農業ラブソング〜農家の「今」が聴こえるラジオ〜

鈴盛農園の鈴木

ー農家は決して弱者じゃない。農業のリアル、ここにありますー 『農業ラブソング』は、農家の今、農業の現場から見える社会、経済、地域、人間の本音を、愛知県の農家・鈴盛農園の鈴木が一人語りで届けるポッドキャスト! 農業新規参入から14年目、現場叩き上げの農業経営者がラブソングのように想いを込めて農家の「今」をお届けします! 毎週土曜に配信中!ぜひフォローして聴いてください! ーーー Season1 #148までの配信回は2023年3月までPitch-FM83.8 毎週木曜日の朝に放送されていたFMラジオ放送の【本編】と配信版の【アフタートーク編】の二本立て!短めで公共の電波向けの本編と、自分の想いを語るアフタートークです。 Season2 「Ep.〜」とナンバリング表記が変わったところからシーズン2として農業を軸に様々な題材をテーマに気の向くまま、思うままに一人喋りをしています! Season3 300回からはシーズン3!ここからはYoutubeでの配信も始まりました! 皆様のライフスタイルに合わせた聴き方でお楽しみください! ジャンル問わず好奇心の赴くまま話が飛んでいきますのでタイトルから興味のあるエピソードをお選びください! 番組への感想ご意見はこちらまで! love@suzumori-farm.jp

  1. 1d ago

    Ep.334 初めて人を雇った日、農家は「家」から「職場」になる〜雇用で変わるルールと暮らし〜

    好きなだけ働いて、雨が降ったら休んで読書。 まさに晴耕雨読の自由なひとり農業。 そんな自由な農園に家族以外の人を迎えると、仕事だけでなく経営者自身の暮らしも変わり始めます。 大雨の日にも仕事を用意する責任や、 家族には通じても従業員には伝わらない暗黙の了解。新規就農2年目から雇用を始めた私の実体験を通して、自分だけの農園が他人も働く職場になっていく過程を振り返ります。 経営者と従業員では働き方の前提が異なるものの 、小さな職場ではそれもきちんと伝えなければ行き違いが生まれてしまいます。 「仕事の時間に病院に行くんですね」という従業員の一言は今も胸に残っています。 人がいることで自由は減りますが、ルールが生まれて自分自身の仕事も引き締まります。そして仲間が自分の好きや得意を生かし、農園の未来に向けて動き始めてくれるときには泣きそうになるほどの喜びもあります。 人を雇って農園を育ててきた私も、従業員の存在によって経営者として育てられてきました。 初めての雇用を考える農家や小さな商店の方、家族経営から次の一歩を踏み出そうとしている方に聴いていただきたい回です。

  2. Oct 10

    Ep.332 やめたほうがいいのにやめられない新規就農者!〜「ここまでやった」が未来を縛る〜

    「機械を買ってしまったから」「土づくりに時間をかけたから」 新規就農して思うような成果が出ていなくても、これまで費やしたお金や労力が農業をやめられない理由になることがあります。 今後の見込みを考えて続けているのか?それとも「ここまでやった」を手放せずにいるのか。 今回は引き返す判断の難しさを考えました。 今やめれば、再就職など別の道を選べるかもしれない。一方で、決められないまま続けている間にも、時間や資金、気力は使われていきます。 何も決めないことが選択肢を残すことになるとは限りません。 私も畑を返そうと考えたとき、 「うちがやめたら、もう誰も耕さないのでは?」 という罪悪感があります。 人手不足で続けられなかったキッチンカーにも、もっと大きく育ったかもしれないという気持ちがいまもまだ残っています。 人は期待や責任感がある中で、何を基準に続けるか、離れるかを判断するのでしょうか? 過去の挑戦を否定せず、今の条件で選び直す。 そして、新しいことを始める時には、未来の自分が考え直せる余地も残しておく。 農業を入口に仕事や人生の『選択』について考えました。

  3. Oct 3

    Ep.331 「うちのは絶対いけるから!ほら!食べてみな!」という生産者ハラスメント〜選べるものが増えた時代に同じものを選ぶ理由を考える〜

    「私はコシヒカリしか食べない」 というコシヒカリ信者は特に高齢者の方に多いと聞きます。 お米にはいろいろな品種があります。それでもいつものものを選ぶのは、好みがはっきりしているからでしょうか?それともほかをよく知らないからでしょうか? 僕自身も有名な映画をなぜか避けていた時期がありました。少し尖った気持ちで、マイナーな映画こそ面白いなんて思っていたんてます。ところが名作中の名作、バックトゥザ・フューチャーを観てみると純粋に最高でした。 また、全然別の話ですが、新しい人参の品種を育てて立派なものが採れたと喜んでいたら常連さんから「鈴木くん、今年腕落としたね」と言われたことがあります。その理由を考えると試したことによる失敗でしたが、比べたことによる発見でもありました。 試したからこそ出逢えた楽しみもあれば、比べたからこそわかった「いつものもの」のよさもある。お米や人参、映画や食事の話から、私たちの好みと選び方を考えます。 生産者は自分の農産物に自信を持っている人も多いし、それ自体はとても良いことです。が、トマトが嫌いな人にまで「うちのなら食えるから!ほら!もいでやったからいますぐかじれ!」と押し付けるシーンもよくあります。これを生産者ハラスメントと呼んでいます。 試すか試さないかすら自分で選べる方が健全です。 皆さんが今好きなものは、どんなきっかけで好きになりましたか?秋の夜長に自分の「好み」を考えるきっかけになれば幸いです。

  4. Sep 26

    Ep.330 農業の歴史は効率化の歴史!〜効率化が進むのになぜ僕らはいつも忙しいんだろう?〜

    農業は、ずっと効率化してきました。 人力から機械へ。そしてこれからはロボットやAIへ。 昔より圧倒的に少ない時間と労力で仕事ができるようになったはずなのに、不思議なことに僕たちの仕事はなかなか減りません。 10時間かかっていた仕事が5時間になれば空いた5時間でまた別の仕事をする。 そして仕事が増えればまた効率化する… じゃあ僕たちは一体何のために効率化しているんだろう? 考えていくうちに、僕が欲しかったのは「暇」ではなく「余裕」であり、その先にある「自由」なのだと気づきました。 仕事に追いかけられている8時間と、自分が仕事を追いかけている8時間は同じ時間でも感じ方が違う。 そして僕にとって効率化とは、仕事をなくすためのものではなく次の挑戦へ進むために自分を今の仕事から解放するものなのかもしれません。 AIにどこまで仕事を任せたいのか? 人間に残る仕事とは何なのか? なぜ無駄な時間からオリジナリティが生まれるのか? 仕事とプライベートを分ける必要はあるのか? そして、そもそも「仕事」とは何なのか。 農業の効率化から始まった話は最後には「どう生きたいのか」という話になりました。 どうぞ今回も最後までお付き合いください。

  5. Sep 19

    Ep.329 未来を予測するにはまず足元から!〜ニュースから読む農業の未来〜

    農業ラブソング、ついに総再生数10万回を突破しました! 
いつも聴いていただき、本当にありがとうございます。思ったより時間もかかりましたが、私鈴木の一人喋りが10万回も誰かの耳に届いたと考えると感慨深いものです。 今回は久しぶりの農業ニュース回! 新米が出回る中、直売農家は米を今売るべきなのか、それとも冬・春まで持つべきなのか? 備蓄米の買い戻しや民間在庫、これからの米価について考えます。 さらに、政府が大綱を閣議決定した「飲食料品の消費税1%」、高止まりする肥料価格、そして農家にとって「不作で高い」と「豊作で安い」はどちらが怖いのか? 一見バラバラなニュースですが、考えていくと一つの話につながりました。 未来を予測するために必要なのは、遠くを見ることより、まず足元にある事実を見ること。 今何が起きているのか?
そこから次に何が起きそうなのか? 
さらに予想とは逆に転んだら、自分はどう動くのか? 天候も、相場も、制度も、自分の思い通りにはなりません。 だからこそ人任せにせず、自分で情報を集め、自分で考え、どちらに転んでも動ける「体幹」を持っておく。それが大切だと私は考えいます。

  6. Sep 12

    Ep.328 資本主義は人類の必然だったのか?〜文明をゼロからやり直しても僕らはまた競争するのか〜

    もし人類文明を一度すべてリセットしたら僕たちはまた資本主義を作るのでしょうか? 今回は「資本主義」について考えてみました。 僕自身は資本主義が好きです。 
もっと成長したいし、もっと稼ぎたい。競争することも嫌いではありません。 一方で、僕自身がお金がないことで大学進学という選択肢を失った経験があります。 頑張った人が報われる社会ではあるものの、生まれた家庭によってスタート地点が違うのも現実です。 さらに今、人間の「もっと豊かになりたい」という欲望は有限な地球とぶつかり始めています。 では資本主義ではない世界ならうまくいくのか? 中国は社会主義国家でありながら、市場・競争・利益を取り入れた「社会主義市場経済」を発展させました。 それなら、そもそも市場や競争、投資、利益という仕組みは、資本主義が人間に与えたものではなく、人間という生き物から自然発生するものなのではないか? 村をゼロから作る思考実験から、社会主義市場経済、格差、競争、AIとロボット、気候変動、そして人間の欲望まで。 人類をここまで発展させたものと、地球をここまで壊してきたものが、同じ「もっと」という欲望なのだとしたら必要なのは欲望というエンジンを止めることではなく地球のためになる方向にハンドルを切ることなのかもしれません。 皆さんは、人類が文明をもう一度ゼロからやり直してもまた資本主義のような社会にたどり着くと思いますか?

  7. Sep 5

    Ep.327 地球沸騰化で速度を早める農業の二極化!〜暑すぎる日本で農業はどう生き残るか?〜

    Maoさんからいただいたお便り、 「そもそも地球温暖化や気候変動について、どんなふうに考えたり、対策されたりしていますか?」 今回はこの問いについて、かなり深く考えてみました。 空調服や水冷服で暑さをしのぐことはできます。でも、もうそれだけで乗り切れる暑さではなくなりつつあります。 大きな農業は、エアコンの効いた大型農機や自動化など、資本と技術によって人間を暑さから遠ざけていく。 小さな農業は、朝夕や夜に働くなど時間の自由度を生かし、面積を追わず、その代わり商品や農園そのものの価値を高めていく。 僕は「地球沸騰化」が、これからの農業の二極化をさらに早めるのではないかと思っています。 そして変わるのは働き方だけではありません。 適地適作が変わり、種を播く時期も変わる。 食料価格はもちろん上がっていく。 では環境負荷を減らすために農家は何をするのか? そしてその原因ともいわれる資本主義そのものとはどう向き合うのか。 大きな農業と小さな農業に分かれていく中でどちらへ行くのかと問われれば僕の答えは「小」です。 農地をひたすら広げるのではなく、鈴盛農園という世界をもっと濃くしていく。 小を選ぶことは、成長を諦めることではない。 「広げる成長」ではなく「濃くする成長」もあると思っています。 気候変動への対策から始まり、これからの農業、食料、資本主義、そして自分自身が目指す農業まで。今考えていることを話しました。

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