漫画家ためになるラジオ

“なろう”じゃない系のファンタジー漫画、逆に今どう描く? #278

読者を惹きつけるファンタジーの魅力とは、どんな部分にあるのか。作品を彩る世界観やモチーフは確かに重要ですが、物語自体の魅力や「ファンタジーだからこそ描ける要素」とはいうわけではありません。

むしろ、ファンタジーという設定を被せるからこそ描ける社会問題への風刺、そして暴力や死といった部分にこそ、その本質的な魅力があるのではないでしょうか。

現実世界のトラブルを暴力で解決しようとしたら大問題ですが、ファンタジー世界では大半が剣や魔法、特殊能力などを含めた直接的な攻撃、つまり「暴力」で解決します。

暴力がない作品においても、存在の消失、つまり「死」が大きなテーマとなる場合が大半のはずです。

パッと見では日常を描いてるだけのようなファンタジー漫画も、評価の高い作品に関しては、その辺りをしっかりと描いているのではないでしょうか。

というわけで今回は、なろう系が全盛の今だからこそ、あらためてファンタジー漫画が持つ根本的な魅力について考えていく回となっています!