森雪之丞 Poetry Readingの世界『感情の配線』

孤独の旗、七月の風。<連弾詩集「扉のかたちをした闇」より>

孤独の旗、七月の風。<連弾詩集「扉のかたちをした闇」より>

あなたが潔(いさぎよ)く
自らの孤独を旗と呼ぶのなら
私はその旗を勇壮に揺らす
七月の風になろう

淋しさのデザインや痛みの配色
あなたが誇らしく
あなただけの旗を掲げる限り
私もまた真摯な風であり続けよう

情熱は煽(あお)りあうもの

歓びは響きあうもの
憧憬は混ざりあうもの
けれど孤独は決して
分かちあえないもの
不可侵な孤独だけが旗となり
雑駁(ざっぱく)な世界の地図に
あなたの位置を意味づける

翻れ 夏空を
翻れ 未来へ

私が傲慢に
自らの愛を風と吹聴する間は
美しい人よ
その涙でまた私を魅了しておくれ

1976 年作詞作曲家としてデビュー以来、昭和・平成・令和の3 世代でジャンルを超えてヒットチューンを生み出し続ける森雪之丞が、自選詩集『感情の配線』の発売を記念して詩を朗読する番組。
メロディーを脱ぎ捨てた諧謔とエロスと波動(グルーヴ)詩人・森雪之丞の言葉の軌跡を是非ご体感ください。

森雪之丞 自選詩集『感情の配線』
2024年1月14日(日)発売
特設サイト:⁠https://www.mori-yukinojo.com/emotional_wiring/⁠

ハッシュタグ:#感情の配線 #推詩森雪之丞
スタッフX:⁠⁠⁠⁠ ⁠https://x.com/yukinojo_news