はじめての漢方

杜の都の漢方薬局 運龍堂 佐藤貴繁

漢方の専門薬局にて、漢方薬を処方している薬剤師が、漢方の魅力を伝えます。 実践的なお話も多いので、健康や美容などにぜひ、お役立てください。 杜の都の漢方薬局 運龍堂 佐藤貴繁 https://unryudo.com/

  1. 13h ago

    211.冬の養生・基本編 ― 「腎」をいたわる黒いもの・塩味のもの

    冬に負担がかかりやすい五臓はどこか、ご存知ですか・・・? 答えは「腎(じん)」です。秋は乾燥で「肺」が弱りやすい季節でしたが、寒さが深まる冬は、大量の水を扱う腎が冷えやすく、その働きが落ちやすくなるといわれます。冷え切ってしまう前に、毎年恒例の冬の養生を、今回は基本から詳しく解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・冬に負担がかかりやすい五臓は「腎」 ・おさらい:秋の「肺」には大根・ニンニク・ネギなどの辛味 ・腎の仕事 ― 血液をろ過し、ミネラルと血液の量を調整する ・冬は「塩味」と「黒いもの」― 海苔・昆布・黒豆・黒ごま ・冬は動きすぎず「蓄える」季節 ・次回予告:冷え対策と血流のお話 まずは秋のおさらいから。辛いものは皮膚の表面に栄養を運び、体の表面へ水分を運ぶ「肺」の働きを手伝うため、秋には大根やニンニク、ネギなどの辛味がよいとされていました。では冬はどうでしょう。腎はおしっこを作る場所として知られていますが、それだけではありません。大量の血液をろ過してきれいにし、全身のミネラルの量をコントロールしています。さらに全身の血液の量を測って、足りなくなったら「作りなさい」と指示を出す、いわば測定器のような役割も担っているそうです。体液のミネラルを調整する臓器なので、ミネラルが豊富なもの、味でいえば「塩味」のあるものが腎の助けになると考えられています。 色でいうと、冬に合うのは「黒」。塩味があって黒いもの、つまり海苔や昆布などの海藻がおすすめです。おせちに入っている黒豆や、黒ごまもこの仲間。冬の食べものに塩味があって黒い食材が多いのも、うなずけますね。暮らしの面では、冬は無理をして動きすぎないことが大切です。冬眠する動物や、種になって春を待つ植物のように、冬は体力を消耗せずに蓄える時期。真冬に汗を大量にかくような運動は、いつも以上に疲れてしまうとされ、特に年配の方は気をつけたいところです。 寒さで体が冷えると血管が硬くなり、血流も悪くなりがちです。冷え対策、血流のケア、そして腎を補うこと。これが冬の漢方的な養生の柱になります。次回からは、その具体的な方法をお話ししていきますので、ぜひ続けてお聴きください。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  2. Oct 25

    210.心を支える生薬・後編 ― ユリ根・ハスの実・真珠の使い分け

    茶碗蒸しに入っているあのユリ根が、生薬でもあることをご存知ですか・・・? 前回の忘憂草・酸棗仁・エゾウコギに続いて、今回は食卓でおなじみの三つ――ユリ根、ハスの実、そして真珠を取り上げます。いずれも精神面を支えるとされますが、向いている状態はそれぞれ違います。使い分けまで含めて詳しく解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・ユリ根 ― 肺を潤し、五臓の「心」を支える身近な生薬 ・サポニンが多い品種ほどよい? 睡眠にまつわる実験 ・カリウムはバナナの約2倍、食物繊維はごぼう並み ・ハスの実 ― 白い部分と、緑の芯の使い分け ・真珠 ― 目だけでなく、驚きやすさや肌にも ・のぼせ・動悸・乾燥 ― 状態による三つの使い分け まずユリ根。茶碗蒸しやおせちでおなじみですが、生薬としても使われます。陰を補って肺を潤し、精神に関わる五臓の「心」を支えることで、気持ちを落ち着かせると考えられています。のぼせて眠れないとき、気分が落ち込むとき、そして口や喉が渇いて空咳が出るときにも。まさに秋向きの一品です。実験では、ユリ根から取り出した成分で寝つくまでの時間が短くなり、睡眠時間が伸びたというデータがあり、鍵を握るのはサポニン。サポニンを多く含む品種ほど、リラックスや睡眠に関する働きが強いことが分かってきているそうです。栄養面でも優秀で、カリウムはバナナの約2倍、食物繊維はごぼうに匹敵するほど含まれています。 ふたつめはハスの実。生薬では、白い部分と中心の緑の芯を分けて使います。白い部分は胃腸を整えて軟便をやわらげ、気持ちを落ち着かせる方向。緑の芯のほうは余分な熱を除くため、のぼせにも用いられます。研究では睡眠時間が伸び、不安が減ったというデータもあり、筋肉がゆるみすぎるといった困りごとがないのも利点だといいます。そして三つめが真珠。以前の目の回でご紹介したとおり、余分な熱を除いて目の充血や濁りに用いられますが、実は「心」を補う働きもあり、驚きやすい、ドキドキして落ち着かない、眠れないといったときにも使われます。さらに、肌を潤してシミをやわらげるという働きも。宝飾に使う玉ではなく、成分が同じ貝殻の内側を削って使うのは、前回お伝えしたとおりです。 のぼせて気分が高ぶるならハスの実、驚きやすく落ち着かないなら真珠、乾燥して空咳が出るならユリ根。ご自身の状態に合わせて選んでみてください。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  3. Oct 18

    209.心を支える生薬・前編 ― 忘憂草と酸棗仁、エゾウコギ

    「憂いを忘れる草」と書く生薬があることをご存知ですか・・・? 秋は五臓でいう「悲・憂」の季節。落ち込みやすいこの時期に向けて、今回から2回に分けて、精神面を支える生薬をご紹介します。中華料理でおなじみのあの食材から、睡眠の漢方の定番、そしてロシアの宇宙飛行士が宇宙へ持っていったという生薬まで。それぞれの向き不向きも含めて詳しく解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・最も力が強いとされる動物性生薬「麝香」とシャネルの5番 ・忘憂草(=金針菜)―「憂いを忘れる草」という名前の由来 ・沖縄では「眠り草」― 深い睡眠が増えたというデータ ・酸棗仁 ― 不眠の漢方にほぼ必ず入っている生薬 ・GABAの受容体を増やす、という現代の研究 ・エゾウコギ ― ストレスに耐える力を底上げする まずは「忘憂草(ぼうゆうそう)」。日本では忘れ草、中華料理では「金針菜(きんしんさい)」の名で親しまれている、あの食材です。古い書物には、胸のつかえを除き、五臓を落ち着かせ、楽しいことを好むようになって憂いのない状態にする、と記されています。気分を無理やり持ち上げるのではなく、楽しめる状態にしてくれる――そんなイメージでしょうか。気分が晴れない、胸がつかえてため息が出る、体に熱がこもって寝つきが悪い、といったときに用いられてきました。動物実験では無気力な時間が減り、セロトニンやドーパミンが増えたという報告も。沖縄では同じような植物を「眠り草」と呼び、脳波を調べると深い睡眠が増えたというデータもあるそうです。 ふたつめは「酸棗仁(さんそうにん)」。酸っぱいの酸に棗(なつめ)、そして仁と書く、不眠の漢方にはほぼ必ず入っている生薬です。疲れているのに頭が冴えてしまう、夜中に目が覚める、寝つきが悪い――そんな方に用いられます。研究では、リラックスに関わるGABAの受容体を増やし、寝つくまでの時間が短くなって睡眠時間も伸びることが分かってきているといいます。三つめが「エゾウコギ」。北海道やロシアなど寒い地域で採れる生薬で、長く飲むとストレスに強くなり、運動の持久力が上がるとされ、ロシアの宇宙飛行士が宇宙へ持っていったことでも知られています。高ぶりをしずめる酸棗仁に対し、エゾウコギは底上げして耐える力を高めるタイプ。方向性は違いますが、どちらもストレスや眠りの悩みに用いられてきました。 ちなみに、複数を組み合わせて使うのはごく普通のこと。あの葛根湯ですら7種類の生薬でできています。次回は残りの生薬をご紹介します。ぜひ続けてお聴きください。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  4. Oct 11

    208.秋の養生まとめ ― 悲しみの季節と、潤す生薬・黄耆のはたらき

    五臓には、それぞれ対応する感情があることをご存知ですか・・・? 春は「怒」、梅雨どきは「思」、そして秋は「悲・憂」。気温が下がり活動も落ちてくるこの季節は、何もしなくてもネガティブに傾きやすい時期なのです。だからこそ、意識して楽観的でいたいところ。3回にわたった秋の養生も今回でまとめです。肺が弱っているサインの見分け方から、実際に使う生薬までを詳しく解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・五臓と感情 ― 秋が「悲しみ」の季節である理由 ・肺の機能が落ちているサイン ― 皮膚・便秘・鼻・喉・乾いた咳 ・肺と皮膚と腸が連動する、意外な共通点 ・センソとスクアレン(鮫玉)― この時期に合う理由 ・亀板と亀鹿 ― カメの甲羅・鹿の角・クコの実・朝鮮人参 ・気を補う二大巨頭 ― 朝鮮人参と黄耆の役割分担 まず、肺が弱っているサインから。皮膚のトラブル、便秘、鼻水や鼻づまり、喉の乾燥、乾いた咳――こうした症状が出ていたら、肺の機能が落ちていると見てケアを厚くします。面白いのは、肺と皮膚と腸が連動すること。場所はバラバラですが、いずれも「外から必要なものを体の中へ取り込む場所」であり、だからこそ免疫が集中しているのです。 では何を使うのでしょう。循環器に関わるセンソは、心に負担のかかる夏と、肺に負担のかかる秋のどちらにも季節的に合うもの。潤す力でいえば、生薬名を鮫玉というスクアレンは肌や肺を潤す力が強く、血中の酸素量を上げる働きもあるとされ、まさにこの時期向きです。カメの甲羅である亀板は、血液や体液を増やして体全体を潤すため、肌でもドライアイでも場所を問わず使えます。この亀板に鹿の角、クコの実、朝鮮人参を加えた4種の組み合わせが「亀鹿」。温めて動かす鹿角と潤す亀板、目によいクコの実、オールマイティな朝鮮人参という構成で、乾燥の季節に限らず幅広く用いられてきました。そしてもうひとつ、朝鮮人参と並んで「気を補う二大巨頭」とされるのが、植物の根である「黄耆(おうぎ)」。朝鮮人参が内臓など体の深い部分を整えるのに対し、黄耆は皮膚や粘膜といった表面を支える役割で、感染症が広がった時期に注目された生薬でもあります。 肺を大事に、乾燥に気をつけて。次回は、落ち込みやすいこの季節に向けて、精神面を支える生薬をご紹介する予定です。ぜひ続けてお聴きください。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  5. Oct 4

    207.秋は腸も乾く ― 便秘と水の摂り方、サウナ、肺を潤す食べもの

    秋になると便秘が悪化する方がいる、という話をご存知ですか・・・? 乾燥するのは肌や目だけではありません。腸も乾くため、夏は軟便気味だった方が秋には逆に便秘へ傾く、ということが起こります。前回に続く秋の養生・実践編として、今回は「水の摂り方」「汗のかき方」、そして肺を潤す食べものまでを詳しく解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・秋に便秘が悪化するのはなぜか ― 季節で変わる漢方薬の量 ・「水をたくさん飲めば潤う」が成り立たない理由 ・日本は湿度の高い島国 ―「1日2リットル」をうのみにしない ・夏の熱中症対策の水分補給は、また別の話 ・秋冬のサウナは要注意 ― 毛穴が閉じる季節の汗 ・喉・鼻の粘膜と、肺を潤すいちじく・りんご・瓜 まず水の話から。体を潤したいからと水をたくさん飲めばよい、とはいきません。余分な水を捨てて、きれいな水と入れ替える――その交換が進んで初めて、本当の潤いになると考えられているからです。巡りが整わないまま水だけを増やすと、かえって水が滞ってしまうこともあります。まして日本は海に囲まれた島国で、平均すれば湿度の高い土地。もともと余分な水が残りやすい環境ですから、「1日2リットル」といった目安をそのまま当てはめるのは考えものです。ただし、夏の熱中症対策は別の話。年齢を重ねると喉の渇きを感じるタイミングが遅れるため、こまめに摂るのは理にかなっています。多めに飲みたいときは、梅雨の回で登場した五苓散のように、水の巡りを助けるものを併せるとよいでしょう。 汗のかき方も季節で変わります。夏までは発散の季節でしたが、実りの秋から冬へ向かうにつれて、無理をしない時期に入っていきます。毛穴が閉じていく時期に大量の汗をかくのは負担になるため、流行のサウナも、秋冬はご自身の体力と相談してほどほどに。そして乾燥は、肌や肺だけでなく喉や鼻の粘膜も傷つけやすくします。風邪にも気をつけたい季節です。食べものは、少し辛いものを意識しつつ、体を潤すものを。秋に採れるいちじくやりんご、かぼちゃやきゅうりといった瓜の仲間は、肺を潤すといわれています。 2回で終わる予定が、3回目に続きます。次回は秋と心のお話など、さらに掘り下げていきます。ぜひ続けてお聴きください。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  6. Sep 27

    206.秋の養生・基本編 ― 乾燥に弱る「肺」と、辛味のちから

    秋に負担がかかる五臓はどこか、覚えていらっしゃいますか・・・? 答えは「肺」です。急に湿度が下がる季節は、呼吸・皮膚・そして肺そのものに、まとめて負担がかかります。面白いのは梅雨どきとちょうど逆になること――湿気の多い時期に弱っていた胃腸は、乾燥してくると調子を取り戻します。「食欲の秋」には、ちゃんと理屈があったのです。今回は今年の秋の養生を、基本から詳しく解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・秋に「肺」が弱りやすい、三つの理由 ・呼吸と自律神経のつながり ― なぜ深呼吸がよいのか ・毛穴が閉じると、皮膚呼吸の効率が落ちる ・梅雨と秋はちょうど逆 ―「食欲の秋」の理屈 ・秋の味は「辛味」― 玉ねぎ・長ねぎ・大根で十分 ・皮膚の表面から蒸気を逃がす、という東洋医学の考え方 肺が弱りやすい理由は三つあります。ひとつは呼吸。肺の大きな役割である呼吸は自律神経と深く結びついていて、リラックスしているときはゆっくり、興奮しているときは浅く速くなります。体と心は表裏一体ですから、意識してゆっくり呼吸すれば心も落ち着く――健康法に呼吸法があるのは、このためです。ふたつめは皮膚。「皮膚呼吸」というとおり皮膚も呼吸を助けていますが、急に湿度が落ちると毛穴が閉じ、慣れるまでその効率が落ちてしまいます。そして三つめが、肺そのものが乾燥に弱いこと。乾いた咳が出やすくなるのは、この時期ならではです。 では何を摂ればよいのでしょう。五臓と味の対応でいうと、秋は「辛味」。辛いものは皮膚の表面へ体液を運ぶのを助けるとされ、乾いた肌にとっても心強い味です。ただし極端に辛いものは必要ありません。閉じている毛穴を一気にこじ開けることになり、かえって負担になるからです。玉ねぎ、長ねぎ、大根、にんにく――このくらいで十分。ちなみにお酒も辛味に分類されるそうですが、もちろん量はほどほどに。東洋医学では、余分な熱と水を皮膚の表面から蒸気として逃がすと考えます。湿度が高ければ逃がしづらくてむくみ、乾きすぎれば表面まで潤いが届かずカラカラになる。だからこそ、季節ごとに味を変えて肌を整えるのです。 次回は、それぞれの時期に使いたい漢方薬と食べものを、具体的にご紹介します。ぜひ続けてお聴きください。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  7. Sep 20

    205.真珠散の中身 ― 鯉の肝・菊の花・八つ目うなぎのはたらき

    「八つ目うなぎ」は、目が8つあるわけでも、うなぎでもないことをご存知ですか・・・? 前回に続いて「真珠散」のお話です。今回は主役の真珠以外に入っている生薬――鯉の肝、菊の花、そして八つ目うなぎを取り上げます。苦味で熱を除くもの、高ぶりをしずめるもの、栄養を補うもの。役割の違う素材がどう組み合わさって一つの処方になっているのかを、詳しく解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・鯉の肝 ― 苦味で目の熱・赤み・痛みをしずめる ・鯉の肝を買い付けに行くツアーがあった時代の話 ・菊の花 ― 目の充血と、高ぶった「肝」をしずめる ・花粉症の時期に菊の花が売れる、その理由 ・クコの実との組み合わせと、角膜の酸化ストレスの実験 ・八つ目うなぎ ― 名前の由来と、うなぎの5倍以上というビタミンA まずは鯉の肝。目と関わりの深い五臓の「肝」に入る素材で、とにかく苦いのが特徴です。夏の回でお話ししたとおり、苦味には熱を外に出す働きがあるとされ、目の熱や赤み、痛みをしずめるのが得意。見た目に異常はないのに見えにくい、暗いところで見えづらい(鳥目)といった状態にも用いられ、長く飲めば体も心も強くなるといわれてきました。昔はお酒をよく飲む方や目が疲れやすい方に良いとされ、鯉の養殖場まで肝を買い付けに行くツアーまであったのだそうです。いまならスマホやパソコンで疲れた目に、というところでしょうか。 菊の花も同じく「肝」に入り、目の充血をしずめるほか、高ぶった肝を抑えることでイライラやのぼせ、こめかみの痛みにも用いられてきました。花粉症の時期に求める方が増えるのは、そのためです。動物実験では角膜の傷や炎症、活性酸素に関する報告があり、クコの実と組み合わせると角膜の酸化ストレスが減ったという実験も。そして八つ目うなぎ。目は左右にひとつずつで、その後ろにエラのような穴が七つ並ぶため「八つ目」と呼ばれるだけで、実はうなぎでも魚の仲間でもありません。ただし栄養は圧巻で、暗いところの視界に関わるビタミンAが本家のうなぎの5倍以上。血液をつくるビタミンB12や、粘膜を守るビタミンB2も豊富です。 真珠が濁りを澄ませ、鯉の肝と菊の花が熱をしずめ、八つ目うなぎが栄養を補う――役割の違う素材を組み合わせて、真珠散という処方は設計されています。目を酷使する毎日だからこそ、知っておきたい一剤です。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  8. Sep 13

    204.目の漢方「真珠散」― 真珠が目にも心にも肌にもよいわけ

    目によいものといえばブルーベリー…ですが、漢方では宝石の「真珠」を使うことをご存知ですか・・・? その名も「真珠散(しんじゅさん)」。西暦1000年ごろの中国に生まれ、江戸時代に日本へ伝わって以来、いまも中国でも日本でも使われ続けている、目の悩みにオールマイティな処方です。今回はその歴史と、主役である真珠のはたらきを詳しく解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・目の漢方といえばこれ ―「真珠散」という処方 ・鯉の肝、八つ目うなぎ、菊の花 ― いったい何が入っているのか ・昔は目薬のように使い、いまは飲む ・江戸時代の新潟から全国へ ― 代理店販売という画期的な仕組み ・宝飾に使う玉と、貝殻の内側。表示が「貝カルシウム」になる理由 ・目・心・肌 ― 真珠に伝えられてきた三つのはたらき まず面白いのが歴史です。日本に伝わったのは江戸時代。いまの新潟県あたりで真珠散がつくられ、各地の有力者に取次店を依頼する、いまでいう代理店販売の仕組みで全国へ広がりました。富山の置き薬が主流だった時代に、年に一度使用人を代理店へ派遣して代金を回収し、在庫が切れれば飛脚や船便で届ける――薬の業界にとっても画期的な仕組みでした。さらに、その利益は子どもたちが医学を学ぶために使われ、そこから名のある医師も生まれたのだそうです。 そして主役の真珠。宝飾に使うのは玉の部分ですが、貝殻の内側も同じように七色に光っていて、実は成分が同じ。そこで玉は宝飾へ、内側を削ったものを漢方へと、無駄なく使い分けているのです(製品の表示が「貝カルシウム」となっているのはこのため)。伝えられてきたはたらきは三つ。ひとつは目を明らかにし、かすみや濁りを澄ませること。ふたつめは心を落ち着かせることで、寝つきが悪いときや頭が興奮しているときに用いられてきました。三つめが肌で、「美肌の生薬」と記した書物もあります。実験では、皮膚のコラーゲンをつくる線維芽細胞でコラーゲンの合成が高まること、紫外線を浴びたときの炎症がやわらぐことが確かめられているといいます。 昔の人は、五臓六腑の「肝」と目のつながりに注目し、肝に入りやすい真珠で目を支えると考えました。次回は、真珠散のもう一つの主役「鯉の肝」などをご紹介します。ぜひ続けてお聴きください。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

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