、空気の成立条件としての「臨在感的把握」。幽霊、森、古いものへの畏れ、無意味な会議を終わらせたい空気まで、言語化しにくい“ある感じ”を例で押し広げる。さらに、ハベルの寓話を引用したダボス会議のスピーチを足がかりに「空気は日本固有なのか?」へ論点が越境し、同調圧力としての空気と、アニミズム的な感受性としての空気が同じ線上にあるのかを探っていく。終盤は、一神教と多神教の差、進化論と現人神が同居するエピソードを通じて、矛盾を矛盾のまま運用してしまう日本的な思考の切り替えに触れ、のぞみの仕事観(空気で決まる意思決定を“整える”)にも接続していく回。

    29 min
  3. JAN 19

    2025年振り返り #3

    旅と読書の“折り返し地点”。のぞみはアイスランド出張の移動時間にAudibleで沢木耕太郎『深夜特急』を一気聴きし、旅の記憶と重ねて再発見します。後半はみきが『AはアセクシュアルのA』を起点に、“恋愛中心”の常識を問い直す視点へ。締めはのぞみの追加ベストとして『ハイ・コンフリクト』とSF『亜空間不動産株式会社』を紹介。次回課題本は九鬼周造『「いき」の構造』です。 以下、事前メモ みき 本 AはアセクシュアルのA 菜食主義 イリナグリゴレさんのエッセイ 世界99 恥辱 朝と夜 夏蜜柑とソクラテス 友達じゃないかもしれない 映画 ワンアフターバトルアナザー 教皇選挙 落下の王国 アノーラ 漫画 ころがるきょうだい ローズロージィローズフルバッド ゲキドウ 演劇 あんまりいい芝居に出会えなかった やみ・あがりシアター ヌトミックのアクセシビリティ 旅 カナダでオーロラを見た! バルト3国に行けた! 北欧は来年にでもお買い物リピしたい のぞみ 本/マンガ 好き嫌いと経営 High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために エネルギーをめぐる旅 最後の喫煙者 自選ドタバタ傑作集1 亜空間不動産株式会社 余白の芸術 生きる言葉 深夜特急1~6 ケインとアベル 銀と金/ナニワ金融道 映画 教皇選挙 SING SING 劇場 立川談春 独演会「鼠穴 落語」 千原ジュニアの座王 in日本武道館 さらば単独「八百長」 銀シャリ単独「純米大吟醸」 体験 ダイアローグインザダーク 旅 アイスランド

    27 min
  4. JAN 12

    2025年振り返り #2

    のぞみの年間ベストは、立川談春の古典落語「鼠穴」。30円の“貸し方”が突きつけるのは、優しさと残酷さの境界、そして「相手の尊厳を傷つけてでも変化を促すこと」はあり得るのか、という問い。後半はみきが、映画『教皇選挙』の“中間管理職映画”としての面白さと映像美、さらに『落下の王国』4Kリマスターの圧巻ビジュアルを語る。 以下、事前メモ みき 本 AはアセクシュアルのA 菜食主義 イリナグリゴレさんのエッセイ 世界99 恥辱 朝と夜 夏蜜柑とソクラテス 友達じゃないかもしれない 映画 ワンアフターバトルアナザー 教皇選挙 落下の王国 アノーラ 漫画 ころがるきょうだい ローズロージィローズフルバッド ゲキドウ 演劇 あんまりいい芝居に出会えなかった やみ・あがりシアター ヌトミックのアクセシビリティ 旅 カナダでオーロラを見た! バルト3国に行けた! 北欧は来年にでもお買い物リピしたい のぞみ 本/マンガ 好き嫌いと経営 High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために エネルギーをめぐる旅 最後の喫煙者 自選ドタバタ傑作集1 亜空間不動産株式会社 余白の芸術 生きる言葉 深夜特急1~6 ケインとアベル 銀と金/ナニワ金融道 映画 教皇選挙 SING SING 劇場 立川談春 独演会「鼠穴 落語」 千原ジュニアの座王 in日本武道館 さらば単独「八百長」 銀シャリ単独「純米大吟醸」 体験 ダイアローグインザダーク 旅 アイスランド

    24 min

About

コンサル×アートでフリーランスっぽく働くみき(左)と、コンサル・リサーチ会社を経営するのぞみ(右)の二人で、1冊の本を実際に読んで感じたこと、思ったことをふんわり楽しく話します。ビジネス書から戯曲・小説、SF、ノンフィクションまで幅広く取り上げています。読書が好きな人、本が好きな人、学びが好きな人、ぜひお耳に合いましたら。 "読むことは人を豊かにする。聴くことは人を謙虚にする" みき(Tw: @miki_apreciar) のぞみ(Tw: @Nozomitnk) 書き起こしサービスLISTENはこちら:https://listen.style/p/hv5wngkh?LUsFq7mq