Submits.life

Submits.life

Submits.life(サブミッツ・ライフ)は、ヒトの学びをAIで支援する研究者たちが、論文を投稿しながら生きる日々の中で感じたことや考えたことを話すPodcastです。研究室のふとした雑談、ときにはゼミのような熱量で、AIとヒトの知性をめぐる大きな話から、研究・教育・暮らしの小さな気づきや悩みまでゆるく話します。 私たちの研究分野は知的学習支援システム(Intelligent Tutoring Systems, ITS)。 一人ひとりに合わせた学習支援をAIで実現する、すなわち「賢い家庭教師をコンピュータで作る」学際的な研究です。 (出演) koike: 博士(工学)・大学教員。専門は「柔軟な問題解決」と「システム設計知の汎化」。 abura: 博士(情報学)・大学教員。専門は「メタ学習支援」と「わかったつもり」。 kunori: 博士学生。専門は「創造性」と「思考の振り返り」。 --- おたより(フォーム): https://forms.gle/m5yYXQmUWfL3qx7Q6 おたより(メール): submit [at] submits.life Webサイト: https://submits.life/

  1. 6d ago

    42. 旅行体力

    今回は旅行・レジャー回。kunoriのシンガポール旅行を前に、それぞれの旅の思い出やスタイルの違いを語り合いました。後半はkoikeのデイキャンプ奮闘記から、なぜか虫嫌いのaburaをどう克服させるかという話へ。 Chapters (00:00) kunoriのシンガポール旅行予定/koikeの修学旅行の思い出 (06:59) 行き先の絞り方/海外生活の向き不向きとチャンギ空港 (14:06) aburaの新婚旅行クルーズとデジタルデトックス (20:43) 旅行スタイル:詰め詰め派・ノープラン派・目的地ひとつ派 (26:08) 旅先の治安と暑さ/インドの野犬 (29:16) koikeのデイキャンプ奮闘記:お盆の大渋滞 (37:12) 子連れレジャーの難しさ/aburaの先生と2人キャンプ (43:16) 虫嫌いabura:昆虫食・テラフォーマーズ・足場掛け (49:51) 気持ち悪さは文脈次第/クモは益虫? Show notes セントーサ島… シンガポール本島の南にあるリゾート島。セントーサ島ビボシティ… シンガポールのハーバーフロントにある大型ショッピングモール。セントーサ島への玄関口。VivoCity名探偵コナン 紺青の拳… シンガポールが舞台の劇場版第23作(2019年)。名探偵コナン 紺青の拳ハリー・ポッター:ビジョンズ・オブ・マジック… リゾート・ワールド・セントーサにある、ハリー・ポッターの没入型体験展示。Harry Potter: Visions of Magicガーデンズ・バイ・ザ・ベイ… 人工の巨木「スーパーツリー」と空中遊歩道で知られる、シンガポールの大規模植物園。ガーデンズ・バイ・ザ・ベイジョホールバル… マレーシア南端の都市。シンガポールと陸路で結ばれている。ジョホールバルJSiSE(教育システム情報学会)… 学習支援・教育システム分野の学会。JSiSEオーシャンメダリオン… プリンセス・クルーズの乗客が身につけるコイン大の端末。客室の解錠や、居場所への飲食物の配達などに使う。メダリオン・クラスICCE… 教育とコンピュータの国際会議(APSCE主催)。西丹沢… 神奈川県北西部、丹沢山地の西側の山岳エリア。西丹沢テラフォーマーズ… 火星で人型に進化したゴキブリと人類の戦いを描いたSF漫画。テラフォーマーズ足場掛け(スキャフォールディング)/フェーディング… 学習者を支える「足場」を用意し、習熟に応じて徐々に外していく学習支援の考え方。Instructional scaffoldingメンタルモデル… 物事の仕組みについて、人が頭の中に持つ単純化されたイメージ。メンタルモデルキチン… エビ・カニの殻や昆虫の外骨格をつくる多糖類。キチン

  2. Aug 23

    40. 夏休みダイヤ

    第38回のDX(内製ツール)回の精神的続編。koike自作のバス時刻表ツールが「夏休みダイヤ」でちょうど自分の乗る便だけ消え、研究室面談に遅れかける事件が発生。そこから、内製・市民開発が広がる中で避けられない“情報が古くなる/メンテナーがいない/外部連携先が変わる”問題を、どう防ぐかについて議論しました。 Chapters (00:00) バス時刻表ツールが夏休みダイヤで壊れた/誰が悪い? (05:44) 内製の落とし穴:ハードコードとバスドメイン知識の欠如 (10:46) 「なぜその便だけ消えた」/市民開発が当たり前になる時代 (15:30) システムの「賞味期限」と定期的な見直し・監査 (19:13) 「境界を言語化」=結局は設計/影響範囲・マイクロサービス (24:50) できることを制約する/チェック機構と結論「DXやめましょう」 Show notes ハードコード… データを外部から読み込まず、ソースコード内に直接埋め込むこと。ハードコーディングドメイン知識… ソフトを正しく設計するために必要な、対象分野固有の知識(例:バスは特別期間に特別ダイヤが出る)。Domain knowledge北風と太陽… イソップ寓話。力ずく(北風)より穏やかな働きかけ(太陽)の方が人を動かせる、という話。北風と太陽市民開発者(Citizen Developer)… IT部門に属さない担当者が、ノーコード/ローコードで自らアプリを開発すること。Citizen developerDependabot… 依存ライブラリの古さ・脆弱性を検知し、更新のプルリクエストを自動で出すGitHubのbot。Dependabotアジャイル/DevOps… 短いサイクルで反復しながら進める開発手法(アジャイル)と、開発と運用を密に連携させて継続的に回す文化(DevOps)。マイクロサービス… アプリを、独立してデプロイできる小さなサービスの集まりとして構成する設計。マイクロサービス

  3. Aug 18

    39. 研究者の「最近」はバグる

    収録3週間ぶりの近況回。研究者の「最近」感覚のバグから、aburaの怒涛の出張週(車中で打ち合わせ→北海道で発表)、ラボビジット文化、そして研究費のリアル。後半はkunoriの博論執筆、koikeの大阪・海遊館、Claude Codeがスライドを丸ごと作ってしまった話(「生成AIの香り」問題ふたたび)、そして「超絶ブラック」を自称して立ち上げる新研究室の募集まで。 Chapters (00:00) 収録3週間ぶり/aburaの怒涛の出張週とラボビジット文化 (06:49) 研究費のリアル:渡航費・論文掲載費・サブスク (14:19) kunoriの博論執筆/koikeの大阪・海遊館 (20:07) Claude Codeでスライドが完成/「生成AIの香り」問題 (24:18) 新研究室「超絶ブラック」の募集と進学率 (29:10) 「類は友を呼ぶ」と光る泥団子/立ち上げは順調 Show notes ICCE… 教育とコンピュータの国際会議(APSCE主催)。2017年はニュージーランド、2023年は日本(松江)で開催。JSiSE(教育システム情報学会)… 学習支援・教育システム分野の学会。JSiSE基盤C/若手研究(科研費の種目)… 日本学術振興会(JSPS)の科研費の代表的な区分。科研費の研究種目APC(論文掲載料)… オープンアクセス出版で著者側が払う掲載費。Article processing charge共起(きょうき)… 二つの事象が一緒に現れやすいこと。コアタイム… 研究室で在室が求められる時間帯を指す慣習語。

  4. Jul 22

    38. 推進!スモールDX

    今回はDX(内製ツール開発)回。koikeは生成AIで内製ツールを量産中——スキャネットのマークシート読み取りソフトがWindows専用なので採点システムを自作、家からのバス時刻表もGitHub Pagesで自作。aburaは翻訳ツール・文献管理・OAuth認証サーバーを自作。API費用やモデル選び(Sonnet/Fable 5とthinking・effort)、Claude Skills、そして「DXとコンプラ」「生成AI時代に下がる個人情報の価値」まで。結論、日々5分奪われるのが1分になる“スモールDX”をやっていこう。 Chapters (00:00) DX始めました:生成AIで内製ツール量産/効率化オタク (04:01) 本題:マークシート採点を内製(スキャネットがWindows専用) (06:49) 内製のメンテコスト・「誰に使わせるか」/aburaの自作ツール(文献管理・翻訳) (11:35) API費用とモデル選び:Sonnetで十分/「シンキングのない世界を忘れる」 (14:28) 認証サーバー(OAuth/SSO・ケルベロス)/Google・MS OAuth・Moodle LTI (18:01) koikeのバス時刻表ツール(GitHub Pages)/Claude Skills・Notion・連携の警戒 (22:36) 生成AI時代の個人情報とコンプラ/ダッシュボード漏洩・機密性区分/結論「スモールDX」 Show notes DX/内製開発と「効率化オタク」… koikeは生成AIで内製ツールを作る機会が激増し、「5時間で終わる作業に10時間かけて自動化ツールを作る」ほど。※番組の“DX”は厳密な定義というより「自作ツールで日々の業務を楽にする」くらいの意味。香川大学の学内DXと「制約が創造性を生む」… aburaが以前いた「DXで有名な大学」=香川大学。DXラボ/デジタルONE戦略のもと、非情報部門の職員が2年で約179件の業務システムを内製したことで全国的に有名。Power AutomateのようにMicrosoft 365で使える範囲に“制約”された方が、かえって人は何をすべきか分かって動ける、という世界観。マークシート採点システムの内製… 大学のマークシートは「スキャネット」(スキャネット株式会社)で読み取れるが、採点ソフトがWindows専用でmacOS非対応。触りたくないのでkoikeが自作:シート四隅の黒点で台形補正し、マークの塗りつぶしを検知して採点。DeepLと自作翻訳ツール… aburaはDeepLの「テキスト選択+⌘/Ctrl+C×2で即翻訳」を愛用していたが、UI・ログインの不満から自作(PHPバックエンドからOpenAI APIとClaude APIを両方通して精度を上げる構成)。モデル選びとAPI費用… 翻訳程度ならClaude SonnetやGPT-4oクラスの軽量モデルで十分安い。Opus 4.8のような高性能モデルはラグがあり、Fable 5+thinkingを最大effortにするとしょうもないタスクでも遅い→ソネットのeffort中程度が中心に。OAuth認証サーバー/SSO… aburaが研究室にOAuth認証サーバーを立ててSSO(シングルサインオン)を実現(機能的には「ケルベロス(Kerberos)」的)。組織がGoogle/Microsoft(Entra ID)を持っていればそのOAuthで統一できるのが理想。LMSのMoodleを絡めるLTI連携は「ややこしい」。Claude Skills… aburaが積極活用するAnthropicの「Agent Skills」。手順を書いたスキル(SKILL.md)をフォルダ単位で用意し、Claudeが必要時に読み込む。会話内容をNotionの所定DBへ自動登録、論文読解系など。Agent SkillsNotion(文献管理)… PDF・出典・リサーチクエスチョン・強み・自分の研究との差分などを、Claudeで話すと自動登録し、文献管理のコストを下げる。NotionGitHub Pages(バス時刻表ツール)… koikeが「家を今出たらどのバスに乗れるか」(バス停までの移動時間込み・行き帰りで路線差も考慮)をスマホで見たくて自作し、GitHub Pagesで無料公開。1時間に1本のバスなので効果大。公開ページなので自宅最寄りは分かるが「それくらいはいいか」。DXとコンプラ/スモールDX… 内製ツールは「誰に使わせるか」で急に難しくなる(自分専用なら気楽だが、人が使う・スケール・他サービス連携となると中身保証や保守責任でコストが跳ね上がる)。Googleスプレッドシート→ダッシュボードのアドレス共有は漏洩リスク、機密性区分(機密性1/2/3)、開発部と営業の内製の綱引き。生成AI時代は個人情報の価値も下がり気味(最寄りバス停の公開ツールも10年前なら鍵をかけた)だが、子どもの写真などは一旦立ち止まる。厳密性と駆動性のバランス。

  5. Jul 19

    37. 心のゆとり理論と最近の買い物

    今回は前半がkoike発「仕事のゆとり理論」4か条。そこからマルチディスプレイ論争、認知オフロード、作業環境ツール沼へ。後半は「最近の買い物」と、「もらった良いものほど使えずしまい込む」あるある。結論、お金(懐)のゆとりは心のゆとり。 Chapters (00:00) 「仕事のゆとり理論」4か条/マルチディスプレイ論争(一画面 vs 3〜5枚) (06:09) 「心のゆとり」=ワーキングメモリー・認知オフロード/FlexiSpotのデスク (11:04) 「机を買った」の正当化/画面分割は左右2分割(abura) (16:53) Claude Codeを8枠並列/Mission Control・Command-Tab・Stage Manager (20:38) 後半「最近の買い物」:aburaの扇子沼 (24:54) 因果はどっち?「懐のゆとり」/現実逃避アマゾン・Creema・扇子=フィジェット (30:35) kunoriのシャツ/実店舗派・引っ越し前の買い控え (34:14) ファッション低意識の2人/ワークマン礼賛・お下がり・一張羅 (39:42) koike最大の非機能的買い物(贈り物) (42:53) 百貨店の階=ブランドの格/aburaの婚約指輪(孫悟空の頭の輪っか) (48:28) もらった一点物は使えずしまい込む/結論「お金のゆとりは心のゆとり」 Show notes 仕事のゆとり理論… koikeがでっち上げた4か条=「時間/画面/ノート/机のゆとりは心のゆとり」 マルチディスプレイ論争… koikeは「一画面を大きく+フルスクリーンで集中」派で、マルチ画面は認知負荷が増えて苦手(Slack・メールの常時表示も意識を持っていかれる、と否定的)。aburaは3枚+iPadで5枚派だが、実は基本「左右2分割」で、メイン作業(Word等)を隠さず脇にブラウザ検索や過去原稿PDFを並べたいのが理由。 認知オフロード/ワーキングメモリー… 予定をカレンダーに書く等、記憶や計算を頭の外に「退避」させること(Risko & Gilbert, 2016)。第29回のメタ認知回でも登場。脳内の作業台=ワーキングメモリー(Baddeley & Hitch)とCPU/メモリの関係になぞらえて「ゆとり」を説明。Risko & Gilbert 2016/Working memoryFlexiSpot(スタンディングデスク E7H Pro)… koikeが初ボーナスで約10万円で購入。立ちたい本当の動機は「子どもを抱っこしながら作業したいから」。FlexiSpot E7H ProMacのウィンドウ管理(BetterSnapTool/Stage Manager/Mission Control)… aburaは左右2分割を多用(BetterSnapTool/今はmacOS標準にも分割機能)。koikeは3本指スワイプのMission ControlでClaude Codeの進捗をチラ見し、Stage Managerは「邪魔」でオフ。aburaはCommand-Tab派でウィンドウ一覧系は使わない——視力・認知特性の差がツール選好に出るのでは、という話。Claude Code… aburaがターミナルを8枠開いて複数の研究テーマを並列で回す(「フェイブル5が終わる前に」=Claude Fable 5。第35回にも登場)。Claude Code扇子(白竹堂・舞扇堂)… aburaの沼。こだわりは金属の親骨・紙でなく布・60間(骨が多い)・畳むとスリム。京都の舞扇堂に加え、金属親骨や革扇子も扱う白竹堂(1718年創業)を愛用。手汗が多いので木の親骨より金属、というのも理由。扇子=フィジェット… 常にパタパタする訳ではないが、手元にあると落ち着く「定常状態をキープする道具」。ハンドスピナーやプチプチと同類、というkoike整理。Artisanキーキャップ同様「こだわりに合うものは今要らなくても買う」問題ともつながる。 Creema(クリーマ)… ハンドメイド作品のマーケット。koikeは職人の「ものづくりのストーリー」に惹かれ、プレゼントや自分用に購入。買い物が現実逃避・ストレス発散になる話とセット。Creemaワークマン… koike・aburaが激推し(安い・長持ち・デザインも悪くない)。ユニクロの高価格化で乗り換え組。「ワークマン女子」も。ワークマンマザーハウス/フルラ… koikeが「人生で一番機能性のない買い物」=妻へのレザーバッグ(約4万・マザーハウス=途上国の自社工房で作る日本発ブランド)+バッグチャーム(約2万・フルラ)。百貨店は階ごとにブランドの格が違い、ハイブラの階は入りづらい、という話も。俄(NIWAKA)と婚約指輪… aburaは祖母の指輪をリメイク。惹かれたのは京都の和ブライダルジュエラー俄(NIWAKA)の雲モチーフ(婚約指輪『望』など)。その「雲型」を、孫悟空の緊箍児(きんこじ=呪文を唱えると締まる輪)に例えて脱線。職人の一点物は使えない問題(包丁・バカラ)… もらった良いもの=壊せなくてしまい込みがち、という共通あるある。包丁沼ではaburaが牛刀・果物ナイフを金沢の刃物店で購入(大阪=堺なのに、というネタ)、koikeが燕三条(ツバメ三条)に言及。バカラのグラスも「怖くて」使えず。

  6. Jul 17

    36. 雑談って何なんだろう?

    今回はkunoriの持ち込み議題「雑談って何なんだろう?」という話。「自分は情報交換と議論しかできない」という告白から、頭の中に地図を描いてから話す人と連想的に喋る人、システム1/システム2、EQ、ボケとツッコミ、「課題遂行を目的としない会話」という雑談の定義、営業トークは雑談か、そして自己開示・アイデンティティ・モラトリアムまで。結論は「雑談ができるようになるには、まず自分を知り、相手を知り、共通点を探せ」(たぶん深い) Chapters (00:00) 問題提起:雑談って何?「情報交換と議論」しかできない (06:07) 関西人とツッコミ、そして「どこからが関西か」問題 (09:44) マップ型 vs 連想型/システム1・2、EQ、ボケとツッコミ (14:58) 雑談の定義「課題遂行を目的としない会話」/人狼知能・話題デッキ (18:52) 感度の高さ・営業トークは雑談か/目的の「非共有」 (22:20) 「人を知りたい」欲求と自己開示/大澤正彦先生と自己紹介 (27:44) アイデンティティ形成とモラトリアム/結論「まず自分を知り、相手を知る」 Show notes 雑談=「課題遂行を目的としない会話」… aburaが挙げた定義。対話システム研究では対話を、タスクの達成を目指す「タスク指向型」と、対話それ自体や関係構築(ラポール形成)を目的とする「非タスク指向型(=雑談対話)」に大別する。番組の「課題遂行を目的としない」は、この「タスク遂行を主目的としない対話」に対応する(分野の標準語は「タスク遂行」)。人工知能学会「対話システム」(東中竜一郎)人狼知能(AIWolf)… koikeが雑談ボット研究の文脈で言及した、人狼ゲームをAIの標準問題として扱う日本発の研究プロジェクト/競技会。人狼知能マップ型 vs ジェネラティブ(連想的)… 会話を落ちまで見通してから話す人と、思ったことを思った順につないでいく人。koikeは後者=「自分の頭はLLMにかなり近い」と自認。両方できるのが理想で、kunoriは前者に寄りすぎて話し始められないのでは、という見立て。システム1/システム2… ダニエル・カーネマンが『ファスト&スロー』(2011)で広めた二重過程理論。速く直感的なシステム1と、遅く熟慮的なシステム2。koike=1中心、kunori=会話を常にモニタリング・制御するシステム2、という対比。Thinking, Fast and Slowエモ/エモい(前回の続き)… 連想の一発目は「ここで心が動いた(デルタ)」=エモ、という第34回の話題への接続。kunoriは日常で感じた心の変化にアノテーションを付けて残せていない、と自省。EQ(心の知能指数)… 感情知性。ダニエル・ゴールマン『EQ こころの知能指数』(1995)で広まった概念で、学術的な原典はSalovey & Mayer(1990)。kunoriが「感情を軽視していてEQが低いのでは」と省みる文脈で。Emotional intelligenceボケとツッコミ… 漫才の役割分担。ツッコミ=一種の批判的思考、という話や、「どちらに才能が要るか」という決着のつかない定番論争。会話を始める(ローンチ)のが得意な人と、受けが得意な人がいる、という対比にもつながる。漫才話題デッキ… aburaが、共同研究相手や久しぶりに会う知り合いに会う前に用意していく「これを話そうかな」という話題の準備。すごく仲のいい相手には作らない。目的の(非)共有と雑談… 営業のアイスブレイクのように、片方だけが目的を持ち、二者間で目的が共有されていない対話こそが「雑談」として成立するのでは、という仮説。裏を返すと、目的を隠すテクニックを磨けば「雑談のつもりが実は研究させられていた」も起こりうる(koikeは某教授に何度もやられた経験あり)。大澤正彦(おおさわ・まさひこ)と自己紹介… koikeが第32回のSF(ブレードランナー)回でも触れた、「ドラえもんをつくりたい」AI研究者(日本大学)。自己紹介で「自分はこういう人間だ」と言語化できると、その人向けの情報やチャンスが舞い込み、専門化やアイデンティティの確立にもつながる、という話。この自己紹介論は『じぶんの話をしよう。──成功を引き寄せる自己紹介の教科書』(PHP, 2024)にまとまっている。モラトリアム/アイデンティティ形成… エリク・エリクソンの発達心理。青年期はアイデンティティを確立するために社会的義務が猶予される準備期間=モラトリアム。元は「支払猶予」を意味する経済用語で、エリクソンがそれを借用した(番組はこの語義でも遊んでいる)。「博士は最高のモラトリアム」。モラトリアム

About

Submits.life(サブミッツ・ライフ)は、ヒトの学びをAIで支援する研究者たちが、論文を投稿しながら生きる日々の中で感じたことや考えたことを話すPodcastです。研究室のふとした雑談、ときにはゼミのような熱量で、AIとヒトの知性をめぐる大きな話から、研究・教育・暮らしの小さな気づきや悩みまでゆるく話します。 私たちの研究分野は知的学習支援システム(Intelligent Tutoring Systems, ITS)。 一人ひとりに合わせた学習支援をAIで実現する、すなわち「賢い家庭教師をコンピュータで作る」学際的な研究です。 (出演) koike: 博士(工学)・大学教員。専門は「柔軟な問題解決」と「システム設計知の汎化」。 abura: 博士(情報学)・大学教員。専門は「メタ学習支援」と「わかったつもり」。 kunori: 博士学生。専門は「創造性」と「思考の振り返り」。 --- おたより(フォーム): https://forms.gle/m5yYXQmUWfL3qx7Q6 おたより(メール): submit [at] submits.life Webサイト: https://submits.life/